空酔い
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『高2の時、サッカー部の主将と付き合ってたでしょ。あれどっちが告白したの。』
「だーから付き合ってないってば。ただの噂だって。」
蛍って酔うとこんなめんどくさくなるんだっけ。
飲み会から帰ってきた蛍からの思い出し尋問が始まった。
『火のない所に煙は立たないでしょ。』
「あんたが必要でもないのにきりもみで一生懸命煙だけ焚いてんでしょーが。」
『今時きりもみって。僕だったらそんなめんどくさいことしないでライター使うけど。』
現状一番めんどくさいのは自分だということを蛍は気付いていない。
実際の所、付き合ってなかったのは本当。
でも告白があったのも本当。
告白は向こうからだけど、話がややこしくなるから絶対言わない。
「大体なんで蛍が知ってんのよ。私ら高校ん時喋ったことないじゃん。」
お互い同じ学年にいるのは何となく知っていたけど、クラスも違えば何も接点がなく、特に思い出もなく卒業。
ちゃんと認識したのは、卒業した後に仕事の都合で蛍の職場に通うようになってから。
顔は覚えてたから、そこから話し始めるのにそう時間はかからなかった。
『喋ったことなくても、噂くらい耳に入るでしょ。』
「入りませんー。ましてやお互い全然知らなかったら覚えてませーん。」
『…ちょっとこっち来て。』
「こわい何。」
『いいから。早く。』
ソファに座る蛍に呼ばれ恐る恐る近づくと、そのまま手を引かれ膝に乗せられる。
なになになに。こんな蛍、蛍じゃない。
『僕じゃないみたいとか思ってるんでしょ。』
「…じゃあ自分でもそう思ってるってことじゃん。」
『弁が立つ彼女ってかわいくないね。』
む、むかつく!
モノ申してやろうと思った瞬間、コツンとおでこを当てられた。
『好きだったから覚えてるんじゃないですか。』
え、蛍が?私の事?
「蛍、酔ってる?」
『…。』
「そんなの、嘘だぁ。」
顔が熱を帯びていく感覚が自分でも分かった。
『…僕がこんな馬鹿みたいな嘘、つくわけないでしょ。』
「なんで好きだったの、私のこと。」
『よくわかんないけど、気付いたら〇〇ちゃんが近くにいると目で追ってた。あと、廊下にたまに書道貼ってたでしょ。』
「うん。」
『あれ見て、綺麗な字書く子だなって思って見てた。』
思い出した。
「だから蛍の職場で会った時、受付で書いた名前見て字綺麗ですねって言ってくれたんだ…。」
『…覚えてない。』
「私がサッカー部の子と付き合ってたらやだった?」
『…そうだね。腹が立ったね。よりによってあんなチャラついたやつに取られたと思って余計悔しかったね。』
観念したように話し始める蛍がかわいくてかわいくて仕方がなかった。
「ふふ、大丈夫。本当に付き合ってないってば。」
釈然としない顔をしながら、ふいにキスを落とされた。
『もう僕のなんだから、どっかいかないでね。』
「もう、今日どしたん。お酒いっぱい飲んできた?」
『…今日はノンアル一杯だけ。あとはお茶。』
そのまま、アルコールの味がしない甘いキスを何度も何度も落とされた。
私の彼、意外とかわいいところがあるらしい。
「だーから付き合ってないってば。ただの噂だって。」
蛍って酔うとこんなめんどくさくなるんだっけ。
飲み会から帰ってきた蛍からの思い出し尋問が始まった。
『火のない所に煙は立たないでしょ。』
「あんたが必要でもないのにきりもみで一生懸命煙だけ焚いてんでしょーが。」
『今時きりもみって。僕だったらそんなめんどくさいことしないでライター使うけど。』
現状一番めんどくさいのは自分だということを蛍は気付いていない。
実際の所、付き合ってなかったのは本当。
でも告白があったのも本当。
告白は向こうからだけど、話がややこしくなるから絶対言わない。
「大体なんで蛍が知ってんのよ。私ら高校ん時喋ったことないじゃん。」
お互い同じ学年にいるのは何となく知っていたけど、クラスも違えば何も接点がなく、特に思い出もなく卒業。
ちゃんと認識したのは、卒業した後に仕事の都合で蛍の職場に通うようになってから。
顔は覚えてたから、そこから話し始めるのにそう時間はかからなかった。
『喋ったことなくても、噂くらい耳に入るでしょ。』
「入りませんー。ましてやお互い全然知らなかったら覚えてませーん。」
『…ちょっとこっち来て。』
「こわい何。」
『いいから。早く。』
ソファに座る蛍に呼ばれ恐る恐る近づくと、そのまま手を引かれ膝に乗せられる。
なになになに。こんな蛍、蛍じゃない。
『僕じゃないみたいとか思ってるんでしょ。』
「…じゃあ自分でもそう思ってるってことじゃん。」
『弁が立つ彼女ってかわいくないね。』
む、むかつく!
モノ申してやろうと思った瞬間、コツンとおでこを当てられた。
『好きだったから覚えてるんじゃないですか。』
え、蛍が?私の事?
「蛍、酔ってる?」
『…。』
「そんなの、嘘だぁ。」
顔が熱を帯びていく感覚が自分でも分かった。
『…僕がこんな馬鹿みたいな嘘、つくわけないでしょ。』
「なんで好きだったの、私のこと。」
『よくわかんないけど、気付いたら〇〇ちゃんが近くにいると目で追ってた。あと、廊下にたまに書道貼ってたでしょ。』
「うん。」
『あれ見て、綺麗な字書く子だなって思って見てた。』
思い出した。
「だから蛍の職場で会った時、受付で書いた名前見て字綺麗ですねって言ってくれたんだ…。」
『…覚えてない。』
「私がサッカー部の子と付き合ってたらやだった?」
『…そうだね。腹が立ったね。よりによってあんなチャラついたやつに取られたと思って余計悔しかったね。』
観念したように話し始める蛍がかわいくてかわいくて仕方がなかった。
「ふふ、大丈夫。本当に付き合ってないってば。」
釈然としない顔をしながら、ふいにキスを落とされた。
『もう僕のなんだから、どっかいかないでね。』
「もう、今日どしたん。お酒いっぱい飲んできた?」
『…今日はノンアル一杯だけ。あとはお茶。』
そのまま、アルコールの味がしない甘いキスを何度も何度も落とされた。
私の彼、意外とかわいいところがあるらしい。
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