5年生(親世代) 製作中
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44
わかっている。先にやったのは、あたしだ。
ミスター・ブラック、と呼んだ。
それに、どれほどシリウスがショックを受けたか、知っていたのに。
わざと、やった。
その上、それにきりかえされたからって、ひっぱたいた。
暴力でしか、返せなかった。
正しい反論など、何一つできないからって、力に訴えた。
最低だ。
なのに、シリウスはそれを、ただ、受け止めた。
とめることも、避けることもせずに、ただ受け止めた。
ちくしょう、と思った。
器が違う。
あたしなら、受け止められない。
あんなの、受け止めることなんてできない。
理不尽だと、怒っているし、反撃もする。
なのに、黙って受け入れるシリウスが、とてつもなく大きく見えた。
悔しい。悔しい。
自分が、なんという取るに足りない人間なのか、と思う。
「サク?」
リリーの声がして、暖かい手が、あたしの背中を、なでてくれた。
「サクー・・・」
アリスが心配そうに覗き込んでるのが、わかる。
「ほんとに、馬鹿ね、サクは・・・」
あきれるようなマギーの声。
でもそれ以上、なにも言わずにだまって慰めてくれるのが、心地よい。
こんなやさしさに甘えきっている。
情けない。
シリウスなんて、大嫌い。
いつもいつも、自分で抱え込んで。
なんでもない時だけ、頼るようなふりをして。
誰も、頼る気なんてない。
「ねえ、サク・・・あなたがブラックのために何かをしたいという気持ちがわからないわけじゃない。わからないわけじゃないのよ。でもね・・・ブラックがそれを望んでいるとは、とても思えないの」
「・・・知ってる」
「うん・・・ブラックがそう決意しているなら、本当に困って、助けを求めてくるまで、待っていてもいいんじゃないかしら?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや」
「サク・・・」
「助けたりなんて、しない。二度と、しない。シリウスなんて、大嫌い」
子どもみたいなわがままばかり。
でも、でも。
悔しかったのだ。とっても、とっても悔しかったのだ。
どうして、受け入れてもらえないんだろう。
どうして、あんなふうに拒否されるんだろう。
「・・・ブラックって、すごいわね」
リリーの声がため息まじりだった。
「あなたをこんなに動揺させられるなんて、いっそすごい才能だわ。・・・やめればいいのよ。もう二度と、触れ合わなければいい。傷つけられて捨てられて、馬鹿みたいじゃない?」
リリーの脳裏に、誰が浮かんでいるのか、わかってしまう。
彼女に、初めて魔法使いという言葉を教えた人。
リリーの、幼馴染。
「気まぐれで、やさしくされたら迷惑だわ。いつまでも忘れられないもの。・・・やめましょ、サク。あんなやつ、こっちから捨ててやればいいの。お断りよ」
「・・・・・・・・・リリー・・・」
どうして。
どうしてこんな関係になっても、心配してしまうんだろう。
傷ついているかを、思いやってしまうのだろう。
自分の心が、一番わからない。
こんなにも、自分がわからないのは初めてだ。
もういっそ、投げ出してしまいたい。
なにもかも。
そうできたら楽なのに。
よみがえるのは、シリウスの、顔だけなのだ。
あの、つらそうな、きずついた、顔だけなのだ。
わかっている。先にやったのは、あたしだ。
ミスター・ブラック、と呼んだ。
それに、どれほどシリウスがショックを受けたか、知っていたのに。
わざと、やった。
その上、それにきりかえされたからって、ひっぱたいた。
暴力でしか、返せなかった。
正しい反論など、何一つできないからって、力に訴えた。
最低だ。
なのに、シリウスはそれを、ただ、受け止めた。
とめることも、避けることもせずに、ただ受け止めた。
ちくしょう、と思った。
器が違う。
あたしなら、受け止められない。
あんなの、受け止めることなんてできない。
理不尽だと、怒っているし、反撃もする。
なのに、黙って受け入れるシリウスが、とてつもなく大きく見えた。
悔しい。悔しい。
自分が、なんという取るに足りない人間なのか、と思う。
「サク?」
リリーの声がして、暖かい手が、あたしの背中を、なでてくれた。
「サクー・・・」
アリスが心配そうに覗き込んでるのが、わかる。
「ほんとに、馬鹿ね、サクは・・・」
あきれるようなマギーの声。
でもそれ以上、なにも言わずにだまって慰めてくれるのが、心地よい。
こんなやさしさに甘えきっている。
情けない。
シリウスなんて、大嫌い。
いつもいつも、自分で抱え込んで。
なんでもない時だけ、頼るようなふりをして。
誰も、頼る気なんてない。
「ねえ、サク・・・あなたがブラックのために何かをしたいという気持ちがわからないわけじゃない。わからないわけじゃないのよ。でもね・・・ブラックがそれを望んでいるとは、とても思えないの」
「・・・知ってる」
「うん・・・ブラックがそう決意しているなら、本当に困って、助けを求めてくるまで、待っていてもいいんじゃないかしら?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや」
「サク・・・」
「助けたりなんて、しない。二度と、しない。シリウスなんて、大嫌い」
子どもみたいなわがままばかり。
でも、でも。
悔しかったのだ。とっても、とっても悔しかったのだ。
どうして、受け入れてもらえないんだろう。
どうして、あんなふうに拒否されるんだろう。
「・・・ブラックって、すごいわね」
リリーの声がため息まじりだった。
「あなたをこんなに動揺させられるなんて、いっそすごい才能だわ。・・・やめればいいのよ。もう二度と、触れ合わなければいい。傷つけられて捨てられて、馬鹿みたいじゃない?」
リリーの脳裏に、誰が浮かんでいるのか、わかってしまう。
彼女に、初めて魔法使いという言葉を教えた人。
リリーの、幼馴染。
「気まぐれで、やさしくされたら迷惑だわ。いつまでも忘れられないもの。・・・やめましょ、サク。あんなやつ、こっちから捨ててやればいいの。お断りよ」
「・・・・・・・・・リリー・・・」
どうして。
どうしてこんな関係になっても、心配してしまうんだろう。
傷ついているかを、思いやってしまうのだろう。
自分の心が、一番わからない。
こんなにも、自分がわからないのは初めてだ。
もういっそ、投げ出してしまいたい。
なにもかも。
そうできたら楽なのに。
よみがえるのは、シリウスの、顔だけなのだ。
あの、つらそうな、きずついた、顔だけなのだ。