さよならサンドリヨン
女学院の留学生に選ばれたトキは、英国へと渡り、ライリーと名乗り社交界デビューをする。それも、エリザベス・グロブナーのフットレディとして、男装姿で。当時の社会で生き抜くために手に入れたのは、話術と女性の流行をつくること。そんなトキは数々の男と女と恋愛関係になるが、そのなかで出会ったのはレイモンド・スタンリーという男。女遊びが激しく、未だに独身を貫く。
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ときは英国のよ
鮮烈な印象は、最果ての夢に映るだろうか。
今日の英国は珍しく晴天。なぜなら、トキのお誕生日を祝うダンスパーティが開かれるから。自国を東の果ての太陽の昇る国と称するあたり、傲慢な黄猿と言えるが、トキの容姿をみるからに、小さく上品な女が多いのだろうか。アジアンフィーバーなどと言う弱小国に魅了された阿呆共が。私はトキを、女ながらに燕尾服を纏い、その優れた話術を女の為に使っていることがとても許せなかった。自分の人気が落ちた為か、衰えた為か、それとも、私のことを見下しているだろうという妄想に囚われてか、気に食わない女だ。何しろ、彼女が一身に愛を受け取り、一心に愛している男が、のろまのジョニと罵っていた男だからだ。容姿だけのやつと見下していた男が、殊の外、この女と話が合うらしい。彼女の足元を見ると、ヒールのデザインまでこだわりをもっていることがわかる。ポインテッドトゥにストラップはきらきらと装飾が輝き、レースの靴下が美しかった。そして、やっと気づいた。同じレースの手袋をしている女が何人かいたことに。続きを読む
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