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願い事は君

「学の編集素敵ね。わたしが美しく見える」
「ううん、してない。音がきれいになるようにして、つなげただけ」
学のことを見ていると、不思議とこの人は本当に俳優さんなのかしら、と疑問を抱いてしまう。
「学、オレ。ララ、君」
「なあに、それ」
「オレのこと好き?」
「うん、好きよ」
くだらないけれど大切な会話。いつだったか、喧嘩したときに。わたしが一方的に怒っていただけ。それでも、学がキスしたという報告にわたしは悲しかったしつらかった。けれど、あいしてる。だから、本当は捨てる気ないのに、捨てると言ったし、それでも、学が抱えている惨禍にわたしは片棒をかつぐことを誓った身ではあるし、狂気じみているとおもうけれど、それでもしてほしいことはしてあげたいが、わたしの心情だから。
「ねえ、学、もしいつかわたしが死んだら、来てくれる?」
「葬儀?」
「違う。同じところ」
地獄か天国か、はたまた違う楽園なのかはわからないけれど。
「いや。オレのために後に死んで。ララのが年下」
「じゃあ、学と同じところに行くわ」
「なにそれ」
「さみしいだけ。あいしてるから」
学の顔を見た。少しやつれているようにも見えて、でも、その憂うつそうな雰囲気に、わたしはなぜか懐かしいものが見えた。
いつだったかな。一目惚れしたひと。きっと、学とは違うひと。
「オレ、ララがいい。でも、ララはオレでいい」
「じゃあ、わたしは学が狂わしたのね。学だよ。わたしの人生めちゃくちゃにしたの」
ここは浮世。いつかの地獄。わたしの恋は、学のもの。わたしの愛は、誰のものなんだろうね。
「ひどいし、きらい」
「わたしは好きだよ。学の写真も、言葉も、全部」
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