教授
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「日本酒入りのチョコレートも…」
ひとり廊下をあるくスネイプの耳に名無しの声が聞こえて来た。
誰かと会話しながらこちらに近づいてくる。
「じゃぁ僕はお返しに…おっと!!」
曲がり角でルーピンとぶつかりそうになる。
「これはこれは。セブルスじゃないか。」
「スネイプ教授?!」
ルーピンの背後から名無しが顔を出した。
名無しはパッと笑顔を輝かせてスネイプの前にやってくる。
「名無し、良かったね。セブルスの方から逢いに来てくれたじゃないか。」
リーマスがスネイプの顔を見て意味深に笑う。
その見慣れた笑顔にイライラしたスネイプはリーマスに不機嫌な顔を向けた。
「スネイプ教授、見回りですか?」
目の前の名無しがスネイプを見上げる。
「…こんな時間まで…授業準備ですかな?」
スネイプはリーマスと名無しの顔を交互に見ながら皮肉たっぷりに質問した。
「名無しに片付けを手伝ってもらってたんだよ。
名無し、助かったよ。ありがとう。」
そう言って、名無しの肩にポンと手を置いた。
気安く名無しに触るルーピンを睨みつける。
「またいつでもお手伝いしますね。」
スネイプに遠慮しながらも名無しは随分リーマスに気を許しているようだ。
「じゃ、僕はこれで。また明日。」
スネイプの目をじっと見つめた後、名無しに優しい笑顔を向けてリーマスは行ってしまった。
「教授に差し上げたいものがあって、今から持って行こうかと思ってたんですよ。」
名無しが嬉しそうにスネイプを振り返る。
「見回りご一緒してもいいでしょうか?」
「…」
スネイプは何も言わずに歩き出した。
自分とリーマスの関係は良くないとわかっているはずの名無しがリーマスと楽しそうに話していたことが気に入らない。
「教授?何怒ってるんですか?」
「…黙れ。」
「…玉(ギョク)に頼んで教授の心の中覗いてみようかなぁ〜?!」
玉とは名無しとスネイプの二人の努力で現れた、憑き物の狐のことだ。
ギロッと物凄い顔で睨まれた名無しが肩をすくめた。
「冗談に決まってるじゃないですか。」
名無しがスネイプのローブを掴んで、怒らないでくださいとフリフリ動かした。
「あれから…憑き物の調子はどうなのだ?」
「最近読心術が出来るようになった以外はまだまだですね。
祖母や母の使う狐達に比べると落ちこぼれです。
クッキー取ってこーい!!とかは出来ますよ?取ってきましょうか?」
名無しがスネイプを見る上目遣いがなんとも可愛らしくて、怒りが薄れてきた。
名無しといると、どういう訳かイラついてもいつのまにか気分が良くなってしまう。
黙っていると美しいが、自分に見せるアホ面のせいかもしれない…。
「我輩に渡したいものとは?」
「あ、これです!はい、どうぞ。」
名無しが小さな箱を取り出してスネイプに渡す。
「ここで開けないでください!小さいので散らばると困ります。
部屋で食べてくださいね。
イライラしそうになったらパクってしてください。」
揺すってみると、ザラザラと音がする。
「…明日の授業はお手伝いできますか?」
チラリと名無しを見る。
名無しはスネイプの返事を心配そうに待っている。
「…昼食を早めに終わらせて来たまえ。
胸の悪くなるような作業を用意しておく。
くれぐれも食べ過ぎには注意することですな。」
見ていて恥ずかしくなるような、満点の笑顔が名無しの顔いっぱいに広がる。
何がそんなに嬉しいのか。
妙な気分にさせる。
自室に戻ったスネイプは名無しからもらった箱を開けた。
小さな箱は四つに仕切られホグワーツカラーの赤、青、緑、黄色の金平糖が入っていた。
小さな星に見える砂糖菓子を一粒摘むと目の前にかざす。
名無しの大きな瞳の中の星のようだ。
パクリと口に入れてみる。
魔法薬より効果があるな…とスネイプは微かに微笑むのだった。
ひとり廊下をあるくスネイプの耳に名無しの声が聞こえて来た。
誰かと会話しながらこちらに近づいてくる。
「じゃぁ僕はお返しに…おっと!!」
曲がり角でルーピンとぶつかりそうになる。
「これはこれは。セブルスじゃないか。」
「スネイプ教授?!」
ルーピンの背後から名無しが顔を出した。
名無しはパッと笑顔を輝かせてスネイプの前にやってくる。
「名無し、良かったね。セブルスの方から逢いに来てくれたじゃないか。」
リーマスがスネイプの顔を見て意味深に笑う。
その見慣れた笑顔にイライラしたスネイプはリーマスに不機嫌な顔を向けた。
「スネイプ教授、見回りですか?」
目の前の名無しがスネイプを見上げる。
「…こんな時間まで…授業準備ですかな?」
スネイプはリーマスと名無しの顔を交互に見ながら皮肉たっぷりに質問した。
「名無しに片付けを手伝ってもらってたんだよ。
名無し、助かったよ。ありがとう。」
そう言って、名無しの肩にポンと手を置いた。
気安く名無しに触るルーピンを睨みつける。
「またいつでもお手伝いしますね。」
スネイプに遠慮しながらも名無しは随分リーマスに気を許しているようだ。
「じゃ、僕はこれで。また明日。」
スネイプの目をじっと見つめた後、名無しに優しい笑顔を向けてリーマスは行ってしまった。
「教授に差し上げたいものがあって、今から持って行こうかと思ってたんですよ。」
名無しが嬉しそうにスネイプを振り返る。
「見回りご一緒してもいいでしょうか?」
「…」
スネイプは何も言わずに歩き出した。
自分とリーマスの関係は良くないとわかっているはずの名無しがリーマスと楽しそうに話していたことが気に入らない。
「教授?何怒ってるんですか?」
「…黙れ。」
「…玉(ギョク)に頼んで教授の心の中覗いてみようかなぁ〜?!」
玉とは名無しとスネイプの二人の努力で現れた、憑き物の狐のことだ。
ギロッと物凄い顔で睨まれた名無しが肩をすくめた。
「冗談に決まってるじゃないですか。」
名無しがスネイプのローブを掴んで、怒らないでくださいとフリフリ動かした。
「あれから…憑き物の調子はどうなのだ?」
「最近読心術が出来るようになった以外はまだまだですね。
祖母や母の使う狐達に比べると落ちこぼれです。
クッキー取ってこーい!!とかは出来ますよ?取ってきましょうか?」
名無しがスネイプを見る上目遣いがなんとも可愛らしくて、怒りが薄れてきた。
名無しといると、どういう訳かイラついてもいつのまにか気分が良くなってしまう。
黙っていると美しいが、自分に見せるアホ面のせいかもしれない…。
「我輩に渡したいものとは?」
「あ、これです!はい、どうぞ。」
名無しが小さな箱を取り出してスネイプに渡す。
「ここで開けないでください!小さいので散らばると困ります。
部屋で食べてくださいね。
イライラしそうになったらパクってしてください。」
揺すってみると、ザラザラと音がする。
「…明日の授業はお手伝いできますか?」
チラリと名無しを見る。
名無しはスネイプの返事を心配そうに待っている。
「…昼食を早めに終わらせて来たまえ。
胸の悪くなるような作業を用意しておく。
くれぐれも食べ過ぎには注意することですな。」
見ていて恥ずかしくなるような、満点の笑顔が名無しの顔いっぱいに広がる。
何がそんなに嬉しいのか。
妙な気分にさせる。
自室に戻ったスネイプは名無しからもらった箱を開けた。
小さな箱は四つに仕切られホグワーツカラーの赤、青、緑、黄色の金平糖が入っていた。
小さな星に見える砂糖菓子を一粒摘むと目の前にかざす。
名無しの大きな瞳の中の星のようだ。
パクリと口に入れてみる。
魔法薬より効果があるな…とスネイプは微かに微笑むのだった。