その他(CP有)

 金色に輝く艶やかな髪、それと同じ色の長いまつ毛と、宝石よりも美しい瞳。あぁ、まるで神様のよう——いいえ、あの方は神様そのものなのだ。
 その姿を目で追うだけで、思わずため息が漏れる。

「どうしたんだい、そんなに深いため息をついて」

 耳を抜ける優しい声に、心臓が跳ねる。
遠くから見ているだけで十分と思っていた——なのに、気づいた時には顔を覗き込まれていた。

「何か考えごとかい? 君さえ良ければ、話してくれないかな。私も何かチカラになれるかもしれないからね」
「こ、恋の悩みも……聞いてくれますか?」

 勢いで突拍子もないことを——私の顔が青ざめていくのにも気付かずに、グランゼニス神は真剣な表情を向ける。

「うーむ。専門外ではあるけど……よし、聞こう」

 神様は真面目だから、こうやって私のちっぽけな悩みにさえきちんと向き合おうとする。貴方のことが好きで困っています——だなんて、言えるわけもないのに。

「雲の上の……人、なんです。好きになった人」
「ふむ。身分違いの恋、といったところかな」

 曖昧な返事をすると、グランゼニス神は安心させるように微笑む。それから腕を組んで、「うーむ」と唸った。

「どうにか振り向かせる方法を考えたいものだ。君の魅力が伝わらないのは勿体ないからね。私がもしヒトの身だったら——君を放っておくはずがないのに」

 それはつまり、どういうことなのだろう。期待する気持ちと、そんなはずないという気持ちが入り混じって心臓が痛い。
 ウインクをするその茶目っけの奥にある気持ちは——

「放っておくはずがない……というのは?」

 グランゼニス神は、しまったという表情をして視線を逸らす。それから少し考えて口を開いた。

「まだ、教えることはできないな」

 そう言って、口に人差し指を置いて微笑んだ。まるで、内緒だというように。
 私の好きな人は、雲の上の人。それなのに、どうしてだろう。
 届きそうだと、思ってしまった。
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