3年生(親世代) 完結 (52話)
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28
グリフィンドールが純血主義だなんて、という声と
彼の家が家だから仕方ないよ、という好意的な声と。
やっぱりスリザリンに行くべきだった、という声と。
大体その三種類に分かれているようだった。
前者二つに属するものはその純血主義を改めさせようと、最後の一つを唱えるものはシリウスを敬遠しようとした。
が、そんな思惑など気にする風でもなく、シリウスはただ、自分と向かい合っていた。
傍から見てそれとわかるぐらい、彼は悩んでいた。
あたしは、彼が純血主義だったとは知らなかった。
ただ単純に、未来の彼と同じように純血主義を厭っていると、そう思い込んでいた。
そういえば、純血主義を厭うようになったのはいつからなのだろう。
というか、純血主義じゃなかったっけ?
ただ単純に純血主義の家を嫌い抜いてるから純血主義じゃないんだーって思ってた。
その辺、記憶ないなあ…家は嫌ってたけど、純血まで嫌ってたっけ…。
今晩読んでみようっと。
「それにしても、シリウスが純血主義だったとはなあ・・・」
「驚いたよ」
あたしも驚いたとも。
そんな様子、さっぱり未来からは読み取れなかったしさ。
むしろ純血主義の家族馬鹿にしてたしさ。
馬鹿にする権利ないじゃないかよ・・・。
と、そこに爆弾みたいな発言を放り込んだのはリリーだった。
「あら、みんな気づいてなかったの?」
「え」
し、知ってたの!?
「シリウスはそうなんだと思ってたわよ。あたし」
「いつから!?」
なんてこったい。なんでリリーが気づいてたの!?
「割と出会って間もないぐらいからかしら…明らかに態度が違うもの」
「そうだった?」
「リーマスに対してもそういうところあったでしょう?アリスにも。穢れた血とは言わないけれど、明らかに格下に見られてるなって思ったわ」
・・・・・・・・・・・・絶句。
「彼って、付き合う人を明確に分けてるじゃない。自分と同格の人、格下の人、目上と認めてもいい人、付き合うに値しない人って」
そうだったのか・・・?
き、気づかなかった・・・
あ・・・でも、うん。明確に区別しているのはなんとなくわかった。
でもなにを区別してるのか、とか・・・なんでとかまではわからなかったよ。
そんなこと考えもしなかったからっていうのもあるし・・・。
他の純血主義者たちみたいな態度じゃなかったから・・・かな。
「同格の中に入ってるのはジェームズとかあなたとか…そんな人たちじゃない?」
思わず見たジェームズの顔は、何を考えているのかさっぱりわからないものだった。
こんなところが、まねできないなあって思うんだけどね。
こんな無表情は、あたしにはできないから。
「色々考えたのだけれど、能力を考えても、わたしはそんなに劣るわけじゃないと思うわ。それだけの努力をしてるもの。・・・でも、シリウスは認めないのよね。わたしを」
絶対認めさせて見せるわ、と意気込むリリーに、なにか違和感・・・。
・・・リリーって、シリウスのこと好き・・・なんだよねえ?
おっかしいなあ・・・。
「よっす」
ひょい、と手をあげて近づけば、シリウスがなんだお前か、とつぶやいた。
ご挨拶だねえ。
「なんか用か?」
「んー・・・アンドロメダのことで」
ぐぐっとシリウスの麗しい眉間に山脈が出来る。
「あ、その山脈の深さがお母様とよく似てるわね」
あ、なくなった。
「ほんっと・・・お前といると調子が狂う」
「狂うぐらいでちょうどいいのよ、シリウスは」
あんまりいつもの調子とやらですごすもんじゃないと思うわ。
「あの子、今日は側にいないのね」
気がつけばシリウスにくっついていた、下僕志願の少年とレギュラス。
「アンドロメダのことで大騒ぎだからな。ブラック家も。・・・レギュラスは婚約の関係だ」
「は?婚約?」
「俺の次の婚約者選びがあるらしい。それであいつの婚約者の決定が延びた」
「・・・じゃあ、レギュラスの婚約者があなたの婚約者になる可能性もあるわけ?」
「・・・ありうるな」
やなかんじー。
「それだけか」
「うん」
「俺、お前のこと、やっぱりよくわからないし、嫌いだ」
「・・・・・・・・・・あ、思い出した。あんた、あたしに向かって嫌いだよとかえらそーに言ったわよね!」
思い出したらむかついてきたじゃないの。
「ていっ」
「いてぇっ!女のくせに男を足蹴にするなよ!」
「女のくせにとか言うな」
なんで女は男をけっちゃならんのだ。
差別だー!
「・・・お前がなに考えてるかわからないとか、悩むの馬鹿馬鹿しくなってきた」
「ご挨拶じゃないの」
「だって、お前がなに考えててもわからない自信ついてきたもんな」
「なに、その自信・・・」
勝手に変な自信つけないでよ。
「突拍子もないし、絶対俺と頭の構造違う気がする」
「あたしは普通。ごく普通。なんの変哲もない」
「嘘つけ」
「嘘じゃないもんっっ」
ごくごくごくごく普通の女の子だってば!!
特にここに来てからは一般人だって!
ちょっぴり自分に素直だけど!
くすくすと笑い声に目を向ければ、目を細めて、シリウスが笑っていた。
一瞬、心臓がはねるぐらい、きれいな笑顔だった。
「・・・・・・変なやつ」
「変とかいうな」
むにっとそのほっぺたを引っ張る。
おにょ。前に引っ張ったときより硬くなってる。
つまらん。
「で、やっぱり純血なの?」
「当然」
「あんたが純血主義だなんて思わなかった」
「何だと思ってた?」
「少なくとも、純血ーっていう連中とは違うって思ってた」
「”穢れた血”か?・・・そんなこと言う気はないぞ」
「は?」
「その言葉は使いたくない」
それって、差別用語は使わないけど無言で差別するっつーこと?
・・・かえって嫌かも・・・。
「・・・純血主義、というか・・・別にマグル生まれだからどうこうというわけじゃないんだ」
「じゃあ何よ」
純血主義って言うんじゃないのか・・・それを。
「・・・・・・・・なんて言っていいか、わかんねえ・・・。別に、ホグワーツに入学しても良いだろうし、マグル生まれの魔法使いがいたっていい。・・・だけど、なんか・・・」
だから、なにが「なんか」なんだ!!
わっかんなーい!!!
「不幸に、なる気が、して・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
そりゃ、偏見ってもんだろ・・・。
「だってさ、マグルと魔法族の間に生まれたやつってろくなのいないだろ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アリスは」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ああ、ああ。その目が語ってるよ。お前の友だちだから言わないけど・・・って目が言ってるよ!!
くっそー・・・。偏見だー!!
「でもアリスとー・・・あと、いる?」
マグル生まれならリリーだし。
他にもいるんだろうけど、あたしが知ってるというか友達として付き合ってる人にはあんまりいないような・・・。
「お前、知らないのか?お前のよく知ってるやつがいるだろう」
えー。だれだれ。
誰さ。
心当たりいない。
・・・って、それぐらい混血少ないのか・・・。
というより、混血ですって言ってる人が少ないんだね。
「これはこれは、ブラック家の次期ご当主殿。婚約者に逃げられたご気分はいかがですかな?」
・・・セブちゃん。今のシリウスに喧嘩ふっかけるのはオススメしないんだけど・・・けど・・・・・・。
あ、やっちゃった・・・・・・。
「ふん。ブラック家が穢れた血と駆け落ちか。落ちたものだな」
「・・・・・・・・・・・・・うるせえ」
「ああ、失礼。次期当主がこの体たらくでは致し方ないことかもしれませんな」
ぎらり、とシリウスの目が光ったような・・・気がした。
そばに、いたくない。
今のシリウスのそばにはいたくない。
何の理由もないのに、身体が、シリウスから遠ざかろうとする。
「余計な口をたたくな。賢しらな」
びりびりと痛いほどの圧力を、シリウスから感じる。
「なに?」
「俺が、何も知らないと思うのか?」
「何を言って・・・っ」
「それ以上ふざけた口をきくな。ブラック家に向かって不敬であろう」
いつものような笑い方ではない。
明るい、あの笑い方ではない。
シリウスが浮かべているのは・・・ルシウスと同じ・・・いや、それ以上の・・・
「混血ごときが」
冷笑だった。
グリフィンドールが純血主義だなんて、という声と
彼の家が家だから仕方ないよ、という好意的な声と。
やっぱりスリザリンに行くべきだった、という声と。
大体その三種類に分かれているようだった。
前者二つに属するものはその純血主義を改めさせようと、最後の一つを唱えるものはシリウスを敬遠しようとした。
が、そんな思惑など気にする風でもなく、シリウスはただ、自分と向かい合っていた。
傍から見てそれとわかるぐらい、彼は悩んでいた。
あたしは、彼が純血主義だったとは知らなかった。
ただ単純に、未来の彼と同じように純血主義を厭っていると、そう思い込んでいた。
そういえば、純血主義を厭うようになったのはいつからなのだろう。
というか、純血主義じゃなかったっけ?
ただ単純に純血主義の家を嫌い抜いてるから純血主義じゃないんだーって思ってた。
その辺、記憶ないなあ…家は嫌ってたけど、純血まで嫌ってたっけ…。
今晩読んでみようっと。
「それにしても、シリウスが純血主義だったとはなあ・・・」
「驚いたよ」
あたしも驚いたとも。
そんな様子、さっぱり未来からは読み取れなかったしさ。
むしろ純血主義の家族馬鹿にしてたしさ。
馬鹿にする権利ないじゃないかよ・・・。
と、そこに爆弾みたいな発言を放り込んだのはリリーだった。
「あら、みんな気づいてなかったの?」
「え」
し、知ってたの!?
「シリウスはそうなんだと思ってたわよ。あたし」
「いつから!?」
なんてこったい。なんでリリーが気づいてたの!?
「割と出会って間もないぐらいからかしら…明らかに態度が違うもの」
「そうだった?」
「リーマスに対してもそういうところあったでしょう?アリスにも。穢れた血とは言わないけれど、明らかに格下に見られてるなって思ったわ」
・・・・・・・・・・・・絶句。
「彼って、付き合う人を明確に分けてるじゃない。自分と同格の人、格下の人、目上と認めてもいい人、付き合うに値しない人って」
そうだったのか・・・?
き、気づかなかった・・・
あ・・・でも、うん。明確に区別しているのはなんとなくわかった。
でもなにを区別してるのか、とか・・・なんでとかまではわからなかったよ。
そんなこと考えもしなかったからっていうのもあるし・・・。
他の純血主義者たちみたいな態度じゃなかったから・・・かな。
「同格の中に入ってるのはジェームズとかあなたとか…そんな人たちじゃない?」
思わず見たジェームズの顔は、何を考えているのかさっぱりわからないものだった。
こんなところが、まねできないなあって思うんだけどね。
こんな無表情は、あたしにはできないから。
「色々考えたのだけれど、能力を考えても、わたしはそんなに劣るわけじゃないと思うわ。それだけの努力をしてるもの。・・・でも、シリウスは認めないのよね。わたしを」
絶対認めさせて見せるわ、と意気込むリリーに、なにか違和感・・・。
・・・リリーって、シリウスのこと好き・・・なんだよねえ?
おっかしいなあ・・・。
「よっす」
ひょい、と手をあげて近づけば、シリウスがなんだお前か、とつぶやいた。
ご挨拶だねえ。
「なんか用か?」
「んー・・・アンドロメダのことで」
ぐぐっとシリウスの麗しい眉間に山脈が出来る。
「あ、その山脈の深さがお母様とよく似てるわね」
あ、なくなった。
「ほんっと・・・お前といると調子が狂う」
「狂うぐらいでちょうどいいのよ、シリウスは」
あんまりいつもの調子とやらですごすもんじゃないと思うわ。
「あの子、今日は側にいないのね」
気がつけばシリウスにくっついていた、下僕志願の少年とレギュラス。
「アンドロメダのことで大騒ぎだからな。ブラック家も。・・・レギュラスは婚約の関係だ」
「は?婚約?」
「俺の次の婚約者選びがあるらしい。それであいつの婚約者の決定が延びた」
「・・・じゃあ、レギュラスの婚約者があなたの婚約者になる可能性もあるわけ?」
「・・・ありうるな」
やなかんじー。
「それだけか」
「うん」
「俺、お前のこと、やっぱりよくわからないし、嫌いだ」
「・・・・・・・・・・あ、思い出した。あんた、あたしに向かって嫌いだよとかえらそーに言ったわよね!」
思い出したらむかついてきたじゃないの。
「ていっ」
「いてぇっ!女のくせに男を足蹴にするなよ!」
「女のくせにとか言うな」
なんで女は男をけっちゃならんのだ。
差別だー!
「・・・お前がなに考えてるかわからないとか、悩むの馬鹿馬鹿しくなってきた」
「ご挨拶じゃないの」
「だって、お前がなに考えててもわからない自信ついてきたもんな」
「なに、その自信・・・」
勝手に変な自信つけないでよ。
「突拍子もないし、絶対俺と頭の構造違う気がする」
「あたしは普通。ごく普通。なんの変哲もない」
「嘘つけ」
「嘘じゃないもんっっ」
ごくごくごくごく普通の女の子だってば!!
特にここに来てからは一般人だって!
ちょっぴり自分に素直だけど!
くすくすと笑い声に目を向ければ、目を細めて、シリウスが笑っていた。
一瞬、心臓がはねるぐらい、きれいな笑顔だった。
「・・・・・・変なやつ」
「変とかいうな」
むにっとそのほっぺたを引っ張る。
おにょ。前に引っ張ったときより硬くなってる。
つまらん。
「で、やっぱり純血なの?」
「当然」
「あんたが純血主義だなんて思わなかった」
「何だと思ってた?」
「少なくとも、純血ーっていう連中とは違うって思ってた」
「”穢れた血”か?・・・そんなこと言う気はないぞ」
「は?」
「その言葉は使いたくない」
それって、差別用語は使わないけど無言で差別するっつーこと?
・・・かえって嫌かも・・・。
「・・・純血主義、というか・・・別にマグル生まれだからどうこうというわけじゃないんだ」
「じゃあ何よ」
純血主義って言うんじゃないのか・・・それを。
「・・・・・・・・なんて言っていいか、わかんねえ・・・。別に、ホグワーツに入学しても良いだろうし、マグル生まれの魔法使いがいたっていい。・・・だけど、なんか・・・」
だから、なにが「なんか」なんだ!!
わっかんなーい!!!
「不幸に、なる気が、して・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
そりゃ、偏見ってもんだろ・・・。
「だってさ、マグルと魔法族の間に生まれたやつってろくなのいないだろ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アリスは」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ああ、ああ。その目が語ってるよ。お前の友だちだから言わないけど・・・って目が言ってるよ!!
くっそー・・・。偏見だー!!
「でもアリスとー・・・あと、いる?」
マグル生まれならリリーだし。
他にもいるんだろうけど、あたしが知ってるというか友達として付き合ってる人にはあんまりいないような・・・。
「お前、知らないのか?お前のよく知ってるやつがいるだろう」
えー。だれだれ。
誰さ。
心当たりいない。
・・・って、それぐらい混血少ないのか・・・。
というより、混血ですって言ってる人が少ないんだね。
「これはこれは、ブラック家の次期ご当主殿。婚約者に逃げられたご気分はいかがですかな?」
・・・セブちゃん。今のシリウスに喧嘩ふっかけるのはオススメしないんだけど・・・けど・・・・・・。
あ、やっちゃった・・・・・・。
「ふん。ブラック家が穢れた血と駆け落ちか。落ちたものだな」
「・・・・・・・・・・・・・うるせえ」
「ああ、失礼。次期当主がこの体たらくでは致し方ないことかもしれませんな」
ぎらり、とシリウスの目が光ったような・・・気がした。
そばに、いたくない。
今のシリウスのそばにはいたくない。
何の理由もないのに、身体が、シリウスから遠ざかろうとする。
「余計な口をたたくな。賢しらな」
びりびりと痛いほどの圧力を、シリウスから感じる。
「なに?」
「俺が、何も知らないと思うのか?」
「何を言って・・・っ」
「それ以上ふざけた口をきくな。ブラック家に向かって不敬であろう」
いつものような笑い方ではない。
明るい、あの笑い方ではない。
シリウスが浮かべているのは・・・ルシウスと同じ・・・いや、それ以上の・・・
「混血ごときが」
冷笑だった。