其の三 紅桜
満月の夜、物静かな町を意味もなく歩く者一人。意味あり気に歩く者一人。
編み笠を被った男が自分に刃を向けている。
「貴様、これは一体どういうつもりだ」
「どういうつもりもねぇさ、コレの試し斬りってとこかね」
あの刀がとんでもない代物だろうとは容易に予想がついた、怨念の一種、恨み辛み、混ぜこぜで曖昧なモノ。
果たしてソレを使っているあの男はまだ人間なのか。
男が身構える。さて、どうしたものだろうか。
疑問に思うことがいくつもある、ならば一旦は…
_ザシュッ
「…こんなもんかい」
編み笠を被った男が自分に刃を向けている。
「貴様、これは一体どういうつもりだ」
「どういうつもりもねぇさ、コレの試し斬りってとこかね」
あの刀がとんでもない代物だろうとは容易に予想がついた、怨念の一種、恨み辛み、混ぜこぜで曖昧なモノ。
果たしてソレを使っているあの男はまだ人間なのか。
男が身構える。さて、どうしたものだろうか。
疑問に思うことがいくつもある、ならば一旦は…
_ザシュッ
「…こんなもんかい」