5年生(親世代) 製作中
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19
「シリウス・・・」
「・・・・・・なんだよ。こんなとこに呼び出して」
そう思うなら来るな。
なんて口にだしてはならんのだ。
「え、と・・・その・・・・・・」
リリーに言われたこと。
なるべく、おしとやかに、物腰柔らかく。
アリスに絶対!といわれたこと。
ちょっと頼りなさげに不安そうに、上目遣いで見上げる。
マギーに言われたこと。
言っていいものか迷う風だけど、イラっとしはじめる気配があったら、思い切って!というように「あなたを頼っていいのかしら」って見せる。
いやあ。女の子達って色々思いつくよねえ・・・。
しなきゃだめ?
と思いつつ実行している自分が悲しい。
「なんだよ」
「こないだは、ごめんねッ」
「なにが?」
面食らったような顔のシリウスに頭を下げる。
アリスの秘策第2弾。
とにかく謝っちゃう。こっちが悪いと思ってることをアピールするの!
「あたし、シリウスにやなおもいさせてたでしょ?だから・・・悪いことしたんだろうなって・・・なのに、あんな言い方しちゃって・・・」
マギーの秘策第2弾。
あなたがそう思ってくれてることに気付いてたのよ、あたしを心配してくれてありがとうってアピールを忘れずに。
「へえ・・・」
・・・イラッときたわよ、今。
ナニサマ。
なによそのえらっそーな態度。
こっちが下手に出てれば・・・大体、謝ってるのはみんなに脅・・・説得されたからなんだからね!?
なんていっちゃいけないのよね、平常心平常心。
「なんだか、あんなことがあったあとにあなたに相談できなくて・・・レギュラスに相談しちゃって・・・嫌な思いさせちゃった?ごめんなさい。レギュラスに謝ってたって、伝えてもらってもいい?ごめんなさいって・・・」
リリーの秘策第2弾。
レギュラスを怒らないで、とか謝っておくからってのは逆効果!シリウスを通じてお願いっていうのが一番。シリウスに任せる、勝手なことしないからねってアピールになるの!
原案グリフィンドールガールズ、シナリオジェームズ・ポッターでお送りする仲直りシリーズでしたー。ぱちぱちぱちぱち。
んなわけあるかー!!!
あー、もうかゆい。ってかイライラする。
「・・・どうしたんだよ。なにがあった?」
・・・・・って成功してる!?ねえ、まさかでしょ!?
「お前がそんな風に言うなんて珍しいし、なに、そんなに弱気になってんだよ」
「え・・・それは、その・・・」
あったあった。これ、『ジェームズ・ポッターの困ったときにQ&A』にあった。
これとまったく同じシュミレーション。
ポイントは、サクらしさ。
悪い理由がわからないけど謝っちゃえ!なんか悪いことしたんだよね?じゃなくて。
喧嘩するのもういや、でもなくて。
サク自身がいやだな、とか改善すればよかったっていうところを素直に言うべし。
「シリウスだって、悪いとこはあると思うのよ。あたしの言い分聞いてくれないし、聞く耳もたないっていう態度だし」
これで一瞬ムっとするはずだけど、その前段階があるから聞く気持ちは継続する。
・・・うわ、ほんとにその通りだ。
「だけど、あたしだってその前の態度に問題がなかったわけじゃないし、あなたに何も言わないでレギュラスを頼ったら、あなただって嫌な思いするだろうって思い至らなかったり・・・なにより、シリウスが言ってくれたときに、売り言葉に買い言葉みたいにきつい言い方しちゃったから・・・ごめんなさい」
そう思っていたのは事実だもんね。
それ以上にシリウスに腹立ってただけで。
「・・・俺だって心配してるんだよ」
うわ。ほんとにそうなった。
恐るべし、『ジェームズ・ポッターの困ったときにQ&A』。
だけどこっから先のはないのよね。
成り行き任せだって。
ある意味無責任?
「レギュラスのことは、わかった。俺も、あいつに関しては冷静じゃなかったしな。伝えておく。もちろん、お前にまだ協力してることも、言わない」
う。やっぱり知ってたか。
「お前は、いつだって俺たちを助けてくれたし、俺たちに弱みを見せようとしないけど、お前にだって弱いところがあるのも、泣きたいときがあるのも、知ってる。それをどんどん見せようとしなくなってるのも」
「・・・うん」
「お前が責任を持たなきゃならないことがたくさん押し付けられてて、俺たちと同じ学生なはずなのに、一緒にいることも、悩みを分かち合うこともできなくなってる」
う、それは確かに。
だけどなんか深みにはまってんだよねえ・・・。
友だちになっちゃった人たちが人たちだしなあ・・・。
「お前は、俺たちと同じだろう?まだ背負う必要なんかない。俺の家は俺が解決することだし、他のことだってそうだ。だから、お前がどうこうしようって動く必要はないんだよ」
「・・・・・・・・・うん」
「お前が最近受けてる嫌がらせも、原因はなんなんだよ?」
「それは・・・」
「言えよ、素直に」
い、いえない・・・。さすがにいえない。
「・・・俺には、いえない、か」
直後にシリウスが浮かべた笑みは、シリウスらしくない、暗いものを秘めていた。
「あの、そうじゃなくて・・・っ」
「だから、いえないんだろ?」
取り付く島もない空気に一気に戻ってしまったシリウスに、愕然とした。
同時に、ふつふつと、こみ上げてくるものがある。
ジェームズたちも、リリーたちだって。
あんなに、協力してくれたのに。
「もういい!」
「サクラ?」
「もういい!絶対相談なんかしないんだから!」
「お、おい?」
「シリウスに相談したって仕方ないし!」
協力してもらったのに、とか。
いろんなことがぐるぐるして。
だけど、それよりもなによりも。
こんだけ歩み寄っても、こっちが努力しても、応えようともしないやつに、心底腹が立った。
これ以上一緒にいたら、まずいことになる。
ぞろりと身のうちでうごめく気配に、きびすを返した。
「待てよ!」
「いや!」
早足はやがて駆け足になって、全力疾走になった。
「待てって!」
もう応える余裕もなく、走る。
「来ないでってば!」
後ろを振り向いたあたしの目に映ったのは、やたら慌てた顔をしたシリウス。
「止まれ!前見ろ前!危ない!」
「へ?」
あわてて振り返った先にあったのは、扉。
ぶつかる、と思っても遅い。
痛みを覚悟したあたしの身体は・・・するりと通り抜けた。
「え?」
「サクラ!」
腕を掴まれる感触と、慣性の法則に逆らった反動のショック。
一瞬見えたのは、廃材や壊れた机。
あちこちに壊れた道具の破片が散乱し、廃材がむき出しになっている。
ああ、倉庫だ、と思った。
「サクラ!」
つかまれていた腕が、痛いぐらい引っ張られて、身体の向きが反転したと思ったら、がっちり抱きしめられた。
「動くなよ?危ないからな」
「へ?」
ありゃ。シリウス。
「なにやってんだ、お前は・・・」
「なにやってんだっていわれてもー・・・ね?」
「また何かが原因だろう」
いやあ、また何かは原因なんですが。
正直、シリウスの身体に視界がさえぎられて周りがよくわからない。
一瞬、なんか木材が目の前に見えたような気もしたんだけど。
とりあえず、足場はそれなりにありそうだし。
ぐらぐらしてるかんじもなかったし。
「・・・空間をつなぐ魔法か。少なくとも4年生以上だな」
「空間をつなぐ魔法?」
「姿現しと同じ原理だ。一瞬で空間を移動する魔法の論理を応用して、空間と空間をつなげる。壁やドアを使えば簡単ではないけれど勉強さえすればできる」
「・・・へえ」
「このホグワーツでは姿現しはできないが、その論理を応用した術はあちこちにある。応用は可能ということだ」
「なるほどね」
さっすが優等生。
はあ、とため息をついたシリウスがあたしをしっかりと抱えなおす。
シリウスがなにか・・・多分壁?に寄りかかって、あたしがそのシリウスに寄りかかってる状態だった。
ちょっと居心地悪いし、腕の力が痛い。
「・・・シリウス」
「ん?」
「痛い」
「・・・・・・我慢してろ」
すげない返事に、仕方ない、とため息をつく。
せめて、と身じろぎした瞬間、ずるりと足元が滑った。
「んぎゃっ」
「危ない!」
伸びてきた腕につかまれてほっとした・・・のに。
後頭部を衝撃が襲った。
「シリウス・・・」
「・・・・・・なんだよ。こんなとこに呼び出して」
そう思うなら来るな。
なんて口にだしてはならんのだ。
「え、と・・・その・・・・・・」
リリーに言われたこと。
なるべく、おしとやかに、物腰柔らかく。
アリスに絶対!といわれたこと。
ちょっと頼りなさげに不安そうに、上目遣いで見上げる。
マギーに言われたこと。
言っていいものか迷う風だけど、イラっとしはじめる気配があったら、思い切って!というように「あなたを頼っていいのかしら」って見せる。
いやあ。女の子達って色々思いつくよねえ・・・。
しなきゃだめ?
と思いつつ実行している自分が悲しい。
「なんだよ」
「こないだは、ごめんねッ」
「なにが?」
面食らったような顔のシリウスに頭を下げる。
アリスの秘策第2弾。
とにかく謝っちゃう。こっちが悪いと思ってることをアピールするの!
「あたし、シリウスにやなおもいさせてたでしょ?だから・・・悪いことしたんだろうなって・・・なのに、あんな言い方しちゃって・・・」
マギーの秘策第2弾。
あなたがそう思ってくれてることに気付いてたのよ、あたしを心配してくれてありがとうってアピールを忘れずに。
「へえ・・・」
・・・イラッときたわよ、今。
ナニサマ。
なによそのえらっそーな態度。
こっちが下手に出てれば・・・大体、謝ってるのはみんなに脅・・・説得されたからなんだからね!?
なんていっちゃいけないのよね、平常心平常心。
「なんだか、あんなことがあったあとにあなたに相談できなくて・・・レギュラスに相談しちゃって・・・嫌な思いさせちゃった?ごめんなさい。レギュラスに謝ってたって、伝えてもらってもいい?ごめんなさいって・・・」
リリーの秘策第2弾。
レギュラスを怒らないで、とか謝っておくからってのは逆効果!シリウスを通じてお願いっていうのが一番。シリウスに任せる、勝手なことしないからねってアピールになるの!
原案グリフィンドールガールズ、シナリオジェームズ・ポッターでお送りする仲直りシリーズでしたー。ぱちぱちぱちぱち。
んなわけあるかー!!!
あー、もうかゆい。ってかイライラする。
「・・・どうしたんだよ。なにがあった?」
・・・・・って成功してる!?ねえ、まさかでしょ!?
「お前がそんな風に言うなんて珍しいし、なに、そんなに弱気になってんだよ」
「え・・・それは、その・・・」
あったあった。これ、『ジェームズ・ポッターの困ったときにQ&A』にあった。
これとまったく同じシュミレーション。
ポイントは、サクらしさ。
悪い理由がわからないけど謝っちゃえ!なんか悪いことしたんだよね?じゃなくて。
喧嘩するのもういや、でもなくて。
サク自身がいやだな、とか改善すればよかったっていうところを素直に言うべし。
「シリウスだって、悪いとこはあると思うのよ。あたしの言い分聞いてくれないし、聞く耳もたないっていう態度だし」
これで一瞬ムっとするはずだけど、その前段階があるから聞く気持ちは継続する。
・・・うわ、ほんとにその通りだ。
「だけど、あたしだってその前の態度に問題がなかったわけじゃないし、あなたに何も言わないでレギュラスを頼ったら、あなただって嫌な思いするだろうって思い至らなかったり・・・なにより、シリウスが言ってくれたときに、売り言葉に買い言葉みたいにきつい言い方しちゃったから・・・ごめんなさい」
そう思っていたのは事実だもんね。
それ以上にシリウスに腹立ってただけで。
「・・・俺だって心配してるんだよ」
うわ。ほんとにそうなった。
恐るべし、『ジェームズ・ポッターの困ったときにQ&A』。
だけどこっから先のはないのよね。
成り行き任せだって。
ある意味無責任?
「レギュラスのことは、わかった。俺も、あいつに関しては冷静じゃなかったしな。伝えておく。もちろん、お前にまだ協力してることも、言わない」
う。やっぱり知ってたか。
「お前は、いつだって俺たちを助けてくれたし、俺たちに弱みを見せようとしないけど、お前にだって弱いところがあるのも、泣きたいときがあるのも、知ってる。それをどんどん見せようとしなくなってるのも」
「・・・うん」
「お前が責任を持たなきゃならないことがたくさん押し付けられてて、俺たちと同じ学生なはずなのに、一緒にいることも、悩みを分かち合うこともできなくなってる」
う、それは確かに。
だけどなんか深みにはまってんだよねえ・・・。
友だちになっちゃった人たちが人たちだしなあ・・・。
「お前は、俺たちと同じだろう?まだ背負う必要なんかない。俺の家は俺が解決することだし、他のことだってそうだ。だから、お前がどうこうしようって動く必要はないんだよ」
「・・・・・・・・・うん」
「お前が最近受けてる嫌がらせも、原因はなんなんだよ?」
「それは・・・」
「言えよ、素直に」
い、いえない・・・。さすがにいえない。
「・・・俺には、いえない、か」
直後にシリウスが浮かべた笑みは、シリウスらしくない、暗いものを秘めていた。
「あの、そうじゃなくて・・・っ」
「だから、いえないんだろ?」
取り付く島もない空気に一気に戻ってしまったシリウスに、愕然とした。
同時に、ふつふつと、こみ上げてくるものがある。
ジェームズたちも、リリーたちだって。
あんなに、協力してくれたのに。
「もういい!」
「サクラ?」
「もういい!絶対相談なんかしないんだから!」
「お、おい?」
「シリウスに相談したって仕方ないし!」
協力してもらったのに、とか。
いろんなことがぐるぐるして。
だけど、それよりもなによりも。
こんだけ歩み寄っても、こっちが努力しても、応えようともしないやつに、心底腹が立った。
これ以上一緒にいたら、まずいことになる。
ぞろりと身のうちでうごめく気配に、きびすを返した。
「待てよ!」
「いや!」
早足はやがて駆け足になって、全力疾走になった。
「待てって!」
もう応える余裕もなく、走る。
「来ないでってば!」
後ろを振り向いたあたしの目に映ったのは、やたら慌てた顔をしたシリウス。
「止まれ!前見ろ前!危ない!」
「へ?」
あわてて振り返った先にあったのは、扉。
ぶつかる、と思っても遅い。
痛みを覚悟したあたしの身体は・・・するりと通り抜けた。
「え?」
「サクラ!」
腕を掴まれる感触と、慣性の法則に逆らった反動のショック。
一瞬見えたのは、廃材や壊れた机。
あちこちに壊れた道具の破片が散乱し、廃材がむき出しになっている。
ああ、倉庫だ、と思った。
「サクラ!」
つかまれていた腕が、痛いぐらい引っ張られて、身体の向きが反転したと思ったら、がっちり抱きしめられた。
「動くなよ?危ないからな」
「へ?」
ありゃ。シリウス。
「なにやってんだ、お前は・・・」
「なにやってんだっていわれてもー・・・ね?」
「また何かが原因だろう」
いやあ、また何かは原因なんですが。
正直、シリウスの身体に視界がさえぎられて周りがよくわからない。
一瞬、なんか木材が目の前に見えたような気もしたんだけど。
とりあえず、足場はそれなりにありそうだし。
ぐらぐらしてるかんじもなかったし。
「・・・空間をつなぐ魔法か。少なくとも4年生以上だな」
「空間をつなぐ魔法?」
「姿現しと同じ原理だ。一瞬で空間を移動する魔法の論理を応用して、空間と空間をつなげる。壁やドアを使えば簡単ではないけれど勉強さえすればできる」
「・・・へえ」
「このホグワーツでは姿現しはできないが、その論理を応用した術はあちこちにある。応用は可能ということだ」
「なるほどね」
さっすが優等生。
はあ、とため息をついたシリウスがあたしをしっかりと抱えなおす。
シリウスがなにか・・・多分壁?に寄りかかって、あたしがそのシリウスに寄りかかってる状態だった。
ちょっと居心地悪いし、腕の力が痛い。
「・・・シリウス」
「ん?」
「痛い」
「・・・・・・我慢してろ」
すげない返事に、仕方ない、とため息をつく。
せめて、と身じろぎした瞬間、ずるりと足元が滑った。
「んぎゃっ」
「危ない!」
伸びてきた腕につかまれてほっとした・・・のに。
後頭部を衝撃が襲った。