1年生(親世代) 完結 (99話)
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64
「誰かをお探しかしら?」
「・・・レディ・ベラトリクス?」
優雅にモデルウォークで歩いていらっしゃるのは、見間違いようのない黒髪のきれいなお嬢様。
「あなたのパートナーなら、ロドルファスが連れて行ったわ」
・・・・・・・・・・・セブちゃん。
しかも、相手・・・思いっきり不穏だし・・・
「もう少しすれば戻ってくると思うわよ。あなたは誰かと踊っていらしたら?」
「・・・結構です。着物は踊りにくいもの」
それに、知らない人と踊るのは好きじゃない。
「先ほども思ったのだけれど、ずいぶんと変わった格好ね」
「日本の民族衣装なの。着物というのよ」
「へえ・・・キモノね・・・」
まじまじとあたしを見つめて…ベラトリクスはにっこりと笑った。
いや、そんな優しげなものじゃなくて。
むしろ獰猛ともいえるような。
「二人が戻ってくるまで、わたくしに付き合わない?」
あたしに。他にどんな返事が返せただろう。
「・・・・・・・・・・・は?」
なんであたしはこんなところでこんな人と並んで座ってるんでしょうか。
さっきまでベラトリクスの知り合いの間をぐるぐるとあいさつ回りにつき合わされ。
今は会場の片隅…もちろん。端っことかではなく明らかに休憩所として設けられてる場所ですが…に二人っきり。
…そういえば、この人だっけ。
ロングボトム夫妻にのろいかけてしかもシリウス殺して可愛い従弟とかのたまってくれた人。
今は…まだデス・イーターに名前を連ねていない人。
「まったく…遅いわね、ロドルファス」
「本当に」
失礼します、としもべ妖精が置いていったもの・・・あたしは身体、未成年なんだけど・・・
「どうぞ?良いものよ?」
「・・・ありがとうございます」
おお。ブルゴーニュのシャルルマーニュ。いいワイン飲んでるね~…
「わかるかしら?」
「ブルゴーニュ。ワインの王様ですね。ラベルはシャルルマーニュのようですけど?」
「そうよ。中身もね。極上の赤だわ」
あたしは白の方が好き。
「血の赤…この色が大好きなの。それに…とても力強い」
「そうですか」
美味しけりゃなんでも・・・・・・・・・・うぐ。
「あらあら。やっぱりちょっと早かったかしら?」
おかしいなぁ・・・こんな味だったっけ?もっと美味しかったと思ったんだけど…。
あ。ひょっとしたら、身体がオコサマになって味覚かわった!?
「…いいえ。美味しいです」
香りも色もとてもいいのに…いいのに、味覚だけがついていかないっっ
こんなワイン滅多に飲めないのに…
「ねえ、サクラ ?」
「はい?」
「あなた、前にシリウスと同じ寮を選んだと言ってらしたわね?」
「ええ」
ああ、お茶会のときにそんなこと言ったっけ。
「どうして?あなたとシリウスはそれほど接点はなかったでしょうに」
「…ありませんでしたけど。でも…人を気に入るって、時間は関係ないのではないでしょうか」
物語の中ではないシリウスと出会って。
ジェームズと、リーマスと、リリーと…多くの、未来で不幸になる人たちと出会って。
その傍で支えたいと願った。
何が出来るわけではないかもしれない。
それでも…ほんの少しでもいい。
彼らの、悲惨な結末を…ほんの少しでも変えることが出来たら。
・・・・・・・いや、それではダメだ。
未来を変えることは、しちゃいけないことだと思う。
けれど…
ぐるぐると迷路にはまりそうなあたしの思考を止めたのは、
「そうねぇ・・・確かに時間は関係ないかもしれないわね。わたくしとロドルファスだって、会って、2、3度目には婚約を決めたもの」
「仲良しなんですねー・・・」
「あら。だって、ロドルファスはわたくしにふさわしい人ですもの」
「はい?」
なんとおっしゃいました?
「家柄、血筋、才能…どれをとってもわたくしの夫とするのに不足はないわ」
「・・・愛し合ってるわけじゃない?」
「愛していてよ?」
・・・なんかかみ合わないんですが。
「…愛し合って婚約したのではなく?」
「…あなたが何を言いたいのかわかったわ」
この人にしてはらしくもなくかわいらしく笑って、ベラトリクスは豪快にワインをグラスに注いだ。
「 キリュウの娘にしてはずいぶんと純粋だこと。もちろん、わたくしとロドルファスは愛し合って婚約したの。でも、婚約するためにはふさわしい相手でなくてはいけない。わたくしは用意された婚約者候補たちに不満を持ったことはなかったし、その中でもロドルファスはすばらしい人だと思ったわ。だから婚約したのよ」
あ~…………なるほど。
うん。話としてはわかってもいまいち感情としては納得できない…。
「わたくしは婚約するべき相手がいることを不満には思わなかったの。それに、わたくしたちにふさわしい家格というものがあるわ。シリウスにアンドロメダがふさわしいように」
もっとも、と言い置いて、ベラトリクスはさっきの笑顔とはまるで違う…嘲笑するような笑みを浮かべる。
「わたくしはアンドロメダがふさわしいとは思えないの。あの妹は変わっていて、わたくしは次期当主の妻にふさわしいのかは異を唱えるわ」
「…そんなこと言って、いいんですか?」
たぶん、さっきの乾杯のときの並びがすべてを物語っている。
当主の右側に立っていたシリウスと、その隣に立っていたアンドロメダ。それに続くのがレギュラス。
ブラック家の中で、ベラトリクスはアンドロメダよりも地位が低いとされているのだ。
「最も、そのアンドロメダよりもシリウスは変わっている」
「グリフィンドールだから?」
「そうよ」
もう…ため息しか出ない。
シリウスって、よくこんな家で我慢してるな…。
「でも、なぜナルシッサではなくアンドロメダなの?」
順番を重んじるならベラトリクスだろうし、年齢を考えるならナルシッサがふさわしいでしょうに。
「ナルシッサがブラックにふさわしくないからよ」
「ええ?」
なんで?どうして?
「わたくしは妹としてのナルシッサは好きよ。とてもまともな子だもの。でもブラックにはふさわしくないの」
「はあ・・・」
「あの子は金髪だもの」
・・・・・・・・・・・・いや。それ、遺伝だから。
本人にどうしようもないことだから!
「ブラック家ではブラックにふさわしい魔力を持った者はかならず黒髪なの。だから他はみんな黒でしょう?」
・・・・・・思い出してみる。
うん。黒かった。
「金髪の娘が生まれたとき、わたくしたちはそれはそれはがっかりしたの」
なんつー哀れな…。
それはおかしいと思うよ……。
「そんな子がきっての名門、マルフォイ家に嫁げるのですもの。幸運だわ」
「…だから、アンドロメダなんですか?」
「そうよ。わたくしでは年が離れすぎていて、ナルシッサは妻とするにふさわしくない。だから、アンドロメダなの」
「他にいないんですか?」
「一族の娘は何人か。でも、ブラックの名を持つ娘は少ないわ」
ブラック家の血族結婚?
…血、濃くなりすぎでは…。
「お嬢さま」
きぃきぃという甲高い声がした。
「どうしたの?」
「余興のお時間ですのであたしはお呼びなさいました」
「あら。そう?もうそんな時間なの。サクラ、行きましょうか」
「よ、余興?」
「そうよ。あなたの大好きなシリウスも出るわ」
「好きですけど、そういう意味で好きではありません」
「あら。そうなの?では、どんな人が好みなのかしら?」
・・・・・・・・・好み?
・・・・・・・・・・・・・ええと。
「セブルス?ルシウス?それとも…ポッター?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、どちらかというと。
「ポッター先生です」
「は?」
どうしましょう。
ベラトリクスさんの目を丸くするという偉業を成し遂げてしまいました。
「あなたって・・・・・・変わってる」
それは・・・・・・どうも、ありがとう。
「誰かをお探しかしら?」
「・・・レディ・ベラトリクス?」
優雅にモデルウォークで歩いていらっしゃるのは、見間違いようのない黒髪のきれいなお嬢様。
「あなたのパートナーなら、ロドルファスが連れて行ったわ」
・・・・・・・・・・・セブちゃん。
しかも、相手・・・思いっきり不穏だし・・・
「もう少しすれば戻ってくると思うわよ。あなたは誰かと踊っていらしたら?」
「・・・結構です。着物は踊りにくいもの」
それに、知らない人と踊るのは好きじゃない。
「先ほども思ったのだけれど、ずいぶんと変わった格好ね」
「日本の民族衣装なの。着物というのよ」
「へえ・・・キモノね・・・」
まじまじとあたしを見つめて…ベラトリクスはにっこりと笑った。
いや、そんな優しげなものじゃなくて。
むしろ獰猛ともいえるような。
「二人が戻ってくるまで、わたくしに付き合わない?」
あたしに。他にどんな返事が返せただろう。
「・・・・・・・・・・・は?」
なんであたしはこんなところでこんな人と並んで座ってるんでしょうか。
さっきまでベラトリクスの知り合いの間をぐるぐるとあいさつ回りにつき合わされ。
今は会場の片隅…もちろん。端っことかではなく明らかに休憩所として設けられてる場所ですが…に二人っきり。
…そういえば、この人だっけ。
ロングボトム夫妻にのろいかけてしかもシリウス殺して可愛い従弟とかのたまってくれた人。
今は…まだデス・イーターに名前を連ねていない人。
「まったく…遅いわね、ロドルファス」
「本当に」
失礼します、としもべ妖精が置いていったもの・・・あたしは身体、未成年なんだけど・・・
「どうぞ?良いものよ?」
「・・・ありがとうございます」
おお。ブルゴーニュのシャルルマーニュ。いいワイン飲んでるね~…
「わかるかしら?」
「ブルゴーニュ。ワインの王様ですね。ラベルはシャルルマーニュのようですけど?」
「そうよ。中身もね。極上の赤だわ」
あたしは白の方が好き。
「血の赤…この色が大好きなの。それに…とても力強い」
「そうですか」
美味しけりゃなんでも・・・・・・・・・・うぐ。
「あらあら。やっぱりちょっと早かったかしら?」
おかしいなぁ・・・こんな味だったっけ?もっと美味しかったと思ったんだけど…。
あ。ひょっとしたら、身体がオコサマになって味覚かわった!?
「…いいえ。美味しいです」
香りも色もとてもいいのに…いいのに、味覚だけがついていかないっっ
こんなワイン滅多に飲めないのに…
「ねえ、サクラ ?」
「はい?」
「あなた、前にシリウスと同じ寮を選んだと言ってらしたわね?」
「ええ」
ああ、お茶会のときにそんなこと言ったっけ。
「どうして?あなたとシリウスはそれほど接点はなかったでしょうに」
「…ありませんでしたけど。でも…人を気に入るって、時間は関係ないのではないでしょうか」
物語の中ではないシリウスと出会って。
ジェームズと、リーマスと、リリーと…多くの、未来で不幸になる人たちと出会って。
その傍で支えたいと願った。
何が出来るわけではないかもしれない。
それでも…ほんの少しでもいい。
彼らの、悲惨な結末を…ほんの少しでも変えることが出来たら。
・・・・・・・いや、それではダメだ。
未来を変えることは、しちゃいけないことだと思う。
けれど…
ぐるぐると迷路にはまりそうなあたしの思考を止めたのは、
「そうねぇ・・・確かに時間は関係ないかもしれないわね。わたくしとロドルファスだって、会って、2、3度目には婚約を決めたもの」
「仲良しなんですねー・・・」
「あら。だって、ロドルファスはわたくしにふさわしい人ですもの」
「はい?」
なんとおっしゃいました?
「家柄、血筋、才能…どれをとってもわたくしの夫とするのに不足はないわ」
「・・・愛し合ってるわけじゃない?」
「愛していてよ?」
・・・なんかかみ合わないんですが。
「…愛し合って婚約したのではなく?」
「…あなたが何を言いたいのかわかったわ」
この人にしてはらしくもなくかわいらしく笑って、ベラトリクスは豪快にワインをグラスに注いだ。
「 キリュウの娘にしてはずいぶんと純粋だこと。もちろん、わたくしとロドルファスは愛し合って婚約したの。でも、婚約するためにはふさわしい相手でなくてはいけない。わたくしは用意された婚約者候補たちに不満を持ったことはなかったし、その中でもロドルファスはすばらしい人だと思ったわ。だから婚約したのよ」
あ~…………なるほど。
うん。話としてはわかってもいまいち感情としては納得できない…。
「わたくしは婚約するべき相手がいることを不満には思わなかったの。それに、わたくしたちにふさわしい家格というものがあるわ。シリウスにアンドロメダがふさわしいように」
もっとも、と言い置いて、ベラトリクスはさっきの笑顔とはまるで違う…嘲笑するような笑みを浮かべる。
「わたくしはアンドロメダがふさわしいとは思えないの。あの妹は変わっていて、わたくしは次期当主の妻にふさわしいのかは異を唱えるわ」
「…そんなこと言って、いいんですか?」
たぶん、さっきの乾杯のときの並びがすべてを物語っている。
当主の右側に立っていたシリウスと、その隣に立っていたアンドロメダ。それに続くのがレギュラス。
ブラック家の中で、ベラトリクスはアンドロメダよりも地位が低いとされているのだ。
「最も、そのアンドロメダよりもシリウスは変わっている」
「グリフィンドールだから?」
「そうよ」
もう…ため息しか出ない。
シリウスって、よくこんな家で我慢してるな…。
「でも、なぜナルシッサではなくアンドロメダなの?」
順番を重んじるならベラトリクスだろうし、年齢を考えるならナルシッサがふさわしいでしょうに。
「ナルシッサがブラックにふさわしくないからよ」
「ええ?」
なんで?どうして?
「わたくしは妹としてのナルシッサは好きよ。とてもまともな子だもの。でもブラックにはふさわしくないの」
「はあ・・・」
「あの子は金髪だもの」
・・・・・・・・・・・・いや。それ、遺伝だから。
本人にどうしようもないことだから!
「ブラック家ではブラックにふさわしい魔力を持った者はかならず黒髪なの。だから他はみんな黒でしょう?」
・・・・・・思い出してみる。
うん。黒かった。
「金髪の娘が生まれたとき、わたくしたちはそれはそれはがっかりしたの」
なんつー哀れな…。
それはおかしいと思うよ……。
「そんな子がきっての名門、マルフォイ家に嫁げるのですもの。幸運だわ」
「…だから、アンドロメダなんですか?」
「そうよ。わたくしでは年が離れすぎていて、ナルシッサは妻とするにふさわしくない。だから、アンドロメダなの」
「他にいないんですか?」
「一族の娘は何人か。でも、ブラックの名を持つ娘は少ないわ」
ブラック家の血族結婚?
…血、濃くなりすぎでは…。
「お嬢さま」
きぃきぃという甲高い声がした。
「どうしたの?」
「余興のお時間ですのであたしはお呼びなさいました」
「あら。そう?もうそんな時間なの。サクラ、行きましょうか」
「よ、余興?」
「そうよ。あなたの大好きなシリウスも出るわ」
「好きですけど、そういう意味で好きではありません」
「あら。そうなの?では、どんな人が好みなのかしら?」
・・・・・・・・・好み?
・・・・・・・・・・・・・ええと。
「セブルス?ルシウス?それとも…ポッター?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、どちらかというと。
「ポッター先生です」
「は?」
どうしましょう。
ベラトリクスさんの目を丸くするという偉業を成し遂げてしまいました。
「あなたって・・・・・・変わってる」
それは・・・・・・どうも、ありがとう。