Kyrie ―哀れみたまえ―
10
あの日から、俺は、ユエが気になりだした。
どうして、あの空間に・・・あの日に、招きいれたんだろう。
俺の、部屋に。
あのひだから・・・?
違う。あの日だからこそ・・・俺は、誰も入れなかっただろう。
なのに・・・俺は、あいつに入れ、といった。
どうしてだろう・・・?
「テッド?」
「・・・いや。なんでもない」
「そう?・・・今日はグレミオがおやつにシュークリームを作ったんだ。中で食べようよ」
そして・・・ユエのほうも、あの日から、なにかが変わった。
今までおかれていた距離が、少しずつ、少しずつ・・・日々をすごすごとに、縮まっていく気がする。
俺は・・・それを、黙って見つめていることしか出来なかった。
それではだめなのだ、とどこかで・・・警鐘が鳴っているのに。
なにも、できなかった。
「それでね、グレミオがね・・・・」
いつだって、一生懸命話すユエ。
まるで、なにかを吐き出すみたいに。
でも、とても楽しそうで。
おもわず、笑っていた。
「あ!」
なんだよ。突然声出して。
びっくりすんだろ。
「なに?」
「なんかテッドが笑ってるの 初めて見た気がして・・・」
そうか?
・・・でも、ほんとにちょっとだけなのに。
本当に・・・ほんの少し、笑っただけなのに。
「そうか・・・・ユエ、おまえが あまり楽しそうに話すから ついな・・・・」
なんとなく、気まずかった。
「テッドの笑顔って、あったかくなるね」
「え?」
「優しくて、ほっとできるんだ。テッドの笑顔、見てると」
「・・・そうなのか?」
そういって笑っているユエに、なんといっていいのかわからなくて。
俺は、視線をそらせる。
その視界に、右手が入って。
ぎくり、とした。
「テッド?」
・・・いや、だいじょうぶだろう。
だいじょうぶだ。
ほんの少し、笑いかけただけじゃないか。
ほんの少し・・・そう、ほんの少し親しくなっただけだ。
食われたり・・・しない。
その日から少しずつ…俺のだいじょうぶは増えていった・・・・・・
あの日から、俺は、ユエが気になりだした。
どうして、あの空間に・・・あの日に、招きいれたんだろう。
俺の、部屋に。
あのひだから・・・?
違う。あの日だからこそ・・・俺は、誰も入れなかっただろう。
なのに・・・俺は、あいつに入れ、といった。
どうしてだろう・・・?
「テッド?」
「・・・いや。なんでもない」
「そう?・・・今日はグレミオがおやつにシュークリームを作ったんだ。中で食べようよ」
そして・・・ユエのほうも、あの日から、なにかが変わった。
今までおかれていた距離が、少しずつ、少しずつ・・・日々をすごすごとに、縮まっていく気がする。
俺は・・・それを、黙って見つめていることしか出来なかった。
それではだめなのだ、とどこかで・・・警鐘が鳴っているのに。
なにも、できなかった。
「それでね、グレミオがね・・・・」
いつだって、一生懸命話すユエ。
まるで、なにかを吐き出すみたいに。
でも、とても楽しそうで。
おもわず、笑っていた。
「あ!」
なんだよ。突然声出して。
びっくりすんだろ。
「なに?」
「なんかテッドが笑ってるの 初めて見た気がして・・・」
そうか?
・・・でも、ほんとにちょっとだけなのに。
本当に・・・ほんの少し、笑っただけなのに。
「そうか・・・・ユエ、おまえが あまり楽しそうに話すから ついな・・・・」
なんとなく、気まずかった。
「テッドの笑顔って、あったかくなるね」
「え?」
「優しくて、ほっとできるんだ。テッドの笑顔、見てると」
「・・・そうなのか?」
そういって笑っているユエに、なんといっていいのかわからなくて。
俺は、視線をそらせる。
その視界に、右手が入って。
ぎくり、とした。
「テッド?」
・・・いや、だいじょうぶだろう。
だいじょうぶだ。
ほんの少し、笑いかけただけじゃないか。
ほんの少し・・・そう、ほんの少し親しくなっただけだ。
食われたり・・・しない。
その日から少しずつ…俺のだいじょうぶは増えていった・・・・・・