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前日の晩。
さくらは手塚の携帯に電話をかけていた。
赤い顔になって、さくらは言った。
「もしもし、国ちゃん?明日、一日練習だよね?
お弁当作っていってもいい?」
「弁当?あぁ、別に構わないが」
「本当!?ありがとう!頑張って作るからね」
手塚の一言で、ぱぁっと笑顔に花が咲く。
さくらは目覚まし時計を早めにセットして、床に就いたのだった。
翌日の昼休み。
青学の中庭、春のそよ風がそよぐベンチの上。
さくらはお弁当の包みをぎゅっと握って、少しだけ緊張していた。
「国ちゃん……」
「ん?」
少し頬を染めながら、そっと差し出す。
「これ……今日、早めに起きて作ったの。良かったら一緒に……」
手塚は小さく瞬きをして、それから頷いた。
「俺の為に……。ありがとう」
そう言って、手塚はさくらのお弁当の包みを受け取った。
桜の花びらがふわりと舞う中、
二人は並んで座り、お弁当を開く。
中には色とりどりのおかず。
卵焼き、唐揚げ、ウインナー、そしてウサギのリンゴ。
まるで春そのもののような彩りだった。
手塚は箸をとり、静かに一口。
沈黙の数秒。さくらの心臓がどくどく鳴る。
そして――。
「……美味い!」
「っ!」
そのたった一言に、さくらの頬がぱぁっと赤くなる。
「よ、よかったぁ……!」
思わず胸の前で手をぎゅっと握る。
手塚は横目で少しだけ口元を緩めた。
「……毎日こうだと、困るな」
「えっ?」
「練習に集中にできなくなる」
「っ……もう、国ちゃん!」
赤くなって抗議してくるさくらに、手塚は僅かに微笑んだ。
すると、後ろからにぎやかな声が聞こえてきた。
「おやおや~、手塚が笑ってる~!?」
「なになに~、ラブラブ弁当タイム~!?」
振り向けば、菊丸と不二、大石、桃城、
そしてリョーマまでもがこっちを見ていた。
「手塚が"美味い"なんて、珍しいな」
「ほんとほんと。愛の味ってやつ~?」
「……お前ら、練習の集中力はどこへ行った」
と手塚の声が低くなるが、
その一言すら、みんなの笑いを誘った。
その中で、さくらの笑顔が少しずつ曇っていく。
……また、笑われちゃった。
わたし、国ちゃんのこと……恥ずかしい思いさせてるのかな。
箸を持つ手が、ほんの少し震える。
不二がその変化に気づき、優しく微笑む。
「……ごめんね、僕ら、からかいすぎた」
「えっ、あ……ううん、大丈夫です……」
と小さく笑うさくら。
「お前ら……さっきからやかましい。静かに食え」
低く、よく通る声。
静寂が一瞬で訪れる。
風の音と、遠くのチャイムの音だけが残る。
さくらが顔を上げると、手塚の表情はいつも通り。
けれど、そのまなざしには明確な意思があった。
―――"俺がいるから大丈夫だ"
菊丸は「ひゃっ、ごめーん、手塚ぁぁぁ」と頭を下げて逃げ、
不二は「ふふ……やっぱり手塚だね」と微笑む。
騒がしかった空気が、穏やかに戻っていく。
さくらは胸の奥が温かくなるのを感じた。
……国ちゃん、守ってくれたんだ。
小さく微笑んで、もう一度お箸を取る。
「ねえ、国ちゃん」
「ん?」
「"美味い"って言ってくれたの、すっごく嬉しかった」
「そうか」
「うんっ」
春の光の中、二人の間に流れる沈黙は優しい。
――言葉がなくても、通じ合える静けさ。
さくらは手塚の携帯に電話をかけていた。
赤い顔になって、さくらは言った。
「もしもし、国ちゃん?明日、一日練習だよね?
お弁当作っていってもいい?」
「弁当?あぁ、別に構わないが」
「本当!?ありがとう!頑張って作るからね」
手塚の一言で、ぱぁっと笑顔に花が咲く。
さくらは目覚まし時計を早めにセットして、床に就いたのだった。
翌日の昼休み。
青学の中庭、春のそよ風がそよぐベンチの上。
さくらはお弁当の包みをぎゅっと握って、少しだけ緊張していた。
「国ちゃん……」
「ん?」
少し頬を染めながら、そっと差し出す。
「これ……今日、早めに起きて作ったの。良かったら一緒に……」
手塚は小さく瞬きをして、それから頷いた。
「俺の為に……。ありがとう」
そう言って、手塚はさくらのお弁当の包みを受け取った。
桜の花びらがふわりと舞う中、
二人は並んで座り、お弁当を開く。
中には色とりどりのおかず。
卵焼き、唐揚げ、ウインナー、そしてウサギのリンゴ。
まるで春そのもののような彩りだった。
手塚は箸をとり、静かに一口。
沈黙の数秒。さくらの心臓がどくどく鳴る。
そして――。
「……美味い!」
「っ!」
そのたった一言に、さくらの頬がぱぁっと赤くなる。
「よ、よかったぁ……!」
思わず胸の前で手をぎゅっと握る。
手塚は横目で少しだけ口元を緩めた。
「……毎日こうだと、困るな」
「えっ?」
「練習に集中にできなくなる」
「っ……もう、国ちゃん!」
赤くなって抗議してくるさくらに、手塚は僅かに微笑んだ。
すると、後ろからにぎやかな声が聞こえてきた。
「おやおや~、手塚が笑ってる~!?」
「なになに~、ラブラブ弁当タイム~!?」
振り向けば、菊丸と不二、大石、桃城、
そしてリョーマまでもがこっちを見ていた。
「手塚が"美味い"なんて、珍しいな」
「ほんとほんと。愛の味ってやつ~?」
「……お前ら、練習の集中力はどこへ行った」
と手塚の声が低くなるが、
その一言すら、みんなの笑いを誘った。
その中で、さくらの笑顔が少しずつ曇っていく。
……また、笑われちゃった。
わたし、国ちゃんのこと……恥ずかしい思いさせてるのかな。
箸を持つ手が、ほんの少し震える。
不二がその変化に気づき、優しく微笑む。
「……ごめんね、僕ら、からかいすぎた」
「えっ、あ……ううん、大丈夫です……」
と小さく笑うさくら。
「お前ら……さっきからやかましい。静かに食え」
低く、よく通る声。
静寂が一瞬で訪れる。
風の音と、遠くのチャイムの音だけが残る。
さくらが顔を上げると、手塚の表情はいつも通り。
けれど、そのまなざしには明確な意思があった。
―――"俺がいるから大丈夫だ"
菊丸は「ひゃっ、ごめーん、手塚ぁぁぁ」と頭を下げて逃げ、
不二は「ふふ……やっぱり手塚だね」と微笑む。
騒がしかった空気が、穏やかに戻っていく。
さくらは胸の奥が温かくなるのを感じた。
……国ちゃん、守ってくれたんだ。
小さく微笑んで、もう一度お箸を取る。
「ねえ、国ちゃん」
「ん?」
「"美味い"って言ってくれたの、すっごく嬉しかった」
「そうか」
「うんっ」
春の光の中、二人の間に流れる沈黙は優しい。
――言葉がなくても、通じ合える静けさ。