1年生(親世代) 完結 (99話)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
48
「イーシャ先生?ちょっと、よろしいですか?」
「あれ?ミス・キリュウ。どうかしましたか?」
穏やかに微笑んだ人に、あたしはほっとしてその部屋に滑り込んだ。
2時間続きの授業が終わったばかりの、闇の魔術に対する防衛術。
リリーに先に昼食に行ってもらって、あたしはこっそりと残っていた。
ダンブルドアやマクゴナガル先生に話すべきか、確証が得られなかったから。
「ちょっとお伺いしたいことがありまして」
「なんでしょう…」
暖炉の近くにすえつけられたふっくらとしたソファ。
そこに腰掛けると、すっと紅茶が出てくる。
「ありがとうございます」
「いえいえ。あなたが質問に来るのは珍しいですね。どうしました?」
このやわらかい笑顔でとんでもない量の宿題出してくれたり厳しい課題出してくれたりするからですよ。
でも、この場合、彼はあてになると思うのだ。
・・・後世の連中のように闇の陣営に加担してないことを望む。
「実は、先日こんな手紙をもらったのですが・・・」
「おや・・・これはラブレターではないのですか?」
私がみるのはちょっと、という教授に封筒を開いて見せたとたん、その顔に緊張感が漂った。
「見せてもらっても?」
「ええ」
ビンゴ・・・かな。
封筒を開いたり閉じたりして、さらに中身を開いたりする教授をあたしはずっと待ち続けた。
「・・・・・・失礼。中をみても良いかな?」
「はい」
「それから、君の傍にいる不死鳥をお借りしてもいいだろうか?」
「・・・校長先生のなので」
「少し傍にいてもらったほうがありがたい」
「フォークス」
肩に止まっていたフォークスを呼ぶと、自分の役目を理解しているようにフォークスが教授の肩に止まる。
杖を振って何かの呪文を唱えてから手紙を開けた教授が・・・大きく息をすって、吐き出した。
「とんでもないラブレターをもらったようだね」
「やはりそうですか」
きちんとしまいなおされた手紙があたしの前に返されると同時にフォークスがあたしの肩に乗る。
「服従の術を組み込んだ手紙など初めてみた。…これは、脅威だな…」
「やはり、今までにはこのような手法がなかったのでしょうか?」
「ああ。なかったと断言できる。こんな手紙が出てきては…ますます服従の呪文に操られた魔法使いとデスイーターの区別が・・・」
そこまで言ってはっと言葉を切った彼に、あたしは微笑んでみせる。
「わかっています。だからこそ、不審に思ったので」
「・・・・・・君は、わたしが思っていた以上に賢い魔女のようだ」
何だと思ってたんだ。
「いつもミスター・ブラックと遊んでばかりなわりに能力の高い魔女だとは思っていたが」
大きなお世話です!
「まさに年齢どおりの心の魔女だと思っていたのだが」
「そうですよ。あたしは、見た目どおりの魔女です」
それ以外の者ではない。
「…そうだね。なぜ、この手紙を不審と?」
「昨日のことは聞いておいででしょう?」
「・・・もちろん」
だから、今日に限って授業の内容に魔術との対抗の仕方という話が出たのだろうから。
「あたしは、地下で誰かに服従の呪文をかけられた覚えはないんです。かけられていれば、あの場から逃れることも、あんな物言いも出来なかったでしょうから。…けれど、あたしは…服従の呪文をかけられたという…心当たりは、これしかなかったんです」
「中途半端な服従の術だ。完成品ではない。…君がそう思うのなら、その場でかけられてはいないのだろう。…しかし、これには明らかにその魔法が発動するように組み込まれている。直接かけるより遥かに効果は弱まっている…だが、服従の呪文であることには変わりない」
イーシャ先生の目が、あたしの目をまっすぐに見つめた。
隠し事を許さないというような、強い目。
「なぜ君が服従の呪文のことを知っているのか聞いてもいいだろうか?」
「…知っているだけです。ですが…もちろん、あたしには使えません」
「それは、君の杖を見ればわかる」
「え?」
杖・・・?
「杖はその人の本質を表す。君の杖がひどく聖性が強いのは見ていればわかる。君は、闇の魔術に染まる人間ではない」
そうなのか。それは知らなかった。
「これは、誰からもらったんだい?」
「・・・ルシウス・マルフォイ」
「・・・・・・・マルフォイか・・・」
険しい顔でうつむいた教授が歯をかみ締めて、その名前をはき捨てるようにつぶやいた。
・・・マルフォイ一族はねえ・・・将来ルシウスはデス・イーターだし・・・
「・・・それはそうと、この手紙はどうするつもりだろう?君が所有しているのは危険だと思うが…」
「ダンブルドアにお預けしようと思います。…先生を信用しているしていないということではありません。その方が良いと…そう思ったので」
「そうだね。それが一番だろう。これから?」
「はい。すぐにでも」
闇に関わるもの、それも今まで発見されなかった手法での道具。
一刻も早く知らせた方がいいのだろう。
「・・・気をつけて」
「はい。ありがとうございました」
一礼して、その部屋を出ようとしたとき・・・
イーシャ教授の顔が、ひどく思いつめたもののように思えた。
「イーシャ先生?ちょっと、よろしいですか?」
「あれ?ミス・キリュウ。どうかしましたか?」
穏やかに微笑んだ人に、あたしはほっとしてその部屋に滑り込んだ。
2時間続きの授業が終わったばかりの、闇の魔術に対する防衛術。
リリーに先に昼食に行ってもらって、あたしはこっそりと残っていた。
ダンブルドアやマクゴナガル先生に話すべきか、確証が得られなかったから。
「ちょっとお伺いしたいことがありまして」
「なんでしょう…」
暖炉の近くにすえつけられたふっくらとしたソファ。
そこに腰掛けると、すっと紅茶が出てくる。
「ありがとうございます」
「いえいえ。あなたが質問に来るのは珍しいですね。どうしました?」
このやわらかい笑顔でとんでもない量の宿題出してくれたり厳しい課題出してくれたりするからですよ。
でも、この場合、彼はあてになると思うのだ。
・・・後世の連中のように闇の陣営に加担してないことを望む。
「実は、先日こんな手紙をもらったのですが・・・」
「おや・・・これはラブレターではないのですか?」
私がみるのはちょっと、という教授に封筒を開いて見せたとたん、その顔に緊張感が漂った。
「見せてもらっても?」
「ええ」
ビンゴ・・・かな。
封筒を開いたり閉じたりして、さらに中身を開いたりする教授をあたしはずっと待ち続けた。
「・・・・・・失礼。中をみても良いかな?」
「はい」
「それから、君の傍にいる不死鳥をお借りしてもいいだろうか?」
「・・・校長先生のなので」
「少し傍にいてもらったほうがありがたい」
「フォークス」
肩に止まっていたフォークスを呼ぶと、自分の役目を理解しているようにフォークスが教授の肩に止まる。
杖を振って何かの呪文を唱えてから手紙を開けた教授が・・・大きく息をすって、吐き出した。
「とんでもないラブレターをもらったようだね」
「やはりそうですか」
きちんとしまいなおされた手紙があたしの前に返されると同時にフォークスがあたしの肩に乗る。
「服従の術を組み込んだ手紙など初めてみた。…これは、脅威だな…」
「やはり、今までにはこのような手法がなかったのでしょうか?」
「ああ。なかったと断言できる。こんな手紙が出てきては…ますます服従の呪文に操られた魔法使いとデスイーターの区別が・・・」
そこまで言ってはっと言葉を切った彼に、あたしは微笑んでみせる。
「わかっています。だからこそ、不審に思ったので」
「・・・・・・君は、わたしが思っていた以上に賢い魔女のようだ」
何だと思ってたんだ。
「いつもミスター・ブラックと遊んでばかりなわりに能力の高い魔女だとは思っていたが」
大きなお世話です!
「まさに年齢どおりの心の魔女だと思っていたのだが」
「そうですよ。あたしは、見た目どおりの魔女です」
それ以外の者ではない。
「…そうだね。なぜ、この手紙を不審と?」
「昨日のことは聞いておいででしょう?」
「・・・もちろん」
だから、今日に限って授業の内容に魔術との対抗の仕方という話が出たのだろうから。
「あたしは、地下で誰かに服従の呪文をかけられた覚えはないんです。かけられていれば、あの場から逃れることも、あんな物言いも出来なかったでしょうから。…けれど、あたしは…服従の呪文をかけられたという…心当たりは、これしかなかったんです」
「中途半端な服従の術だ。完成品ではない。…君がそう思うのなら、その場でかけられてはいないのだろう。…しかし、これには明らかにその魔法が発動するように組み込まれている。直接かけるより遥かに効果は弱まっている…だが、服従の呪文であることには変わりない」
イーシャ先生の目が、あたしの目をまっすぐに見つめた。
隠し事を許さないというような、強い目。
「なぜ君が服従の呪文のことを知っているのか聞いてもいいだろうか?」
「…知っているだけです。ですが…もちろん、あたしには使えません」
「それは、君の杖を見ればわかる」
「え?」
杖・・・?
「杖はその人の本質を表す。君の杖がひどく聖性が強いのは見ていればわかる。君は、闇の魔術に染まる人間ではない」
そうなのか。それは知らなかった。
「これは、誰からもらったんだい?」
「・・・ルシウス・マルフォイ」
「・・・・・・・マルフォイか・・・」
険しい顔でうつむいた教授が歯をかみ締めて、その名前をはき捨てるようにつぶやいた。
・・・マルフォイ一族はねえ・・・将来ルシウスはデス・イーターだし・・・
「・・・それはそうと、この手紙はどうするつもりだろう?君が所有しているのは危険だと思うが…」
「ダンブルドアにお預けしようと思います。…先生を信用しているしていないということではありません。その方が良いと…そう思ったので」
「そうだね。それが一番だろう。これから?」
「はい。すぐにでも」
闇に関わるもの、それも今まで発見されなかった手法での道具。
一刻も早く知らせた方がいいのだろう。
「・・・気をつけて」
「はい。ありがとうございました」
一礼して、その部屋を出ようとしたとき・・・
イーシャ教授の顔が、ひどく思いつめたもののように思えた。