3年生(親世代) 完結 (52話)
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17
扉の前に立った瞬間、みんながあたしを見た。
突き刺さるような、鋭い目。
あいつが、人殺しだと誰もの目が言っていた。
「ミス・キリュウ!今までどこに行っていたのですか!!」
声をあげたマクゴナガル先生をちらり、と見て会釈だけする。
今は、先にやることがある。
まっすぐにルシウスだけを見つめて進む。
がたがたと、あたしの視界に入る人たちが、嫌そうな顔をしながら身体を遠ざけても、少し、心が痛むだけ。
だって、情けないじゃない。
ルシウスにあそこまで慰められる、なんてことされておきながらまためそめそ泣くなんて。
悔しい。
ルシウスに負けたみたいで。
あいつに、お前はその程度か、なんて馬鹿にされるのは絶対にごめんだった。
あたしの視線の先で、あたしを見つめていたルシウスが、ふと、微笑んだ。
不覚にも、それを…きれいだと思っちゃいましたよ。
足を止めたのは、2歩、前で。
木のベンチがまるで背もたれ付のソファだとでも言わんばかりに優雅に指を組んで、テーブルにひじをついてついでに長い足を見せ付けるように足まで組んで。
つついたろかい。
ころんとかって後ろ向きに落っこちたらさぞたのしかろー。
そして、あたしはにっこり笑った。
「ありがとう」
できる限り、穏やかに、大人に。
微笑んで、きちんとたたんだローブとその上に乗せたネクタイを差し出したあたしに、お取り巻きが思わずというように立ち上がった。
「お前…っなぜ、これを…っ」
ルシウスが片手を挙げて黙らせる。
いいなあ、これ、まねしてみたいなあ。
楽しそう。
でも、まねするためには普段の努力が不可欠とかいうやつよね。
めんどい。やめとこ。
「タイを締めなくていいのか?」
「ええ」
スリザリンのタイなんて、要らないの。
「いらないわ。あたしは、グリフィンドールを選んだのだから」
逃げたりなんてしない。
まっすぐに、顔を上げている。
それだけが、できることだ。
だって、誰が信じてくれなくても、誰が知らなくても。
あたしは知ってる。
未来を。
アンドロメダがほしがったものを。
そのために、自分が選んだことを。
「そうか」
ルシウスの手が、あたしの手からローブとタイを受け取った。
「とても暖かかったわ。ありがとう」
ローブよりも、なによりも。
あなたがいてくれたことが。
「礼などいらん」
「あたしが言いたいの。それだけよ」
「キリュウ!」
「・・・・・・・・・・行ってくるわ」
返事はないけれど、それでいい。
ルシウスとの関係は、それでいい。
近づいたり、遠ざかったり・・・でも、決して一定以上近づくことも、離れることもない。
そんな関係がいい。
それだけでいい。
「早くいらっしゃい!」
あたしは、たった一人かもしれないけど。
元から・・・ここにきたときから、たった一人なのは変わらない。
あたしは、一人だ。
そのことを、二度と忘れないように。
胸に、刻みつけた。
扉の前に立った瞬間、みんながあたしを見た。
突き刺さるような、鋭い目。
あいつが、人殺しだと誰もの目が言っていた。
「ミス・キリュウ!今までどこに行っていたのですか!!」
声をあげたマクゴナガル先生をちらり、と見て会釈だけする。
今は、先にやることがある。
まっすぐにルシウスだけを見つめて進む。
がたがたと、あたしの視界に入る人たちが、嫌そうな顔をしながら身体を遠ざけても、少し、心が痛むだけ。
だって、情けないじゃない。
ルシウスにあそこまで慰められる、なんてことされておきながらまためそめそ泣くなんて。
悔しい。
ルシウスに負けたみたいで。
あいつに、お前はその程度か、なんて馬鹿にされるのは絶対にごめんだった。
あたしの視線の先で、あたしを見つめていたルシウスが、ふと、微笑んだ。
不覚にも、それを…きれいだと思っちゃいましたよ。
足を止めたのは、2歩、前で。
木のベンチがまるで背もたれ付のソファだとでも言わんばかりに優雅に指を組んで、テーブルにひじをついてついでに長い足を見せ付けるように足まで組んで。
つついたろかい。
ころんとかって後ろ向きに落っこちたらさぞたのしかろー。
そして、あたしはにっこり笑った。
「ありがとう」
できる限り、穏やかに、大人に。
微笑んで、きちんとたたんだローブとその上に乗せたネクタイを差し出したあたしに、お取り巻きが思わずというように立ち上がった。
「お前…っなぜ、これを…っ」
ルシウスが片手を挙げて黙らせる。
いいなあ、これ、まねしてみたいなあ。
楽しそう。
でも、まねするためには普段の努力が不可欠とかいうやつよね。
めんどい。やめとこ。
「タイを締めなくていいのか?」
「ええ」
スリザリンのタイなんて、要らないの。
「いらないわ。あたしは、グリフィンドールを選んだのだから」
逃げたりなんてしない。
まっすぐに、顔を上げている。
それだけが、できることだ。
だって、誰が信じてくれなくても、誰が知らなくても。
あたしは知ってる。
未来を。
アンドロメダがほしがったものを。
そのために、自分が選んだことを。
「そうか」
ルシウスの手が、あたしの手からローブとタイを受け取った。
「とても暖かかったわ。ありがとう」
ローブよりも、なによりも。
あなたがいてくれたことが。
「礼などいらん」
「あたしが言いたいの。それだけよ」
「キリュウ!」
「・・・・・・・・・・行ってくるわ」
返事はないけれど、それでいい。
ルシウスとの関係は、それでいい。
近づいたり、遠ざかったり・・・でも、決して一定以上近づくことも、離れることもない。
そんな関係がいい。
それだけでいい。
「早くいらっしゃい!」
あたしは、たった一人かもしれないけど。
元から・・・ここにきたときから、たった一人なのは変わらない。
あたしは、一人だ。
そのことを、二度と忘れないように。
胸に、刻みつけた。