死にお持ち帰りされた花婿と月が穴兄弟になる話
「…ああ。やっぱりいい男だ」
眠った花婿の顔や体をじっくりと見て、死はご満悦といった表情を浮かべた。
好みの男を手に入れることができてとても上機嫌である。
レオナルドとの決闘で花婿だけが殺されるように、色々とちょっかいをかけたのだ。死がちょっかいをかけなければ、レオナルドとも相打ちという結果だったかもしれない。知らないが。
しかし、レオナルドを生かした理由というのもただの気まぐれである。なんだか自分と顔が似ていたし、死ぬのは可哀想だ。花嫁と幸せになってほしいかもと思ったのだ。
生き物を生かすも殺すも、すべては死の気分次第なのである。
「…さて」
動かない花婿を満足するまでじっくりと観察した死は、彼を自分の空間まで連れ帰ることにした。…ついでに。
「お前も来るかい?」
「……」
声をかけられ、じー…と死を見つめる白いコートの男。
花婿の命を浴び、喉の渇きを癒やしていた「月」だ。それも花婿に似たいい男だった。
死の問いかけに返事はしなかったが、死がもう一度「おいで」と声をかけると、のっそりと立ち上がった。
死は、花婿と一緒に月もお持ち帰りしたのだった。
眠った花婿の顔や体をじっくりと見て、死はご満悦といった表情を浮かべた。
好みの男を手に入れることができてとても上機嫌である。
レオナルドとの決闘で花婿だけが殺されるように、色々とちょっかいをかけたのだ。死がちょっかいをかけなければ、レオナルドとも相打ちという結果だったかもしれない。知らないが。
しかし、レオナルドを生かした理由というのもただの気まぐれである。なんだか自分と顔が似ていたし、死ぬのは可哀想だ。花嫁と幸せになってほしいかもと思ったのだ。
生き物を生かすも殺すも、すべては死の気分次第なのである。
「…さて」
動かない花婿を満足するまでじっくりと観察した死は、彼を自分の空間まで連れ帰ることにした。…ついでに。
「お前も来るかい?」
「……」
声をかけられ、じー…と死を見つめる白いコートの男。
花婿の命を浴び、喉の渇きを癒やしていた「月」だ。それも花婿に似たいい男だった。
死の問いかけに返事はしなかったが、死がもう一度「おいで」と声をかけると、のっそりと立ち上がった。
死は、花婿と一緒に月もお持ち帰りしたのだった。