教授
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「セブルスいつもすまないね。感謝する。」
リーマスは脱狼薬を受け取り、自分に背を向けているセブルスに声をかけた。
「…遅いので今日はもう来ないかと…」
そう皮肉を込めた言い方をしながらゆっくりと振り返るセブルスを見て、普段名無しを邪険に扱っているくせに今日自分と名無しが外出したことをひどく気にしているじゃないかと思う。
面白くなったリーマスはセブルスを少しからかってやることにした。
「申し訳ない。実は名無しとシリウスが意気投合してね。つい話し込んでしまったんだ。」
シリウスの名を聞いたセブルスの目が開き、眉間に深い皺が寄る。
「シリウスは彼女を気に入って、デートに誘っていたよ。
名無しは満更でもなさそうだった。」
「くだらん話は辞めて出て行くのだ。
…今すぐ。」
セブルスの怒りが爆発しそうな気配にリーマスはほくそ笑んだ。
降参だと言わんばかりに、リーマスは両手を挙げる。
「ああ、わかった。最後にひとつだけ。
名無しは君のことを随分特別に思っているみたいだ。気づいていたかな。」
名無しにセブルスは釣り合わないと思いつつも、セブルスを特別に想う名無しを応援したい複雑な気持ちになって、少しだけお節介を焼いてみる。
背後のセブルスの表情は見ないようにリーマスは薬学室を後にした。
スネイプは杖を取り出し、開け放たれた扉に向かって呪文を唱えた。
バシンっと凄い音がして勢いよく扉が閉まる。
名無しが自分を特別に思っているのを知ってるかと?!
そんなもの、貴様に言われずともずっと前から知ってる!
『You are special to me. Thank you!
あなたは私の特別。ありがとう。』などど、貴様は名無しに感謝されたこともなかろう!
名無しとシリウスが意気投合してね
忌々しいシリウス・ブラック。
思い出すだけで虫酸が走る。
学生時分、女子生徒にいつも囲まれていたブラックを思い出す。
色めき立つ女達とニヤニヤしたブラックの顔!!
ふと、名無しは本当にブラックと意気投合したのだろうかとスネイプは思う。
ロックハートの馬鹿が絡んでいた時も、態度は優しいながらスルリとうまく身をかわしていた。
今度もきっと、ブラックが一歩的に絡んで名無しは相手を傷つけまいと嫌々相手にしてやっていたんだろう。
それを見てリーマスが意気投合したと勘違いしたのだ。
そうに決まっている。
美しい名無しを前に勘違いしたブラックのアホ面を想像したら、少しだけ怒りがおさまってきた。
机の小さな箱を開ける。
イライラした時に食べてくださいと名無しからもらったものだ。
四色の金平糖の赤だけは減っておらず、杖で赤から緑に色変えしてやった。
それを一粒摘むとパクっと口に入れてスネイプは自室へと消えて行った。
目覚ましをセットしないでいい朝は最高!
ベッドの中でゆっくり目をあけると、時計は11時を指している。
温かくてふかふかしたベッドは幸せ。
窓の外を見ると寒いけれど空は真っ青で天気がいい。
もう少し寝ていたいけれど、ゆっくりと伸びをしてシャワールームに向かう。
昨日パンプスを履いた踵がすこし赤い。
やっぱり私はスニーカーが一番。
休日の今日はジーンズにパーカーを着てコートを羽織った。
昼食前にスプラウト教授の温室を見に行こう。
冬の時期でもいろんな花が咲きみだれている素敵な温室が私は大好きだ。
「寒っ!」
白い息を吐きながら私は小走りに温室に来た。
外から見た温室は温度差で曇っていて、きれいな色のぼんやりとした輪郭だけが見える。
扉を開けると暖かく、甘い香りに包まれた。
大きな息をついてフードを脱ぐ。
目の前の薔薇のアーチをくぐって、私は奥へと進む。
(ここに来ると癒される…スプラウト教授にお願いして、日本庭園も作ってもらおうかな…)
「!」
ハーブとラベンダーの庭の真ん中で私は足を止めた。
視線の少し先に一人佇むスネイプ教授の後ろ姿を見つけたからだ。
薬草の温室ではなく、ここにいる教授が意外で私は声をかけられずにいた。
何を思ったのか、ラベンダーの陰にそっとしゃがんで探偵のように身を隠した。
(何を見てるの…?)
スネイプ教授は百合の前に佇んでいる。
凛とした優雅さと甘い香りの真っ白なオリエンタルリリーと真っ黒な教授の後ろ姿。
そのコントラストが美しく、私は目を離せずにいた。
教授の顔は見えないけれど、何だかその後ろ姿が儚げで気安く声をかけてはいけないと私の直感が言う。
私は音を立てないように細心の注意を払って体の向きを変えた。
そのままそっと温室を出ると、ホグワーツに向かって駆け出した。
リーマスは脱狼薬を受け取り、自分に背を向けているセブルスに声をかけた。
「…遅いので今日はもう来ないかと…」
そう皮肉を込めた言い方をしながらゆっくりと振り返るセブルスを見て、普段名無しを邪険に扱っているくせに今日自分と名無しが外出したことをひどく気にしているじゃないかと思う。
面白くなったリーマスはセブルスを少しからかってやることにした。
「申し訳ない。実は名無しとシリウスが意気投合してね。つい話し込んでしまったんだ。」
シリウスの名を聞いたセブルスの目が開き、眉間に深い皺が寄る。
「シリウスは彼女を気に入って、デートに誘っていたよ。
名無しは満更でもなさそうだった。」
「くだらん話は辞めて出て行くのだ。
…今すぐ。」
セブルスの怒りが爆発しそうな気配にリーマスはほくそ笑んだ。
降参だと言わんばかりに、リーマスは両手を挙げる。
「ああ、わかった。最後にひとつだけ。
名無しは君のことを随分特別に思っているみたいだ。気づいていたかな。」
名無しにセブルスは釣り合わないと思いつつも、セブルスを特別に想う名無しを応援したい複雑な気持ちになって、少しだけお節介を焼いてみる。
背後のセブルスの表情は見ないようにリーマスは薬学室を後にした。
スネイプは杖を取り出し、開け放たれた扉に向かって呪文を唱えた。
バシンっと凄い音がして勢いよく扉が閉まる。
名無しが自分を特別に思っているのを知ってるかと?!
そんなもの、貴様に言われずともずっと前から知ってる!
『You are special to me. Thank you!
あなたは私の特別。ありがとう。』などど、貴様は名無しに感謝されたこともなかろう!
名無しとシリウスが意気投合してね
忌々しいシリウス・ブラック。
思い出すだけで虫酸が走る。
学生時分、女子生徒にいつも囲まれていたブラックを思い出す。
色めき立つ女達とニヤニヤしたブラックの顔!!
ふと、名無しは本当にブラックと意気投合したのだろうかとスネイプは思う。
ロックハートの馬鹿が絡んでいた時も、態度は優しいながらスルリとうまく身をかわしていた。
今度もきっと、ブラックが一歩的に絡んで名無しは相手を傷つけまいと嫌々相手にしてやっていたんだろう。
それを見てリーマスが意気投合したと勘違いしたのだ。
そうに決まっている。
美しい名無しを前に勘違いしたブラックのアホ面を想像したら、少しだけ怒りがおさまってきた。
机の小さな箱を開ける。
イライラした時に食べてくださいと名無しからもらったものだ。
四色の金平糖の赤だけは減っておらず、杖で赤から緑に色変えしてやった。
それを一粒摘むとパクっと口に入れてスネイプは自室へと消えて行った。
目覚ましをセットしないでいい朝は最高!
ベッドの中でゆっくり目をあけると、時計は11時を指している。
温かくてふかふかしたベッドは幸せ。
窓の外を見ると寒いけれど空は真っ青で天気がいい。
もう少し寝ていたいけれど、ゆっくりと伸びをしてシャワールームに向かう。
昨日パンプスを履いた踵がすこし赤い。
やっぱり私はスニーカーが一番。
休日の今日はジーンズにパーカーを着てコートを羽織った。
昼食前にスプラウト教授の温室を見に行こう。
冬の時期でもいろんな花が咲きみだれている素敵な温室が私は大好きだ。
「寒っ!」
白い息を吐きながら私は小走りに温室に来た。
外から見た温室は温度差で曇っていて、きれいな色のぼんやりとした輪郭だけが見える。
扉を開けると暖かく、甘い香りに包まれた。
大きな息をついてフードを脱ぐ。
目の前の薔薇のアーチをくぐって、私は奥へと進む。
(ここに来ると癒される…スプラウト教授にお願いして、日本庭園も作ってもらおうかな…)
「!」
ハーブとラベンダーの庭の真ん中で私は足を止めた。
視線の少し先に一人佇むスネイプ教授の後ろ姿を見つけたからだ。
薬草の温室ではなく、ここにいる教授が意外で私は声をかけられずにいた。
何を思ったのか、ラベンダーの陰にそっとしゃがんで探偵のように身を隠した。
(何を見てるの…?)
スネイプ教授は百合の前に佇んでいる。
凛とした優雅さと甘い香りの真っ白なオリエンタルリリーと真っ黒な教授の後ろ姿。
そのコントラストが美しく、私は目を離せずにいた。
教授の顔は見えないけれど、何だかその後ろ姿が儚げで気安く声をかけてはいけないと私の直感が言う。
私は音を立てないように細心の注意を払って体の向きを変えた。
そのままそっと温室を出ると、ホグワーツに向かって駆け出した。