3年生(親世代) 完結 (52話)
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「・・・思っていたより、お人よしなのだな」
「アルファード、そういう言い方は・・・」
「事実だろう。私ならそのような都合の良い女相手にするのもお断りだが」
「・・・ミス・エヴァンスなあ・・・そういう性格だとは思わなかったんだが・・・」
酸いも甘いもかみ分けた大人たちは好き放題である。
みんなの前で笑顔で過ごし。
何気なく付き合いながらも、やっぱりダメージは大きい。
せめて癒されよう、とイーシャ先生を訪ねれば、アルファードさんにウィリアム・ポッターがそろっていた。
「大体、なにが態度が悪かった、だ。そこまでしておきながらよくそんなことをつらっと言えるものだな」
「・・・さすがにあたしもそう思うけど」
なんというか・・・今までやってきたこととか、言ったことが「ごめん」の一言で帳消しになると本気で思ってるなら・・・リリーは正気なのか疑いますけど。
「とか言いつつ、アルファード。てめえならにこやかに笑顔で仲直りできてうれしいですよとか言いそうだな」
「そりゃあいうだろう。周りには度量が広いと思われ、株があがり、本人には恩を着せれて、自分には良い教訓となる。良いことずくめだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・てめえはそういうやつだよな」
「何か悪いか?」
「実にスリザリンらしいこって」
「私はスリザリンに誇りを持っているから痛くも痒くもない」
「ああ!そうかよ!」
「はい、そこまで。お茶が入りましたよ」
「「ありがとう」」
・・・この3人、つくづく面白いトリオだわ。
「それにしても、ベラやシシーたちから聞いたのとは少し様子が違うな?」
「え?」
「冷静に世の中を見据えながら上手くバランスをとりつつ物事をやり過ごしていく、そんなタイプだと聞いていた」
「はあ・・・あたし、そんな大物じゃありませんって」
そんなことできるなら、こんな生き方してないし。
「そんな女なのだと見下して表面だけ付き合えば良い。それだけではないか?」
「やめろって。サクまでお前と同じひねくれた性格にしてどうするんだ」
「私はそういう付き合い方は良いとは思えません。友人であるからには、互いに過ちを認めて謝罪しあうのも時には必要でしょう。特に・・・学生時代は」
言いたいことがある。
胸につかえてる言葉がたくさんある。
リリーの前ではいえなかった、その言葉が、今なら言える気がした。
どれから言えばいいのか、どういえば良いのか、迷いながら、あたしは口を開いた。
「・・・あたしは・・・前なら・・・ココに来る前のあたしなら、アルファードさんの言ったようにしていたと思う。近づきすぎないで、傷つかないように表面だけ・・・。卒業してしまえば、関わらなくてもよくなるように・・・」
だけど、そんな付き合いでいいのか。
あたしがここでしようとしていることは、そんな付き合い方で出来るのだろうか。
そんな希薄な付き合いで、大学に入ったとき、自分の手元に残ったのはなんだった?
出会えば笑顔で挨拶をして、また遊ぼうなんていいながら別れて。
その後連絡を取ることも無く、ただ日々をすごすだけ。
そんな、消極的で、どこか無為な毎日。
中学も、高校も。
一緒に過ごした子達の顔もはっきり覚えていない。
そんな友だちづきあいを、リリーとしたい?
あの、いのちをかけてハリーを守るようなリリーと、そんな付き合いをしたい?
そっと、うつむいていたあたしの手に、白い手が重なった。
「イーシャ先生・・・」
「サクラ。人は、変わることが出来る生き物です。同時に・・・過去を恥じ、反省して改めることの出来る生き物です。今はあなたが辛い思いをしても、ミス・エヴァンスもいつか、辛い思いをするでしょう」
「今でも、辛い思いをしてるよ」
マグルというだけで。
そうでなければ、どうしてシリウスにあんな思いを向けるだろう。
リリーがシリウスに持っていた思いは、恋愛じゃない。
あれは・・・純血の象徴であるブラック家の直系であるシリウスに、マグルである自分を認めさせたかったのだ。
普通のマグルの家で魔力を発揮して不気味がられないほうがおかしい。
まして、リリーにはペチュニアがいた。
妹と違う自分。周囲の友だちと違う自分。
自分ひとりがおかしくて、怪物で。
そこに、初めて・・・受け入れられる場所から誘いがきた。
魔法学校で魔女になれ、と・・・。
期待してやってきた魔法学校で与えられたのは、マグル生まれというさげすみ。
マグルの家でも、魔法界でも受け入れられないリリーがシリウスにそれを求めても・・・誰も責められない。
「ええ。そう思えるから、あなたはミス・エヴァンスを許したのでしょう?ならば・・・許してあげなさい。友達として側にいれば、いつかはそんな過去も良い思い出になり、笑って話せるようになります」
私たちのようにね、と笑うイーシャ先生にも、こんな時代があったのだろうか。
そうでなければ、ウィリアムと、アルファードさんと、イーシャ先生がこんなに親しく一緒にいる理由がない。
「いつか、ミス・エヴァンスはあなたにしたことを恥じるでしょう。そして、あなたにも、恥じることがあるはずですよ」
「え?」
「いつか気づくでしょう。 人は、気づかないうちに過ちを犯しているものです。そのことに気づいたときに、潔く謝れるかどうかは・・・これからあなたとミス・エヴァンスが築き上げる関係次第でしょう」
「・・・そう、だね」
謝って、快く許せる。
そんな友人関係を作る。
夢、みたいだ。
素直に謝ることも、心から許すことも、ずっとずっと、出来ないし、させてもらえないことだと思っていた。
「まあ・・・なんだ。ユリウスの言うことももっともだな」
「ああ。・・・さすがはユリウスだ」
目を細めるアルファードさんと、笑うウィリアムに、彼らが築き上げてきた関係がわかるような気がした。
「そう、します。ありがとう、イーシャ先生・・・」
「はい。頑張りましょう」
にこっと笑うイーシャ先生。
きっと、こんなところにウィリアムもアルファードさんも引かれてるのかなあ・・・。
「私から忠告を一つ。・・・二度目は、こちらも本気で怒ったほうが良い。あまり甘い顔だけしていてもなんだしな」
「ああ、俺からも。一発ぶん殴ってこれでチャラなって言ってやれ」
「考えさせてもらう!」
結局、方法は違えど似たような結論になるところが、この二人おっかしー・・・。
「ん・・・?まて。ということは、私の甥っ子は・・・ブラック家の総領がまさか、たかがマグル生まれの女に振られたということか!?なんという屈辱!!」
は?・・・なんで今頃・・・?
「お前、気付くのおせえよ!」
爆笑するウィリアムと、くすくす笑うイーシャ先生に挟まれて憮然とするアルファードさんに、あたしも、涙を浮かべそうなぐらい笑ったのだった。
「・・・思っていたより、お人よしなのだな」
「アルファード、そういう言い方は・・・」
「事実だろう。私ならそのような都合の良い女相手にするのもお断りだが」
「・・・ミス・エヴァンスなあ・・・そういう性格だとは思わなかったんだが・・・」
酸いも甘いもかみ分けた大人たちは好き放題である。
みんなの前で笑顔で過ごし。
何気なく付き合いながらも、やっぱりダメージは大きい。
せめて癒されよう、とイーシャ先生を訪ねれば、アルファードさんにウィリアム・ポッターがそろっていた。
「大体、なにが態度が悪かった、だ。そこまでしておきながらよくそんなことをつらっと言えるものだな」
「・・・さすがにあたしもそう思うけど」
なんというか・・・今までやってきたこととか、言ったことが「ごめん」の一言で帳消しになると本気で思ってるなら・・・リリーは正気なのか疑いますけど。
「とか言いつつ、アルファード。てめえならにこやかに笑顔で仲直りできてうれしいですよとか言いそうだな」
「そりゃあいうだろう。周りには度量が広いと思われ、株があがり、本人には恩を着せれて、自分には良い教訓となる。良いことずくめだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・てめえはそういうやつだよな」
「何か悪いか?」
「実にスリザリンらしいこって」
「私はスリザリンに誇りを持っているから痛くも痒くもない」
「ああ!そうかよ!」
「はい、そこまで。お茶が入りましたよ」
「「ありがとう」」
・・・この3人、つくづく面白いトリオだわ。
「それにしても、ベラやシシーたちから聞いたのとは少し様子が違うな?」
「え?」
「冷静に世の中を見据えながら上手くバランスをとりつつ物事をやり過ごしていく、そんなタイプだと聞いていた」
「はあ・・・あたし、そんな大物じゃありませんって」
そんなことできるなら、こんな生き方してないし。
「そんな女なのだと見下して表面だけ付き合えば良い。それだけではないか?」
「やめろって。サクまでお前と同じひねくれた性格にしてどうするんだ」
「私はそういう付き合い方は良いとは思えません。友人であるからには、互いに過ちを認めて謝罪しあうのも時には必要でしょう。特に・・・学生時代は」
言いたいことがある。
胸につかえてる言葉がたくさんある。
リリーの前ではいえなかった、その言葉が、今なら言える気がした。
どれから言えばいいのか、どういえば良いのか、迷いながら、あたしは口を開いた。
「・・・あたしは・・・前なら・・・ココに来る前のあたしなら、アルファードさんの言ったようにしていたと思う。近づきすぎないで、傷つかないように表面だけ・・・。卒業してしまえば、関わらなくてもよくなるように・・・」
だけど、そんな付き合いでいいのか。
あたしがここでしようとしていることは、そんな付き合い方で出来るのだろうか。
そんな希薄な付き合いで、大学に入ったとき、自分の手元に残ったのはなんだった?
出会えば笑顔で挨拶をして、また遊ぼうなんていいながら別れて。
その後連絡を取ることも無く、ただ日々をすごすだけ。
そんな、消極的で、どこか無為な毎日。
中学も、高校も。
一緒に過ごした子達の顔もはっきり覚えていない。
そんな友だちづきあいを、リリーとしたい?
あの、いのちをかけてハリーを守るようなリリーと、そんな付き合いをしたい?
そっと、うつむいていたあたしの手に、白い手が重なった。
「イーシャ先生・・・」
「サクラ。人は、変わることが出来る生き物です。同時に・・・過去を恥じ、反省して改めることの出来る生き物です。今はあなたが辛い思いをしても、ミス・エヴァンスもいつか、辛い思いをするでしょう」
「今でも、辛い思いをしてるよ」
マグルというだけで。
そうでなければ、どうしてシリウスにあんな思いを向けるだろう。
リリーがシリウスに持っていた思いは、恋愛じゃない。
あれは・・・純血の象徴であるブラック家の直系であるシリウスに、マグルである自分を認めさせたかったのだ。
普通のマグルの家で魔力を発揮して不気味がられないほうがおかしい。
まして、リリーにはペチュニアがいた。
妹と違う自分。周囲の友だちと違う自分。
自分ひとりがおかしくて、怪物で。
そこに、初めて・・・受け入れられる場所から誘いがきた。
魔法学校で魔女になれ、と・・・。
期待してやってきた魔法学校で与えられたのは、マグル生まれというさげすみ。
マグルの家でも、魔法界でも受け入れられないリリーがシリウスにそれを求めても・・・誰も責められない。
「ええ。そう思えるから、あなたはミス・エヴァンスを許したのでしょう?ならば・・・許してあげなさい。友達として側にいれば、いつかはそんな過去も良い思い出になり、笑って話せるようになります」
私たちのようにね、と笑うイーシャ先生にも、こんな時代があったのだろうか。
そうでなければ、ウィリアムと、アルファードさんと、イーシャ先生がこんなに親しく一緒にいる理由がない。
「いつか、ミス・エヴァンスはあなたにしたことを恥じるでしょう。そして、あなたにも、恥じることがあるはずですよ」
「え?」
「いつか気づくでしょう。 人は、気づかないうちに過ちを犯しているものです。そのことに気づいたときに、潔く謝れるかどうかは・・・これからあなたとミス・エヴァンスが築き上げる関係次第でしょう」
「・・・そう、だね」
謝って、快く許せる。
そんな友人関係を作る。
夢、みたいだ。
素直に謝ることも、心から許すことも、ずっとずっと、出来ないし、させてもらえないことだと思っていた。
「まあ・・・なんだ。ユリウスの言うことももっともだな」
「ああ。・・・さすがはユリウスだ」
目を細めるアルファードさんと、笑うウィリアムに、彼らが築き上げてきた関係がわかるような気がした。
「そう、します。ありがとう、イーシャ先生・・・」
「はい。頑張りましょう」
にこっと笑うイーシャ先生。
きっと、こんなところにウィリアムもアルファードさんも引かれてるのかなあ・・・。
「私から忠告を一つ。・・・二度目は、こちらも本気で怒ったほうが良い。あまり甘い顔だけしていてもなんだしな」
「ああ、俺からも。一発ぶん殴ってこれでチャラなって言ってやれ」
「考えさせてもらう!」
結局、方法は違えど似たような結論になるところが、この二人おっかしー・・・。
「ん・・・?まて。ということは、私の甥っ子は・・・ブラック家の総領がまさか、たかがマグル生まれの女に振られたということか!?なんという屈辱!!」
は?・・・なんで今頃・・・?
「お前、気付くのおせえよ!」
爆笑するウィリアムと、くすくす笑うイーシャ先生に挟まれて憮然とするアルファードさんに、あたしも、涙を浮かべそうなぐらい笑ったのだった。