1年生(親世代) 完結 (99話)
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「あら。もう始まってしまうわ」
「なにが始まるんですか?」
ん?なんかやな予感が。
「毎年の恒例行事よ」
すっごく不穏な感じがするんですが・・・。
「おお・・・!」
広場の中央…さっき、ブラック家の面々が建っていた場所に…変なものが出現していた。
「な、な、な・・・・・・」
宙に浮かび上がるのは、ひどく小さなもの。
「キリュウ!どこに行っていたんだ!」
「あ、セブルス」
「面白いものが見れるんだ、速く」
おもしろい、もの?
まさかとは思うけど、そこに宙吊りになってるもののことじゃないわよね!?
「今からあれに呪いをかけるんだ!」
・・・・・・・・・・よ、よかん的中!!
シリウスが言ってたような気がするわ・・・
『余興で屋敷しもべ妖精を宙にはりつけにして子どもたちがいかに闇の魔術がうまくなったか披露させたり』
まじですか。まじですかー!!
あそこに磔になってるちびっちゃいぷるぷる震えてる屋敷しもべ妖精に闇の魔術をかけろと。
かけろと!!
「どんなのろいがかけられるのか楽しみじゃないか?」
楽しみじゃない!!
というか、呪いをかけるのはともかく、実験台にするっていうのは…。
「それでは皆様、ご紹介しますわね。当家の次男、レギュラスです」
あ。ミニシリウス。
お母さんに背中を押されるようにしてはにかみながらでてきたレギュラスはその手にしっかりと・・・
「杖もってるし・・・・・・」
未成年魔法使いの制限条項とかどないなったんですか。
「レギュラス、皆様に見せて差し上げなさい?」
「はい!お母様」
杖を構えて、レギュラスがじっとその妖精を見つめた。
「インペリオ!!」
はい!?
「おおおおおおおお!!」
「さすがはブラック家のご子息…」
「昨年の御嫡子の魔法も見事でしたが・・・」
「なんの、劣ることはない」
・・・・・・・・いや。なんかしもべ妖精さん・・・
すっごく苦しそう・・・ですが。
インペリオって、恍惚とするんじゃなかたっけ?
おかしいなぁ・・・
「術の効きが甘い・・・」
「やっぱり?」
さすがに難しかったんじゃ・・・。
許されざる呪文でしょ・・・?
しかも「許されざる」なのに使っていいのか…こんなに堂々と…。
「レギュラス。こちらへいらっしゃい」
術をかけ終えたレギュラスに変わって前に押し出されたのは。
「シリウス・・・・・・」
実に嫌そうに顔をしかめた、シリウスだった。
「さあ、皆様にご披露なさい?」
ため息を一つついて、宙に浮いたしもべ妖精をみたシリウスが仕方なさそうに杖を持ち上げた。
「クルーシオ」
え。
「ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
「ひ・・・っ」
宙でのたうち回る屋敷しもべ妖精に、あたしは思わず声を上げてセブちゃんにしがみついた。
ひどい。
どうして、こんなことができるの?
逃げられないしもべを・・・拘束して・・・。
「ほら、見てみろ。すごいな・・・」
「なにが、すごいの・・・」
あたしは、人を無理やり苦しめるのは嫌いだ。
自分の責任でもないのに、理不尽に苦痛を与えられるのは、嫌だ。
他人の痛みを思いやれない人間は、嫌いだ。
「フィニート」
静かな声が、呪文の効果の終わりを告げる。
「あら。シリウス?まさかそれで終わりではないでしょうね?」
白目をむいて、ぴくぴくと痙攣するしもべ妖精を魔法で下ろしたシリウスに投げかけられたブラック夫人の言葉は、あくまでそれ以上を求めていた。
そう・・・短時間などではなく、この場の人々を長く楽しませるようなそれを。
「それとも・・・こちらの妖精でなくてはできないかしら?」
「母上・・・っ」
母親の杖の一振りで宙に姿を現したその妖精に・・・シリウスが、大きく動揺した。
え?まさか・・・
「あれは、私のしもべで・・・」
「それがどうかして?」
え?シリウスのしもべ妖精?
「さあ、どうぞ?もちろん、あの呪文を」
「母上・・・」
・・・なに?この人、シリウスに殺せっていってるの!?
それも、シリウスのしもべ妖精を!
泣きながら怯えているしもべ妖精を周囲ははやし立てて。
理解、できなかった。
死を与えるということは、そんなにも軽いもの?
殺人は、重罪だと、だれもが知っているのに。
「セブルス」
「どうした?」
「…あの、どうして…」
「なんだ」
「みんな、おかしいと思わないの・・・」
飼っていた犬が死んだとき、あたしは悲しかった。
えさをやっていた野良猫が車に引かれて死んだとき、なにもできなかった自分が悔しかった。
あたしを可愛がってくれた近所のおばあちゃんが死んだとき、あたしは・・・・・・。
「なにがおかしいというんだ?最高じゃないか」
「え?」
「こんな身近で呪いを見れることなど稀だ。十分に勉強しなければ」
勉強で、命を奪うのか。
勉強のために。
あたしたちだって、解剖をする。
命を奪ってる。
だけど、カエルを解剖するときに、脈打っている心臓を、膨らむ肺を、見たときに。
その命を実感しない人なんて、いない。
最悪だ、と思った。
この人たちも、この場所も。
こんなことを当たり前に思わせてはいけない。
それだけを、強く思った。
「あら。もう始まってしまうわ」
「なにが始まるんですか?」
ん?なんかやな予感が。
「毎年の恒例行事よ」
すっごく不穏な感じがするんですが・・・。
「おお・・・!」
広場の中央…さっき、ブラック家の面々が建っていた場所に…変なものが出現していた。
「な、な、な・・・・・・」
宙に浮かび上がるのは、ひどく小さなもの。
「キリュウ!どこに行っていたんだ!」
「あ、セブルス」
「面白いものが見れるんだ、速く」
おもしろい、もの?
まさかとは思うけど、そこに宙吊りになってるもののことじゃないわよね!?
「今からあれに呪いをかけるんだ!」
・・・・・・・・・・よ、よかん的中!!
シリウスが言ってたような気がするわ・・・
『余興で屋敷しもべ妖精を宙にはりつけにして子どもたちがいかに闇の魔術がうまくなったか披露させたり』
まじですか。まじですかー!!
あそこに磔になってるちびっちゃいぷるぷる震えてる屋敷しもべ妖精に闇の魔術をかけろと。
かけろと!!
「どんなのろいがかけられるのか楽しみじゃないか?」
楽しみじゃない!!
というか、呪いをかけるのはともかく、実験台にするっていうのは…。
「それでは皆様、ご紹介しますわね。当家の次男、レギュラスです」
あ。ミニシリウス。
お母さんに背中を押されるようにしてはにかみながらでてきたレギュラスはその手にしっかりと・・・
「杖もってるし・・・・・・」
未成年魔法使いの制限条項とかどないなったんですか。
「レギュラス、皆様に見せて差し上げなさい?」
「はい!お母様」
杖を構えて、レギュラスがじっとその妖精を見つめた。
「インペリオ!!」
はい!?
「おおおおおおおお!!」
「さすがはブラック家のご子息…」
「昨年の御嫡子の魔法も見事でしたが・・・」
「なんの、劣ることはない」
・・・・・・・・いや。なんかしもべ妖精さん・・・
すっごく苦しそう・・・ですが。
インペリオって、恍惚とするんじゃなかたっけ?
おかしいなぁ・・・
「術の効きが甘い・・・」
「やっぱり?」
さすがに難しかったんじゃ・・・。
許されざる呪文でしょ・・・?
しかも「許されざる」なのに使っていいのか…こんなに堂々と…。
「レギュラス。こちらへいらっしゃい」
術をかけ終えたレギュラスに変わって前に押し出されたのは。
「シリウス・・・・・・」
実に嫌そうに顔をしかめた、シリウスだった。
「さあ、皆様にご披露なさい?」
ため息を一つついて、宙に浮いたしもべ妖精をみたシリウスが仕方なさそうに杖を持ち上げた。
「クルーシオ」
え。
「ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
「ひ・・・っ」
宙でのたうち回る屋敷しもべ妖精に、あたしは思わず声を上げてセブちゃんにしがみついた。
ひどい。
どうして、こんなことができるの?
逃げられないしもべを・・・拘束して・・・。
「ほら、見てみろ。すごいな・・・」
「なにが、すごいの・・・」
あたしは、人を無理やり苦しめるのは嫌いだ。
自分の責任でもないのに、理不尽に苦痛を与えられるのは、嫌だ。
他人の痛みを思いやれない人間は、嫌いだ。
「フィニート」
静かな声が、呪文の効果の終わりを告げる。
「あら。シリウス?まさかそれで終わりではないでしょうね?」
白目をむいて、ぴくぴくと痙攣するしもべ妖精を魔法で下ろしたシリウスに投げかけられたブラック夫人の言葉は、あくまでそれ以上を求めていた。
そう・・・短時間などではなく、この場の人々を長く楽しませるようなそれを。
「それとも・・・こちらの妖精でなくてはできないかしら?」
「母上・・・っ」
母親の杖の一振りで宙に姿を現したその妖精に・・・シリウスが、大きく動揺した。
え?まさか・・・
「あれは、私のしもべで・・・」
「それがどうかして?」
え?シリウスのしもべ妖精?
「さあ、どうぞ?もちろん、あの呪文を」
「母上・・・」
・・・なに?この人、シリウスに殺せっていってるの!?
それも、シリウスのしもべ妖精を!
泣きながら怯えているしもべ妖精を周囲ははやし立てて。
理解、できなかった。
死を与えるということは、そんなにも軽いもの?
殺人は、重罪だと、だれもが知っているのに。
「セブルス」
「どうした?」
「…あの、どうして…」
「なんだ」
「みんな、おかしいと思わないの・・・」
飼っていた犬が死んだとき、あたしは悲しかった。
えさをやっていた野良猫が車に引かれて死んだとき、なにもできなかった自分が悔しかった。
あたしを可愛がってくれた近所のおばあちゃんが死んだとき、あたしは・・・・・・。
「なにがおかしいというんだ?最高じゃないか」
「え?」
「こんな身近で呪いを見れることなど稀だ。十分に勉強しなければ」
勉強で、命を奪うのか。
勉強のために。
あたしたちだって、解剖をする。
命を奪ってる。
だけど、カエルを解剖するときに、脈打っている心臓を、膨らむ肺を、見たときに。
その命を実感しない人なんて、いない。
最悪だ、と思った。
この人たちも、この場所も。
こんなことを当たり前に思わせてはいけない。
それだけを、強く思った。