エッグノッグと創作御侍(女の子)シリーズ
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沙耶は目の前に立つエッグノッグと、視線を合わせられないでいた。
対象的に、エッグノッグは甘やかな笑みを浮かべている。
スカートをぎゅっと掴み、赤く熟れた果実を思わせる頬の沙耶。
ーーなんで、こんな約束をしてしまったのだろう。
沙耶は恥ずかしくて仕方ない。
今朝のことだ。
レストランに行くと、エッグノッグが笑顔で出迎えた。
それはいつものこと。
沙耶は優しい眼差しのエッグノッグに、照れ笑いを浮かべ挨拶をした。
そこまではいい。普段どおりだ。
しかし。
エッグノッグがかがみ、沙耶の耳元で囁いたのだ。
「御侍様、僕と約束を交わしましょう」
と。
不思議そうにする沙耶に、エッグノッグは言った。
「今日、店の売り上げが昨日よりも良かったら、僕のお願いを聞いてください」
昨日は、プリンや梅茶漬けの日々の頑張りにより、売り上げを更新したはずだ。
オムライスの広報力も凄かった。
皆には感謝しかない。
そう、昨日の売り上げは素晴らしかった。
だから、昨日を超えるのは難しいんじゃないか、と沙耶は思ったのだが。
でも、エッグノッグのひたむきな目に、沙耶は惹かれ頷いてしまった。
エッグノッグは無理なお願いはしないという信頼もあったから。
なのに。
本当に売り上げを更新してしまったエッグノッグは、とんでもないことを言ったのだ。
「御侍様。今日は、キスの日なんですよ」
と。それはもう、嬉しそうに。
「だから、御侍様。わかるでしょう?」
ーー僕のお願い。
そして、今に至る。
「御侍様」
エッグノッグは急かすのではなく、優しい声で呼ぶ。
沙耶の顔が熱くなる。
「あ、あの……っ」
「はい」
視線を上げれば、柔らかく笑う彼が見える。
沙耶は、反射的に顔を俯かせた。
これを何回繰り返しただろう。
エッグノッグは、ずっと待っていてくれている。
優しい彼のこと。いつまでも待っていてくれるのだとわかる。
もしかしたら、約束を無しにしてくれるかもしれない。
しかし、沙耶はその考えを消す。
今日、エッグノッグはいつも以上に頑張ってくれた。
積極的に声をかけてお客さんを呼び、皆を笑顔にしてくれた。
また来たいと言ってくれる人、たくさんいた。
皆、エッグノッグのおかげ。
沙耶は応えなくてはならない。彼の約束に。頑張りに報いるためにも。
「エ、エッグノッグさ、ん……!」
「はい、御侍様」
沙耶は勇気を出して、エッグノッグの肩に手を置き、つま先立ちになる。
驚いたエッグノッグが沙耶の力で前かがみになった。
そして。
ーーチュッ。
沙耶の唇がエッグノッグの額に触れた。
「きょ、今日は、ありがとう、ございました……っ」
囁き、沙耶はエッグノッグから離れた。
そして、頭を下げると、慌てて立ち去る。
エッグノッグは、引き留めなかった。
ただ、泣きそうな、それでいて、幸せな表情を浮かべている。
「……お慕いしています、御侍様」
優しい優しい声で、囁いた。
対象的に、エッグノッグは甘やかな笑みを浮かべている。
スカートをぎゅっと掴み、赤く熟れた果実を思わせる頬の沙耶。
ーーなんで、こんな約束をしてしまったのだろう。
沙耶は恥ずかしくて仕方ない。
今朝のことだ。
レストランに行くと、エッグノッグが笑顔で出迎えた。
それはいつものこと。
沙耶は優しい眼差しのエッグノッグに、照れ笑いを浮かべ挨拶をした。
そこまではいい。普段どおりだ。
しかし。
エッグノッグがかがみ、沙耶の耳元で囁いたのだ。
「御侍様、僕と約束を交わしましょう」
と。
不思議そうにする沙耶に、エッグノッグは言った。
「今日、店の売り上げが昨日よりも良かったら、僕のお願いを聞いてください」
昨日は、プリンや梅茶漬けの日々の頑張りにより、売り上げを更新したはずだ。
オムライスの広報力も凄かった。
皆には感謝しかない。
そう、昨日の売り上げは素晴らしかった。
だから、昨日を超えるのは難しいんじゃないか、と沙耶は思ったのだが。
でも、エッグノッグのひたむきな目に、沙耶は惹かれ頷いてしまった。
エッグノッグは無理なお願いはしないという信頼もあったから。
なのに。
本当に売り上げを更新してしまったエッグノッグは、とんでもないことを言ったのだ。
「御侍様。今日は、キスの日なんですよ」
と。それはもう、嬉しそうに。
「だから、御侍様。わかるでしょう?」
ーー僕のお願い。
そして、今に至る。
「御侍様」
エッグノッグは急かすのではなく、優しい声で呼ぶ。
沙耶の顔が熱くなる。
「あ、あの……っ」
「はい」
視線を上げれば、柔らかく笑う彼が見える。
沙耶は、反射的に顔を俯かせた。
これを何回繰り返しただろう。
エッグノッグは、ずっと待っていてくれている。
優しい彼のこと。いつまでも待っていてくれるのだとわかる。
もしかしたら、約束を無しにしてくれるかもしれない。
しかし、沙耶はその考えを消す。
今日、エッグノッグはいつも以上に頑張ってくれた。
積極的に声をかけてお客さんを呼び、皆を笑顔にしてくれた。
また来たいと言ってくれる人、たくさんいた。
皆、エッグノッグのおかげ。
沙耶は応えなくてはならない。彼の約束に。頑張りに報いるためにも。
「エ、エッグノッグさ、ん……!」
「はい、御侍様」
沙耶は勇気を出して、エッグノッグの肩に手を置き、つま先立ちになる。
驚いたエッグノッグが沙耶の力で前かがみになった。
そして。
ーーチュッ。
沙耶の唇がエッグノッグの額に触れた。
「きょ、今日は、ありがとう、ございました……っ」
囁き、沙耶はエッグノッグから離れた。
そして、頭を下げると、慌てて立ち去る。
エッグノッグは、引き留めなかった。
ただ、泣きそうな、それでいて、幸せな表情を浮かべている。
「……お慕いしています、御侍様」
優しい優しい声で、囁いた。