素直
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モニターに映っていたのは…
こいつの"元彼"になったばっかりの男やった。
俺がドスドスと音を立ててモニターに向かうのを見て〇〇ちゃんが慌てて立ち上がり、"侑、私が出るから‼"と鼻水を啜りながらモニターへ向かう。
一息つき落ち着こうとする〇〇ちゃんを俺はただ横で見守るしかなかった。
「…なに?」
<〇〇ちゃん?あぁ良かった家におって。今からちょっと話せる?>
「…家には入れられへんよ。」
<…俺はまだ納得してへんよ。理由もそんなはっきりせんと昨日急に別れようってなんなん?俺らの3年ってそんなあっけないものやったん?>
「だから言うたやん。嫌いになったわけじゃないけど、なかなか会えへんし、それに対して不満に思う自分に嫌気さしてん。あんたのせいやないよ、私のせい。」
<もしかして明日の誕生日当日にお祝いできないこと怒ってる?>
そうや、今日は土曜やから明日がこいつの誕生日や。
<それはほんまにごめん。でも、休日とはいえど会社の付き合いもあんねん。それはわかってほしい。せやから今日一緒にお祝いしよって言ってたやろ?>
そういってその男は白い小さな箱と綺麗にラッピングされた袋を画面に映るように前に持ってきてみせた。
〇〇ちゃんの顔が歪んだのが見えた瞬間、理性より先に口が動いた。
『お前ええ加減にせえよ?おちょくんのも大概にせんとほんま殺すぞ。』
<…は?誰?男連れ込んでんの。>
『侑やけど。』
<お前がなんで〇〇ちゃんの部屋におんねん!!!お前ら、もしかしてデキてたん?だから〇〇ちゃん俺に別れようって言ったん?なあ、黙っとらんとはっきり言いなや!>
『ほんっっっまにキショいなお前!!!じゃあお前一昨日どこで何してたか言うてみいや!!!』
人の恋路にしゃしゃり出んのなんてほんまだるいけど、この際もう、ええやろ。
<はあ?お前に関係ないやろ!一昨日は仕事でずっと会社おったし〇〇ちゃんにも言っとったわ!!!何?それが不満やったん〇〇ちゃんは。しゃーないやろそんなん。これからもそんな場面いっぱいあるしキリないで!それに相談する相手ちゃうやろ!侑に相談せんと俺に直接言えや!>
『じゃあなんっっっで一昨日の夕方早々に駅前のレストランに知らん女と入っていってんお前はぁっ!付き合うとる女に嘘ついてまで飯いく相手って誰?それきちんと説明できてからこいつに説教しいや!!!』
すごい剣幕で食って掛かった後、途端に静かな空気が張り詰める。
「侑…知ってたん…?」
『…知ってったっていうかたまたま見ただけや。』
<…〇〇ちゃんに言ってなかった俺が悪い。でもごめん、合間に取引先の人と打ち合わせで飯行っただけ。でもほんまにそれだけ。>
こいつ、この期に及んでまた嘘重ねてほんまクソやな…!
俺が勢い任せに話し始めようとした瞬間、〇〇ちゃんが口を開いた。
『なんでわざわざ合間に私らの最寄り駅で飯食うねん。仕事場全然遠いやろ。あの日ずっと終電まで会社言うてたやんか。』
<…ごめん、そこは嘘ついた。仕事とは言え女の人と飯食うの知ったら〇〇ちゃん気分悪いかなって。>
「嘘つかれるほうがよっぽど気ぃ悪いわ。あとあんた、その取引先の人と明日も会う予定やんな?デートって向こうは思とるみたいやったけど、仕事やもんな。そら彼女の誕生日より優先するわな。でも私はもう、仕事ばっかのあんたとは付き合いきれんよ。」
〇〇ちゃんはずっと前から"仕事"やなくて"女"やったの、分かってたんか。
<………知っとったん。>
「ほんっまに…昔から詰め甘いよなあ。これでもいっぱい知らんフリしてきたつもりよ私。どんどん勝手にボロ出してたん、あんたやで。」
<何やねん。お前も侑と浮気し出して俺がどうでもよくなったから振ったんやろ。お互い様やんか!お前らキショくわるいな。>
『おっまえ、言っとること人間ちゃうぞ!!!頭イカれてんのか!!!』
俺の感情が振り切れて叫びだしのとは対照に、〇〇ちゃんは落ち着いた声で
「今までありがとう。もう私の前に現れんといてな。これ以上は、警察呼ぶで。」
そう言って〇〇ちゃんは男の返答も待たずに通話ボタンを切った。
こいつの"元彼"になったばっかりの男やった。
俺がドスドスと音を立ててモニターに向かうのを見て〇〇ちゃんが慌てて立ち上がり、"侑、私が出るから‼"と鼻水を啜りながらモニターへ向かう。
一息つき落ち着こうとする〇〇ちゃんを俺はただ横で見守るしかなかった。
「…なに?」
<〇〇ちゃん?あぁ良かった家におって。今からちょっと話せる?>
「…家には入れられへんよ。」
<…俺はまだ納得してへんよ。理由もそんなはっきりせんと昨日急に別れようってなんなん?俺らの3年ってそんなあっけないものやったん?>
「だから言うたやん。嫌いになったわけじゃないけど、なかなか会えへんし、それに対して不満に思う自分に嫌気さしてん。あんたのせいやないよ、私のせい。」
<もしかして明日の誕生日当日にお祝いできないこと怒ってる?>
そうや、今日は土曜やから明日がこいつの誕生日や。
<それはほんまにごめん。でも、休日とはいえど会社の付き合いもあんねん。それはわかってほしい。せやから今日一緒にお祝いしよって言ってたやろ?>
そういってその男は白い小さな箱と綺麗にラッピングされた袋を画面に映るように前に持ってきてみせた。
〇〇ちゃんの顔が歪んだのが見えた瞬間、理性より先に口が動いた。
『お前ええ加減にせえよ?おちょくんのも大概にせんとほんま殺すぞ。』
<…は?誰?男連れ込んでんの。>
『侑やけど。』
<お前がなんで〇〇ちゃんの部屋におんねん!!!お前ら、もしかしてデキてたん?だから〇〇ちゃん俺に別れようって言ったん?なあ、黙っとらんとはっきり言いなや!>
『ほんっっっまにキショいなお前!!!じゃあお前一昨日どこで何してたか言うてみいや!!!』
人の恋路にしゃしゃり出んのなんてほんまだるいけど、この際もう、ええやろ。
<はあ?お前に関係ないやろ!一昨日は仕事でずっと会社おったし〇〇ちゃんにも言っとったわ!!!何?それが不満やったん〇〇ちゃんは。しゃーないやろそんなん。これからもそんな場面いっぱいあるしキリないで!それに相談する相手ちゃうやろ!侑に相談せんと俺に直接言えや!>
『じゃあなんっっっで一昨日の夕方早々に駅前のレストランに知らん女と入っていってんお前はぁっ!付き合うとる女に嘘ついてまで飯いく相手って誰?それきちんと説明できてからこいつに説教しいや!!!』
すごい剣幕で食って掛かった後、途端に静かな空気が張り詰める。
「侑…知ってたん…?」
『…知ってったっていうかたまたま見ただけや。』
<…〇〇ちゃんに言ってなかった俺が悪い。でもごめん、合間に取引先の人と打ち合わせで飯行っただけ。でもほんまにそれだけ。>
こいつ、この期に及んでまた嘘重ねてほんまクソやな…!
俺が勢い任せに話し始めようとした瞬間、〇〇ちゃんが口を開いた。
『なんでわざわざ合間に私らの最寄り駅で飯食うねん。仕事場全然遠いやろ。あの日ずっと終電まで会社言うてたやんか。』
<…ごめん、そこは嘘ついた。仕事とは言え女の人と飯食うの知ったら〇〇ちゃん気分悪いかなって。>
「嘘つかれるほうがよっぽど気ぃ悪いわ。あとあんた、その取引先の人と明日も会う予定やんな?デートって向こうは思とるみたいやったけど、仕事やもんな。そら彼女の誕生日より優先するわな。でも私はもう、仕事ばっかのあんたとは付き合いきれんよ。」
〇〇ちゃんはずっと前から"仕事"やなくて"女"やったの、分かってたんか。
<………知っとったん。>
「ほんっまに…昔から詰め甘いよなあ。これでもいっぱい知らんフリしてきたつもりよ私。どんどん勝手にボロ出してたん、あんたやで。」
<何やねん。お前も侑と浮気し出して俺がどうでもよくなったから振ったんやろ。お互い様やんか!お前らキショくわるいな。>
『おっまえ、言っとること人間ちゃうぞ!!!頭イカれてんのか!!!』
俺の感情が振り切れて叫びだしのとは対照に、〇〇ちゃんは落ち着いた声で
「今までありがとう。もう私の前に現れんといてな。これ以上は、警察呼ぶで。」
そう言って〇〇ちゃんは男の返答も待たずに通話ボタンを切った。