親世代 番外ss
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「あ、こんにちは」
にこにこと笑われて、心のどこかが、暖かくなったような気がした。
あの、キャンディを口の中に入れたときのように。
「・・・・・・・・・」
こんにちは、と返そうとしたそのタイミングを見計らったかのように・・・彼の隣にいた、たぶん・・・彼の友人が、彼を引っ張った。
「お前・・・っ馬鹿!あの人、誰か知らないのか!?」
潜めているはずの声が、突き刺さる。
「ブラック家の娘だぞ!?あのベラトリクス・ブラックの妹だ!」
「え?」
驚いたように見開かれる目に、心のどこかが冷えていく。
キャンディを食べたのに。
「失礼。そこをどいていただけるかしら?資料を取るのに邪魔なのよ」
譲られた道を通って、要りもしない資料を手にとって。
去ろうとしたその耳に、それは聞こえてきた。
「お前、ウカツに近づくなよ。ブラック家っていったらがっちがちの純血主義の家じゃないか。俺たち混血でもがたがた言われんのに、マグル出身のお前が近づいたら頭からバリバリ食われちまうぞ」
マグル・・・穢れた血?
あの人が?
「そうなのかい?・・・でも、おんなじ人間じゃないか」
「コッチはそう思っていてもあっちはそう思ってくれねえよ。もう近づくなよ?」
考えるふうの彼に、胸が、締め付けられるような気がした。
どう答えるのだろう。
穢れた血のことなんて、関係ないはずなのに、なぜかそんなことがよぎった。
「うーん・・・でも、まだ何かされたわけじゃないし。それに、人間なんだからいつかわかってくれるよ。あの子がマグル嫌いっていったわけじゃないだろ?」
「ばっか!ブラック家がマグル好きなはずないだろ!」
「だって、ブラック家の子だって、ひょっとしたらマグル好きかもしれないだろ?人間一人一人違うんだから」
「・・・お前って、つくづくお人よしだよな」
「そうかい?・・・ああ、あの子の名前聞くの忘れてたよ。失敗したなー」
本当に、お人よし。
ブラック家が穢れた血をどう扱うか、知りもしないくせに。
穢れた血だったのか・・・。
それが、妙に、残念だった。