3年生(親世代) 完結 (52話)
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37
リリーとあたしの間にはあいも変わらず冷たい空気が流れてる。
マギーとアリスを挟めば一緒に会話もするけれど、あたしに向けられるのは冷ややかな視線。
会話に入っても、他の二人とは会話をするし、笑顔だけれど、あたしが話し出せばとたんに口をつぐんで聞こえていないし聞きもしないって顔をする。
あたしが話しかければ、ひどく冷たい目でこっちを見据えて、唇には薄い笑い。
返事も最低限。そうね、とかさあ、とかそんな言葉ばかり。
それが気まずくて、いやで。
3人が一緒にいるときは距離を置くのがあたしの常だった。
あたしだけの問題じゃないし。
側にいる二人も結局居心地が悪い思いをするだろうから。
今も、寮の部屋の中で、3人はおしゃべり。あたしは一人で課題。
そんな感じだった。
普段なら耳も閉ざして、見ない、聞かない、なんだけど。
シリウス、という名前が飛び込んできて、思わず聞き耳を立てた。
「で、リリーさん?学校のプリンスとのお付き合いはどんな感じ?」
「シリウス射止めちゃうんだもん。すごいよねー!」
カッコいいし、優雅だし、セクシーだしっとうっとりとするアリス。
おいこら。フランクはどうした。
「アリス?フランクに言いつけてもいい?」
「やだっやめてよー。王子様に夢見るぐらいいいじゃないの。フランクは別!」
「アリスとフランクも長いわね・・・1年の頃からだもの。飽きない?」
「わたしとフランクは一生添い遂げるのよ・・・」
「ああ、はいはい」
・・・マギー。クールね・・・。
うんうん。この子達もこんな会話するようになったのねえ。
ってまだ13、4歳だけど。
ああ・・・年の差が・・・・・・。
が。リリーからの返事は、意外なものだった。
「まあまあ、かな」
「まあまあ?そんなもの?」
「うん・・・だって、特になにかあるわけじゃないし・・・」
「特にって・・・」
恋愛って、なにか、なきゃだめなわけ?
「ああ、でもシリウスと付き合ってるってことには満足なのよ」
「だよねー。リリー、シリウスが好きって言ってたもんね」
「私はやめたほうがいいって思ってたけど・・・人生、どう転ぶかつくづくわからないわ」
「何の話?」
なんであたしの方見ながら話すのかな?マギーさん。
・・・会話に入れってこと?
やれやれ・・・。
「ブラックはサクと付き合うと思ってた」
「やめてよ。そんなことないって」
「でもでも。わたしもそうなるって思ってたよ?リリーかわいそうって思ってたもん」
「アリスまで・・・」
「だって、サクって割と周りから引いた付き合い方するのに、ブラックにだけはなんだかんだと世話を焼いてるでしょう?」
胸を、つかれたような気がした。
「そんなに・・・引いて、た?」
「距離はあるんじゃない?」
「でも別に嫌な感じのする距離じゃないよね。なんかちょっと遠くから見守ってもらってるってかんじ」
「アリス、その言い方、的確だわ」
はあ・・・。
・・・ごめん。リリーの視線が結構痛いからあたしはちょっと離れてるわ・・・。やっぱり。
「で、リリー?」
「なあに?」
「前から聞いてみたかったんだけど、リリーってブラックのどこが好きになったの?」
「どこがって・・・どこかしら」
おいおいおいおいおい。
またんかい。
「顔・・・?」
疑問形で言うんじゃないっ!
「マギーってば、そんなどこが好き、なんてー。気がついたら気になってるってのが好きになるってことじゃない」
「それでもどんなきっかけ、とかどんなところに視線が行ってっていう理由が・・・」
「あたしだってー、フランクのすべてが好きだもん」
「・・・ご馳走様」
さ。そろそろ離れよう。リリーの視線が痛い。
「・・・そういう意味でいうなら、視線かな」
「視線?」
「そう。どこを見てるのかわからないの。わたしを通り越してどこかを見てるのよね。それが気になったの。絶対に、わたしを見させてやるって思ったのよ」
「・・・ふぅん・・・」
「で、見てくれるようになった?」
「そうね。わたしのことを見てくれるようにはなったわ」
「良かったねー」
「・・・うん」
「ブラックもなにか考えるところがあったんじゃない?」
「そうだといいんだけど」
「だって、リリーと付き合うってことは純血主義を返上するってことでしょう?」
シリウスが純血主義を返上・・・?
「よっぽど覚悟と愛情がないと出来ないわよ。あの弟くんの騒ぎようを見てみなさい」
「そうね」
ようやく笑顔になったリリーが、あたしの視線に気づいて、また冷たい目をした。
なに、と問うことすらもされない冷たい視線で一瞥されて。
あたしは、また視線をそらして、今度こそ、耳も閉ざした。
リリーとあたしの間にはあいも変わらず冷たい空気が流れてる。
マギーとアリスを挟めば一緒に会話もするけれど、あたしに向けられるのは冷ややかな視線。
会話に入っても、他の二人とは会話をするし、笑顔だけれど、あたしが話し出せばとたんに口をつぐんで聞こえていないし聞きもしないって顔をする。
あたしが話しかければ、ひどく冷たい目でこっちを見据えて、唇には薄い笑い。
返事も最低限。そうね、とかさあ、とかそんな言葉ばかり。
それが気まずくて、いやで。
3人が一緒にいるときは距離を置くのがあたしの常だった。
あたしだけの問題じゃないし。
側にいる二人も結局居心地が悪い思いをするだろうから。
今も、寮の部屋の中で、3人はおしゃべり。あたしは一人で課題。
そんな感じだった。
普段なら耳も閉ざして、見ない、聞かない、なんだけど。
シリウス、という名前が飛び込んできて、思わず聞き耳を立てた。
「で、リリーさん?学校のプリンスとのお付き合いはどんな感じ?」
「シリウス射止めちゃうんだもん。すごいよねー!」
カッコいいし、優雅だし、セクシーだしっとうっとりとするアリス。
おいこら。フランクはどうした。
「アリス?フランクに言いつけてもいい?」
「やだっやめてよー。王子様に夢見るぐらいいいじゃないの。フランクは別!」
「アリスとフランクも長いわね・・・1年の頃からだもの。飽きない?」
「わたしとフランクは一生添い遂げるのよ・・・」
「ああ、はいはい」
・・・マギー。クールね・・・。
うんうん。この子達もこんな会話するようになったのねえ。
ってまだ13、4歳だけど。
ああ・・・年の差が・・・・・・。
が。リリーからの返事は、意外なものだった。
「まあまあ、かな」
「まあまあ?そんなもの?」
「うん・・・だって、特になにかあるわけじゃないし・・・」
「特にって・・・」
恋愛って、なにか、なきゃだめなわけ?
「ああ、でもシリウスと付き合ってるってことには満足なのよ」
「だよねー。リリー、シリウスが好きって言ってたもんね」
「私はやめたほうがいいって思ってたけど・・・人生、どう転ぶかつくづくわからないわ」
「何の話?」
なんであたしの方見ながら話すのかな?マギーさん。
・・・会話に入れってこと?
やれやれ・・・。
「ブラックはサクと付き合うと思ってた」
「やめてよ。そんなことないって」
「でもでも。わたしもそうなるって思ってたよ?リリーかわいそうって思ってたもん」
「アリスまで・・・」
「だって、サクって割と周りから引いた付き合い方するのに、ブラックにだけはなんだかんだと世話を焼いてるでしょう?」
胸を、つかれたような気がした。
「そんなに・・・引いて、た?」
「距離はあるんじゃない?」
「でも別に嫌な感じのする距離じゃないよね。なんかちょっと遠くから見守ってもらってるってかんじ」
「アリス、その言い方、的確だわ」
はあ・・・。
・・・ごめん。リリーの視線が結構痛いからあたしはちょっと離れてるわ・・・。やっぱり。
「で、リリー?」
「なあに?」
「前から聞いてみたかったんだけど、リリーってブラックのどこが好きになったの?」
「どこがって・・・どこかしら」
おいおいおいおいおい。
またんかい。
「顔・・・?」
疑問形で言うんじゃないっ!
「マギーってば、そんなどこが好き、なんてー。気がついたら気になってるってのが好きになるってことじゃない」
「それでもどんなきっかけ、とかどんなところに視線が行ってっていう理由が・・・」
「あたしだってー、フランクのすべてが好きだもん」
「・・・ご馳走様」
さ。そろそろ離れよう。リリーの視線が痛い。
「・・・そういう意味でいうなら、視線かな」
「視線?」
「そう。どこを見てるのかわからないの。わたしを通り越してどこかを見てるのよね。それが気になったの。絶対に、わたしを見させてやるって思ったのよ」
「・・・ふぅん・・・」
「で、見てくれるようになった?」
「そうね。わたしのことを見てくれるようにはなったわ」
「良かったねー」
「・・・うん」
「ブラックもなにか考えるところがあったんじゃない?」
「そうだといいんだけど」
「だって、リリーと付き合うってことは純血主義を返上するってことでしょう?」
シリウスが純血主義を返上・・・?
「よっぽど覚悟と愛情がないと出来ないわよ。あの弟くんの騒ぎようを見てみなさい」
「そうね」
ようやく笑顔になったリリーが、あたしの視線に気づいて、また冷たい目をした。
なに、と問うことすらもされない冷たい視線で一瞥されて。
あたしは、また視線をそらして、今度こそ、耳も閉ざした。