春情の秋

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  • 1

    わたしの覚えていられることは少ない。
    けれど、彼と過ごしたときは、いつか二人で思い出せると信じている。

    出会いは、写真。

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  • 女帝

     その女が成人したとき、変わらぬ見目に俺は酷くたまげた。十三歳から変わらぬ見目に、その女が言うには老けているらしいが、その実、子どものまま。その女の幼気な容貌に、阿呆痴呆は小さいとのたまうが、俺にとっては憤慨していると知るからに、他所の女と同じくらいの背丈であるし胸は大きいし、なにより女も男も目寸分の目無しと思うのは、無類の麗姿に天然の美貌と思えんことだ。幾分か短い間でも、隣に並んだとたんに、近くでまじまじと、あるいはほんの少しでも、その女が自分と似ても似つかぬと、その女より美しく化けたとてお前の容貌の劣る惨たらしさに知る。それを知らずしていた女どもは自分の愚かさを知り涙ぐむのだろうか。実に滑稽の極まれり。
     その女が、年幾ばくのない少女だった頃を思い浮かべたときに、その女の言う自分の顔を美しいと思えん理由に嫉妬とは嫌に残積するのだなと思う。それほど、妖艶さを秘めた子どもらしくない表情を浮かべる女だった。その女の快楽が果たせないときに、世の人は恐るに足りると事実として登るのが、その女が不快になったものは一度、滅びてしまうということだ。
     げに恐ろしきは人の業なり。

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