オマケ
夢主の名前変換
この小説の夢小説設定・男性夢主
デフォルト名「望月光瑠(もちづきみつる)」
切原赤也と同い年
テニス初心者
ふざけるが根は真面目
しっかり者
ポジティブ
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いつも練習日。部室のドアを叩いて挨拶しながら入る。練習着に着替えて、お気に入りの飴を口に入れて、前髪を整えて、ドリンクとタオルを用意してコートへ向かおうと部室のドアに手をかけた瞬間だった。丸井先輩の大声に驚いた。
「やべっ!ガム切れてる」
「おいブン太。昨日買うって言ってたのを忘れてたのか?」
「あーそうだった。それでスーパー行ったのに卵の安売りに気を取られてガムの事忘れちまったわ。うわ〜テンション下がる」
大声に振り返ると膝をついて分かりやすく落ち込んでいる丸井先輩とその姿を見守るジャッカル先輩を遠くから見ていた。この二人の先輩達はレギュラーの中でも一番親しみやすくて後輩にも人気がある。もちろん俺もたくさんお世話になっている後輩の一人だ。そんな丸井先輩のピンチを無視することはできない。
「丸井先輩。飴ちゃんでも良いですか?」
「まじ?光瑠サンキュー!やっぱ糖分補給しないと頭回らないからな」
「俺のとっておきの飴あげますよ!ジャッカル先輩も食べますか?」
鞄の中から飴を2つ取り出して先輩達とアイコンタクトをとった後、放物線を描く様に優しく飴を投げる。少し狙いからズレてしまったが、先輩達は問題なくキャッチしてくれた。
「助かったぜ」
「サンキュー」
「……っておい、黒飴じゃねーか。ばあちゃんかよ」
「ブン太、貰っておいてそれはないだろ……まぁ俺も黒飴って、あんまり食べないな」
「いやいや。それ、沖縄アンテナショップで買った、一番美味い黒飴ッスよ!?俺調べやけど」
「は?黒飴は黒飴だろぃ?」
「この黒飴に使われている黒糖は沖縄の指定農家さんの原料で作られとって、ただ甘いだけでなくコクと風味が全然違うんですよ。そもそも沖縄の8島で味が全然違うっちゅーことはご存知ですか?飴の中にある黒糖が……「わかった!悪かった。食うから」 お口に合えば嬉しいです」
まだまだ語りたいことはたくさんあったが、お口に合うのか気になって緊張しながら飴を口に入れる先輩達を見守る。
「……うめぇ」
「黒飴って久々に食ったが、こんな美味かったか?」
「良かったぁ!俺もこの黒飴に出会うまで相当の日数かけて食べ比べしたんですよ。後でパッケージの写メ送るんで見かけたら買ってください!黒糖ってビタミンやミネラルも入ってて疲労にも良いので……」
「確かに美味いけど、黒糖への愛強すぎだろい……」
「え〜黒糖美味しいですよ!ガムやめて黒糖にしませんか?……え?ちょっ!丸井先輩!ジャッカル先輩!無視せんといて!!!!」
話は全然聞いてくれなかったが、たまに丸井先輩が黒飴が食べたいと言ってくれるので魅力が伝わったので満足している。虜になるのも時間の問題やなぁ。
ーーー
「キテレツちょっと聞きてぇことがあるんだが」
「なんですか、丸井くん」
「いや、後輩に黒糖好きがいるんだけど、黒糖って種類あるってマジ?」
「えぇ。島ごとに特徴は違いますよ。あとはお土産屋さんにパイン味とかアセロラ味とか変わったものも見かけますねぇ。そういうのは甲斐くんとかの方が詳しいと思いますよ」
「へぇ。タイミングあったら聞いてみるわ」
「……後輩くん。良い趣味してますね。沖縄に来た際はぜひ案内させてもらいますよ」
「そのまま後輩が比嘉に拉致されそうだから遠慮するだろぃ?」
「なんて人聞きの悪い」
比嘉の奴ら見るたびジャッカルと光瑠を思い出すと笑っていたが、実は全国大会の裏側で光瑠が甲斐君や平古場君と偶然会って、黒糖トークしていたことは、もう少し後で知ることになる。
好きな食べ物(終)