「失礼いたします。お酒や料理、不足はございませんでしょうか？」

孫呉の方が座る卓に近づく。

比較的年若い方々が集まってるんだけど、さっきからお酒の減りが早いことは把握してる。

それもそのはず。

この卓には甘寧さまが座ってるんだ。

「おう。悪りぃけど、酒足んねぇわ」

「かしこまりました。すぐお持ちします」

……そうだよねー。この人は飲むと思ってたわー……

表面上は笑顔を貼りつけて、厨へと戻る。


「大変お待たせいたしました。お酒のおかわり、お持ちしました」

「…あ、多めに持ってきてくれたんだ。気ぃ遣わせて悪いね。ありがとう」

たしかに、どうせまたすぐ飲んじゃうだろうから、と多めにお酒を持ってきていた。

そこにいち早く気付いてくれるとは、さすが凌統さま……！