1年生(親世代) 完結 (99話)
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あの晩から、どうも人間関係に変化がでているのは…やっぱり仕方ないよね。
ピーターはこそこそしてるし。
ジェームズは一人でふらっと消えてみかけると本読んでたりなんか書いてたりするし。
一番あたしの目からみて問題なのは。
「プリンス・シリウスっ」
「シリウス様、何か御用はありませんか?」
「プリンス、お持ちいたします」
「プリンス・シリウス!お飲み物は何がよろしいですか」
・・・・・・・なんていえばいいんだろう。
うん。
とりあえず。
似合わない。
ぷりんすとか。
ぜっっっっっったいありえなーいっっ
初めてきいたときはその場で笑い崩れたわよ。
ジェームズたちから離れるそぶりを見せてから、あっというまにスリザリン生たちがわらわらと取り巻き、給仕から荷物持ちから引き連れて歩くシリウス。
その姿が…妙に様になってるのよね。これが。
ひょっとしなくても…これがシリウスの本来あるべき姿ってやつなのかしら…
・・・・・・・・・・・・・・似合わない。
というか。イメージに合わない!
ああいう死に方をする愉快なヘタレ犬に似合う生活じゃない!!
一時は仲良くなってたグリフィンドール生たちも徐々に遠巻きになってるし。
ジェームズですら、今はシリウスにかまう余裕がないと言わんばかりで。
まあ・・・こどもですから仕方ないのかもしれないけど。
肝心のリーマスを放っておくってのは…感心しないのよね。
「マイ・マスター。何か御用はありませんか?」
「もういい」
すっと振った手を少年の前に差し出せば、押し頂いて手の甲に…キス???
あんた、どこのおぼっちゃん・・・あ、ブラック家のか…
事実上の王族…ってことは王子様?
あってはいるのか…。
だけど、それが楽しいようにも見えない。
時々顔をしかめて、うっとうしそうに振り払うシリウスを見かければ、それをよしとしているわけではないように見える。
…やれやれ。
サクラさんが、一肌脱いであげるとしますかー…
自力で何とかなるんだと思ってたから放っておくつもりだったけれど。
一人でご飯も食べずに落ち込んでるリーマス見ると…放っておけない。
おせっかいだし、余計なお世話なんだろうなあ…
・・・・・・・性分だから、仕方ないわよね…
「シリウスくん。どうしたのかねー?」
ひらひらっと手を振ってにっこり笑う。
取り巻きに囲まれて無表情だったシリウスが…唇をゆがめた。
「…お前かよ」
離れろ、と手ぶりひとつで追い払ったシリウスがあたしの持っていた本をひょい、と持ち上げる。
「いいわよ」
「女に重い荷物持たせるもんじゃねえよ」
・・・それは、どうも、ありがとう。
「…なんで、離れてるの?」
本題を、すぱっと切り出す。
うじうじ遠まわしはあたしの主義じゃない。
必要とあらばしますけど。
「どうしていいのか、わかんねえんだ」
がしがしっと頭をかきながら、シリウスが顔をゆがめる。
「怖い?」
「怖くねえよっ」
ぎっと睨みつけてきたシリウスの目…が。
怖い。
けど。負けないわよ。
ぐっとお腹に力を入れて、見つめ返す。
しばらくして…視線に負けたように、シリウスが視線をそらした。
「・・・・・・・いや、本当は…少し、怖い」
…脊髄反射で答えたわね…
「…俺は…いや、どんな魔法族の子どもだって、その恐怖は染み付いてる…怖いさ」
それは、あたしにはわからない感覚だ。
人狼は、いつだってお話の中だけの存在だったから。
そんな恐怖は…理解が、出来ない。
…でも、おかしい。
シリウスは、恐怖という感情をそんなに強く持っている?
少なくとも、恐怖という感情に負けることを良しとはしない人だった記憶が…
「本当は…会いにくい」
「え?」
なんだい。唐突に。
「…リーマスの顔を見たときに…顔、そらしちまって…」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ばかーと言わなかったあたしは…偉い!!
「んで…さわりそうになったの…思わず…避けてるってわかるぐらいはっきり避けちまって…」
殴っていいか。この馬鹿犬。
「…そのときの、リーマスの…顔が…」
「顔?」
「…一瞬だったんだ。ほんの、一瞬だったのに」
「あいつの、顔…信じられないって顔して、恐怖が…あって…んで、笑ったんだ」
「笑った?」
リーマスが?
「仕方ないって顔で、笑って…んで、何事もなかったみたいに…」
ほんの一瞬で、そんな顔をした、と。
うつむいたシリウスはそういった。
だから、顔を見るのが、怖い、と。
・・・・・・・・・・・・・・・こんの・・・
「・・・・・・ヘタレ」
「あ?」
はー・・・・・やれやれ。
もっと深刻に悩んでるのかと思いきや。
自分の中の恐怖とかと戦ってるのかと思いきや。
自分の失敗のせいで気まずいだけかいっ
「…仲直り、したいの?」
「あたりまえだ」
「今度は勢いで答えてないでしょうね」
「…答えてねえよ」
ぐいっと、シリウスの手から一番分厚い本を取り上げる。
「シリウス」
「なに・・・」
ごん、とその頭上に振り下ろす。
「いってええええ!!!!」
「あんたねえ。そういうのって時間が立てばたつほど長引くのよ。もう2週間よ?2週間!」
あの満月の夜から!
「目、覚めた?」
「・・・・・・・・・・」
角じゃないんだから感謝して。
「さめたんなら、リーマスと会ってらっしゃい」
「だから…」
「簡単でしょ。なにが怖いんだかきっかけなんだか知らないけど!リーマスにごめんなさいって謝ればいいのよ」
表向き、あたしは人狼ってこと知らないから。
こういう言い方しか出来ない。
「謝るって…」
「悪いことしたから顔合わせにくいんでしょ?…そうねえ…それなら、こういうのはどう?」
シリウスに向かってにこっと笑って。
「リーマスに、腹減った、チョコレートくれって言えばいいんじゃない?」
「チョコレート?」
「あんたいっつもリーマスからもらってるでしょ」
いつだって、リーマスのポケットにはチョコレートが入ってるのよ。
あんた用の。
「・・・・・・・くれる、かな」
「くれるわよ」
練習するみたいに繰り返し呟くシリウスがほほえましい。
実際に実行するまでにはもうちょっと時間が必要かもしれないけどねー
あ、そうだ。
…嫌な予感するから。
ちょっと釘刺しとくか…
「あ、そうだ。ねえシリウス?なんで“リーマス”をどんな魔法族でも怖がるの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ」
失言に気づいたかね。
「な、な、なんでもねえっっ」
はいはい。これだけ釘さしとけば、もうもらさないわよね…
あー危ない危ない。
ほんっとにほっとけない人だわ。
あの晩から、どうも人間関係に変化がでているのは…やっぱり仕方ないよね。
ピーターはこそこそしてるし。
ジェームズは一人でふらっと消えてみかけると本読んでたりなんか書いてたりするし。
一番あたしの目からみて問題なのは。
「プリンス・シリウスっ」
「シリウス様、何か御用はありませんか?」
「プリンス、お持ちいたします」
「プリンス・シリウス!お飲み物は何がよろしいですか」
・・・・・・・なんていえばいいんだろう。
うん。
とりあえず。
似合わない。
ぷりんすとか。
ぜっっっっっったいありえなーいっっ
初めてきいたときはその場で笑い崩れたわよ。
ジェームズたちから離れるそぶりを見せてから、あっというまにスリザリン生たちがわらわらと取り巻き、給仕から荷物持ちから引き連れて歩くシリウス。
その姿が…妙に様になってるのよね。これが。
ひょっとしなくても…これがシリウスの本来あるべき姿ってやつなのかしら…
・・・・・・・・・・・・・・似合わない。
というか。イメージに合わない!
ああいう死に方をする愉快なヘタレ犬に似合う生活じゃない!!
一時は仲良くなってたグリフィンドール生たちも徐々に遠巻きになってるし。
ジェームズですら、今はシリウスにかまう余裕がないと言わんばかりで。
まあ・・・こどもですから仕方ないのかもしれないけど。
肝心のリーマスを放っておくってのは…感心しないのよね。
「マイ・マスター。何か御用はありませんか?」
「もういい」
すっと振った手を少年の前に差し出せば、押し頂いて手の甲に…キス???
あんた、どこのおぼっちゃん・・・あ、ブラック家のか…
事実上の王族…ってことは王子様?
あってはいるのか…。
だけど、それが楽しいようにも見えない。
時々顔をしかめて、うっとうしそうに振り払うシリウスを見かければ、それをよしとしているわけではないように見える。
…やれやれ。
サクラさんが、一肌脱いであげるとしますかー…
自力で何とかなるんだと思ってたから放っておくつもりだったけれど。
一人でご飯も食べずに落ち込んでるリーマス見ると…放っておけない。
おせっかいだし、余計なお世話なんだろうなあ…
・・・・・・・性分だから、仕方ないわよね…
「シリウスくん。どうしたのかねー?」
ひらひらっと手を振ってにっこり笑う。
取り巻きに囲まれて無表情だったシリウスが…唇をゆがめた。
「…お前かよ」
離れろ、と手ぶりひとつで追い払ったシリウスがあたしの持っていた本をひょい、と持ち上げる。
「いいわよ」
「女に重い荷物持たせるもんじゃねえよ」
・・・それは、どうも、ありがとう。
「…なんで、離れてるの?」
本題を、すぱっと切り出す。
うじうじ遠まわしはあたしの主義じゃない。
必要とあらばしますけど。
「どうしていいのか、わかんねえんだ」
がしがしっと頭をかきながら、シリウスが顔をゆがめる。
「怖い?」
「怖くねえよっ」
ぎっと睨みつけてきたシリウスの目…が。
怖い。
けど。負けないわよ。
ぐっとお腹に力を入れて、見つめ返す。
しばらくして…視線に負けたように、シリウスが視線をそらした。
「・・・・・・・いや、本当は…少し、怖い」
…脊髄反射で答えたわね…
「…俺は…いや、どんな魔法族の子どもだって、その恐怖は染み付いてる…怖いさ」
それは、あたしにはわからない感覚だ。
人狼は、いつだってお話の中だけの存在だったから。
そんな恐怖は…理解が、出来ない。
…でも、おかしい。
シリウスは、恐怖という感情をそんなに強く持っている?
少なくとも、恐怖という感情に負けることを良しとはしない人だった記憶が…
「本当は…会いにくい」
「え?」
なんだい。唐突に。
「…リーマスの顔を見たときに…顔、そらしちまって…」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ばかーと言わなかったあたしは…偉い!!
「んで…さわりそうになったの…思わず…避けてるってわかるぐらいはっきり避けちまって…」
殴っていいか。この馬鹿犬。
「…そのときの、リーマスの…顔が…」
「顔?」
「…一瞬だったんだ。ほんの、一瞬だったのに」
「あいつの、顔…信じられないって顔して、恐怖が…あって…んで、笑ったんだ」
「笑った?」
リーマスが?
「仕方ないって顔で、笑って…んで、何事もなかったみたいに…」
ほんの一瞬で、そんな顔をした、と。
うつむいたシリウスはそういった。
だから、顔を見るのが、怖い、と。
・・・・・・・・・・・・・・・こんの・・・
「・・・・・・ヘタレ」
「あ?」
はー・・・・・やれやれ。
もっと深刻に悩んでるのかと思いきや。
自分の中の恐怖とかと戦ってるのかと思いきや。
自分の失敗のせいで気まずいだけかいっ
「…仲直り、したいの?」
「あたりまえだ」
「今度は勢いで答えてないでしょうね」
「…答えてねえよ」
ぐいっと、シリウスの手から一番分厚い本を取り上げる。
「シリウス」
「なに・・・」
ごん、とその頭上に振り下ろす。
「いってええええ!!!!」
「あんたねえ。そういうのって時間が立てばたつほど長引くのよ。もう2週間よ?2週間!」
あの満月の夜から!
「目、覚めた?」
「・・・・・・・・・・」
角じゃないんだから感謝して。
「さめたんなら、リーマスと会ってらっしゃい」
「だから…」
「簡単でしょ。なにが怖いんだかきっかけなんだか知らないけど!リーマスにごめんなさいって謝ればいいのよ」
表向き、あたしは人狼ってこと知らないから。
こういう言い方しか出来ない。
「謝るって…」
「悪いことしたから顔合わせにくいんでしょ?…そうねえ…それなら、こういうのはどう?」
シリウスに向かってにこっと笑って。
「リーマスに、腹減った、チョコレートくれって言えばいいんじゃない?」
「チョコレート?」
「あんたいっつもリーマスからもらってるでしょ」
いつだって、リーマスのポケットにはチョコレートが入ってるのよ。
あんた用の。
「・・・・・・・くれる、かな」
「くれるわよ」
練習するみたいに繰り返し呟くシリウスがほほえましい。
実際に実行するまでにはもうちょっと時間が必要かもしれないけどねー
あ、そうだ。
…嫌な予感するから。
ちょっと釘刺しとくか…
「あ、そうだ。ねえシリウス?なんで“リーマス”をどんな魔法族でも怖がるの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ」
失言に気づいたかね。
「な、な、なんでもねえっっ」
はいはい。これだけ釘さしとけば、もうもらさないわよね…
あー危ない危ない。
ほんっとにほっとけない人だわ。