臨也
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玄関のチャイムを鳴らすと、ドアの向こうから来る気配がいつもと違う事に気が付いた。
「あ、イザ!どうしたの…って、聞くまでもないか」
出てきたのは、新羅の妹のなまえだった。
俺の体の傷を見て状況を察したようで、いつもの部屋に通される。
机の上には教科書とノートが広げられていた。
「新羅は?」
「お兄ちゃんはセル姉とお出かけ中ー。だから私が担当します!」
「なまえは医療の分野には興味が無いんだと思ってたよ」
「私だって、お父さんとお兄ちゃん見てきたもん。簡単なことはできるよー」
いつも新羅が使っている薬箱を取り出すと、慣れた様子で作業に移る。
俺の腕を取る手は白く小さく、その気になれば簡単に壊してしまえそうで―――
「いーざーやぁー!!手前今度こそぶっ殺す!!」
「せめて人の家でくらいは慎ましく振る舞うべきじゃないのかな、シズちゃん?」
「わ、シズもすごい傷じゃん!ドア振り回してる場合じゃないって!そこに置いて!」
部屋に居たのが新羅ではなくなまえなのが予想外だったようで、
俺への殺気はそのままに、しかし彼にしては大人しく椅子に座った。
「もー、二人とも毎日毎日喧嘩しすぎ!あ、もしかして、手当てするお兄ちゃんに対しての挑戦状?なら私も一緒に受けて立つ!」
「コイツがいつもウゼェからだ…!死ね死ね死ね死ね一秒でも早く死ね」
「そんな物騒な事ばっかり言ってたら、いつかその言葉は自分に返ってくるよ。ああ、その日が楽しみで仕方ないなぁ」
「ちょっと、イザも少しは悪いとか思おうよ!ってシズ、机は割らないでねー危ないから」
言いながらも、効率の良さは変わらずに手当ては進んでいく。
「はいっ完了ー!」
「…ありがとな」
「宿題中のところ悪かったね」
「あっ、じゃあイザ、この問題教えて!」
「どれどれ。これはまず、ここに補助線を引いて…」
「俺は帰る」
「待ってシズ、ヤクルトあるから飲んでかない?それとも持って帰る?」
「…貰ってく」
「じゃあ、出血大サービスで一パック丸ごとどうぞ!イザはブラックコーヒーだね」
そうしてなまえと共に流れていく時間は、普段自分が過ごすものとは全くの別物で。
たまには悪くない、と思えるものだった。
岸谷家、夕食後。
「さてなまえ、今日の宿題はどこまで進んだ?」
「今日はイザに全部教えてもらったから大丈夫ー」
「えぇ!?お兄ちゃんを差し置いてそんな事…!僕じゃ何か不満があったって言うのかい!?」
『とりあえず落ち着け』
「だってお兄ちゃん、帰りは遅いだろうなーって思ったんだもん。セル姉と出かけるの、久しぶりだったし」
「…!ごめんよなまえ、僕が悪かった!!反省の意と愛を込めて熱い抱擁を…!勿論その後セルティにもね!!」
「『だが断る』」
(でも、またイザに勉強教えてもらいたいなぁ)
臨也が残していった数式のメモを眺めながら、なまえはそう思った。
「あ、イザ!どうしたの…って、聞くまでもないか」
出てきたのは、新羅の妹のなまえだった。
俺の体の傷を見て状況を察したようで、いつもの部屋に通される。
机の上には教科書とノートが広げられていた。
「新羅は?」
「お兄ちゃんはセル姉とお出かけ中ー。だから私が担当します!」
「なまえは医療の分野には興味が無いんだと思ってたよ」
「私だって、お父さんとお兄ちゃん見てきたもん。簡単なことはできるよー」
いつも新羅が使っている薬箱を取り出すと、慣れた様子で作業に移る。
俺の腕を取る手は白く小さく、その気になれば簡単に壊してしまえそうで―――
「いーざーやぁー!!手前今度こそぶっ殺す!!」
「せめて人の家でくらいは慎ましく振る舞うべきじゃないのかな、シズちゃん?」
「わ、シズもすごい傷じゃん!ドア振り回してる場合じゃないって!そこに置いて!」
部屋に居たのが新羅ではなくなまえなのが予想外だったようで、
俺への殺気はそのままに、しかし彼にしては大人しく椅子に座った。
「もー、二人とも毎日毎日喧嘩しすぎ!あ、もしかして、手当てするお兄ちゃんに対しての挑戦状?なら私も一緒に受けて立つ!」
「コイツがいつもウゼェからだ…!死ね死ね死ね死ね一秒でも早く死ね」
「そんな物騒な事ばっかり言ってたら、いつかその言葉は自分に返ってくるよ。ああ、その日が楽しみで仕方ないなぁ」
「ちょっと、イザも少しは悪いとか思おうよ!ってシズ、机は割らないでねー危ないから」
言いながらも、効率の良さは変わらずに手当ては進んでいく。
「はいっ完了ー!」
「…ありがとな」
「宿題中のところ悪かったね」
「あっ、じゃあイザ、この問題教えて!」
「どれどれ。これはまず、ここに補助線を引いて…」
「俺は帰る」
「待ってシズ、ヤクルトあるから飲んでかない?それとも持って帰る?」
「…貰ってく」
「じゃあ、出血大サービスで一パック丸ごとどうぞ!イザはブラックコーヒーだね」
そうしてなまえと共に流れていく時間は、普段自分が過ごすものとは全くの別物で。
たまには悪くない、と思えるものだった。
岸谷家、夕食後。
「さてなまえ、今日の宿題はどこまで進んだ?」
「今日はイザに全部教えてもらったから大丈夫ー」
「えぇ!?お兄ちゃんを差し置いてそんな事…!僕じゃ何か不満があったって言うのかい!?」
『とりあえず落ち着け』
「だってお兄ちゃん、帰りは遅いだろうなーって思ったんだもん。セル姉と出かけるの、久しぶりだったし」
「…!ごめんよなまえ、僕が悪かった!!反省の意と愛を込めて熱い抱擁を…!勿論その後セルティにもね!!」
「『だが断る』」
(でも、またイザに勉強教えてもらいたいなぁ)
臨也が残していった数式のメモを眺めながら、なまえはそう思った。
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