教授
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
生クリームと苺がどっさり乗った特大パンケーがふたりの前に運ばれて来た。
「きゃぁぁぁああ!美味しそう!」
「苺とバナナ迷ったけどこっちにして正解!」
おつかれさまぁ!!!と私達は湯気の立つ紅茶で乾杯した。
「…それ、確かなの?」
トンクスは口をあんぐり開けて私を見る。
「ふん。たしか。ん、おしいしっ」
「ふふふ。生クリームついてるから。」
苺と生クリームの相性ってなんでこんなに最高なの!
「あのスネイプがクリスマス一緒に過ごそうって言ったの?!」
「側にいろって!」
改めて口にすると照れてしまう。
私はへへへと顔がにやけてしまった。
「…アイツがクリスマスも仕事してたらどうすんの?」
「どう言うこと?」
「クリスマスの過ごし方を知りたければ側にいろって言ったんでしょ?
デートだったら一緒に過ごしてくださいってお願いするでしょ。
何で命令なのよ!偉そうに!
きっと毎年仕事してて、今年は名無しに手伝わせるつもりよ。」
今度は私があんぐりした。
「浮かれてたけどそういう事なのかな?!」
「…アイツならありえるわ…」
お気の毒というようにトンクスの髪の色がピンクから茶色に変わった。
「でも…一緒に過ごせるだけでも嬉しいよ…トンクスだって、ルーピン教授の側にいられるだけで嬉しいでしょ?」
「そうね。隣にいるだけで幸せ。」
ピンク色になった髪を見て私は笑った。
トンクス可愛い。
「またルーピン教授に告白したの?」
「した!…今回も撃沈したけどね。でも諦めない!!」
「うんうん。
ルーピン教授、私がトンクスの話する時嬉しそうだもん!」
本当に?!と目をキラキラさせて私を見るトンクスが好きだ。
「トンクスみたいに素敵な女性逃したら、もう一生出会いは無いと思います!」
「わははは!それ、そのままスネイプに言ってやろうか?」
お互いに言い合おうかと話ながらパンケーキに蜂蜜をたっぷり追加する。
「私もクリスマスの日、もしチャンスがあったらスネイプ教授にプレゼント渡したいんだよね。
ずっと前に買ったんだけど、まだ渡せずに持ってるの。」
「ついでに告白もしちゃえ!」
「あははは。どうかなぁ…」
窓の外を見ると、恋人たちが仲睦まじく寄り添って歩いている。
「…できたらいいねぇ…」
「…そうだね。私達がんばろぉ…って暗い暗い!!元気出そう!」
「そうだね!食べよ!食べて元気出そう!」
私はトンクスの口に、トンクスは私の口にお互いパンケーキを入れて笑い合った。
「じゃ、また連絡するね!」
「すぐ連絡してね。ルーピン情報どっさり貯めておくから。」
トンクスが私を抱きしめると、甘い花の香りがした。
バイ!と元気に手を振って私達は別れた。
プラタナスの冬木立の道を歩いていると、胸がジワリと熱を帯びる。
玉が出たがっているのだ。
「おいで。」
声をかけると玉が私の肩に飛び乗った。
「寒いから首に巻きついて。」
真っ白でゴージャスな狐の巻物が私の首元に現れた。
「冬の並木道、綺麗だね。ベンチにカップルがたくさんいるね。」
玉の尻尾が私の頬を撫ぜてそうだねと返事をする。
「みんな赤い糸で繋がってるのかな」
とりとめなく私はそう口にする。
ペロリと玉が私の頬を舐めたから、びっくりして玉の目を見る。
玉は目を細めて嬉しそうに私を見つめると二本の尻尾を微かに発光させた。
「…何?」
玉は嬉しそうに尻尾で私の頬を撫ぜる。
私は訳がわからず前を向いた。
丁度向かい側からひと組のカップルが手を繋いで歩いてくる。
「!!」
私はギョッとして立ち止まった。
繋いだお互いの手から赤くキラキラした糸が出ている。
極細で今にも消えそうな微かな糸。
すごいでしょ?!とでも言いたいのか、玉が尻尾を揺らす。
慌てて両サイドにずらりと並ぶベンチを順番に目で追っていく。
糸、糸、糸!!!
赤い糸がたくさん!!!!
「これ、玉の力なの?!」
大声で独り言を話していると思われたのか、カップルが怪訝な顔をして私を避けた。
「凄い…。」
面白くなった私は、空いているベンチに腰掛けて辺りを観察することにした。
注意して見てみると、お互い糸がつながっているカップルはもちろん、ひとりでいる人の手には長い長い糸がどこまでも伸びている。
きっと遠くにいる恋人や結婚相手に繋がっているんだろう。
びっくりしたのは糸が一本の人、複数ついている人、糸を持っていない人もいることだ。
カップルでいるのに複数の糸がついている人もいて苦笑いしてしまった。
「結界の訓練ばかりしてたけど、玉は縁結びの訓練のがいいみたいだね。
今まで気がつかなくてごめんね。」
そう言って頭を撫ぜると嬉しそうに頬を擦り寄せてきた。
狐にも向き不向きがあって、私の狐は人と人を結びつける分野に長けているのかもしれない。
「あ、自分の赤い糸は見えるの?」
突然気がついて私は自分の左手を目の前にあげた。
「…無い!!!」
私の左手の小指には赤い糸が無い!!!
ショックで体が固まった。
その時、玉の体がジワリと熱を帯びて、私の体が首から温まっていく。
小指に巻きつく糸がゆっくり現れた。
「あっ!!!!」
私の小指に細い金色の糸が現れた。
自分の糸は金色に見えるようだ。
それは長くてどこまでもどこまでも続いている。
「…どうして…」
金色の糸を手にとって私は呟いた。
私の手の中で輝く糸は、右と左に分かれている。
そう、小指には二本の糸がキラキラと絡みついていた。
「きゃぁぁぁああ!美味しそう!」
「苺とバナナ迷ったけどこっちにして正解!」
おつかれさまぁ!!!と私達は湯気の立つ紅茶で乾杯した。
「…それ、確かなの?」
トンクスは口をあんぐり開けて私を見る。
「ふん。たしか。ん、おしいしっ」
「ふふふ。生クリームついてるから。」
苺と生クリームの相性ってなんでこんなに最高なの!
「あのスネイプがクリスマス一緒に過ごそうって言ったの?!」
「側にいろって!」
改めて口にすると照れてしまう。
私はへへへと顔がにやけてしまった。
「…アイツがクリスマスも仕事してたらどうすんの?」
「どう言うこと?」
「クリスマスの過ごし方を知りたければ側にいろって言ったんでしょ?
デートだったら一緒に過ごしてくださいってお願いするでしょ。
何で命令なのよ!偉そうに!
きっと毎年仕事してて、今年は名無しに手伝わせるつもりよ。」
今度は私があんぐりした。
「浮かれてたけどそういう事なのかな?!」
「…アイツならありえるわ…」
お気の毒というようにトンクスの髪の色がピンクから茶色に変わった。
「でも…一緒に過ごせるだけでも嬉しいよ…トンクスだって、ルーピン教授の側にいられるだけで嬉しいでしょ?」
「そうね。隣にいるだけで幸せ。」
ピンク色になった髪を見て私は笑った。
トンクス可愛い。
「またルーピン教授に告白したの?」
「した!…今回も撃沈したけどね。でも諦めない!!」
「うんうん。
ルーピン教授、私がトンクスの話する時嬉しそうだもん!」
本当に?!と目をキラキラさせて私を見るトンクスが好きだ。
「トンクスみたいに素敵な女性逃したら、もう一生出会いは無いと思います!」
「わははは!それ、そのままスネイプに言ってやろうか?」
お互いに言い合おうかと話ながらパンケーキに蜂蜜をたっぷり追加する。
「私もクリスマスの日、もしチャンスがあったらスネイプ教授にプレゼント渡したいんだよね。
ずっと前に買ったんだけど、まだ渡せずに持ってるの。」
「ついでに告白もしちゃえ!」
「あははは。どうかなぁ…」
窓の外を見ると、恋人たちが仲睦まじく寄り添って歩いている。
「…できたらいいねぇ…」
「…そうだね。私達がんばろぉ…って暗い暗い!!元気出そう!」
「そうだね!食べよ!食べて元気出そう!」
私はトンクスの口に、トンクスは私の口にお互いパンケーキを入れて笑い合った。
「じゃ、また連絡するね!」
「すぐ連絡してね。ルーピン情報どっさり貯めておくから。」
トンクスが私を抱きしめると、甘い花の香りがした。
バイ!と元気に手を振って私達は別れた。
プラタナスの冬木立の道を歩いていると、胸がジワリと熱を帯びる。
玉が出たがっているのだ。
「おいで。」
声をかけると玉が私の肩に飛び乗った。
「寒いから首に巻きついて。」
真っ白でゴージャスな狐の巻物が私の首元に現れた。
「冬の並木道、綺麗だね。ベンチにカップルがたくさんいるね。」
玉の尻尾が私の頬を撫ぜてそうだねと返事をする。
「みんな赤い糸で繋がってるのかな」
とりとめなく私はそう口にする。
ペロリと玉が私の頬を舐めたから、びっくりして玉の目を見る。
玉は目を細めて嬉しそうに私を見つめると二本の尻尾を微かに発光させた。
「…何?」
玉は嬉しそうに尻尾で私の頬を撫ぜる。
私は訳がわからず前を向いた。
丁度向かい側からひと組のカップルが手を繋いで歩いてくる。
「!!」
私はギョッとして立ち止まった。
繋いだお互いの手から赤くキラキラした糸が出ている。
極細で今にも消えそうな微かな糸。
すごいでしょ?!とでも言いたいのか、玉が尻尾を揺らす。
慌てて両サイドにずらりと並ぶベンチを順番に目で追っていく。
糸、糸、糸!!!
赤い糸がたくさん!!!!
「これ、玉の力なの?!」
大声で独り言を話していると思われたのか、カップルが怪訝な顔をして私を避けた。
「凄い…。」
面白くなった私は、空いているベンチに腰掛けて辺りを観察することにした。
注意して見てみると、お互い糸がつながっているカップルはもちろん、ひとりでいる人の手には長い長い糸がどこまでも伸びている。
きっと遠くにいる恋人や結婚相手に繋がっているんだろう。
びっくりしたのは糸が一本の人、複数ついている人、糸を持っていない人もいることだ。
カップルでいるのに複数の糸がついている人もいて苦笑いしてしまった。
「結界の訓練ばかりしてたけど、玉は縁結びの訓練のがいいみたいだね。
今まで気がつかなくてごめんね。」
そう言って頭を撫ぜると嬉しそうに頬を擦り寄せてきた。
狐にも向き不向きがあって、私の狐は人と人を結びつける分野に長けているのかもしれない。
「あ、自分の赤い糸は見えるの?」
突然気がついて私は自分の左手を目の前にあげた。
「…無い!!!」
私の左手の小指には赤い糸が無い!!!
ショックで体が固まった。
その時、玉の体がジワリと熱を帯びて、私の体が首から温まっていく。
小指に巻きつく糸がゆっくり現れた。
「あっ!!!!」
私の小指に細い金色の糸が現れた。
自分の糸は金色に見えるようだ。
それは長くてどこまでもどこまでも続いている。
「…どうして…」
金色の糸を手にとって私は呟いた。
私の手の中で輝く糸は、右と左に分かれている。
そう、小指には二本の糸がキラキラと絡みついていた。