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第2話 出逢い
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『15分は無理です!!!』
ゼェハァと息を切らしながら探偵社の扉を開けたのは勿論名前。
自分の机で珈琲を啜る与謝野は、涼しそうに笑う。
「でも、間に合ったじゃあないか」
──────────
只今の時刻
13時00分10秒
──────────
扉を開けた時はまだ59分だったのだ。
恐らくは自己新記録である。
呼吸と乱れた髪を整える。
「さて名前も来たことだし。国木田、少し出かけてくるよ」
今現在、探偵社には数人の事務員と国木田しかいない。
皆各々に、仕事や畑仕事をしている。
国木田もパソコンと大量の書類を見ている。
「あーー、今日はその日か。名前、与謝野先生を暴走させないように頼んだぞ」
こうして与謝野と出かけるようになって早数十回。
街中で絡まれること十数回。
その度に与謝野は幾度となく荒々しい解決をしてきたのだ。
国木田が名前に手綱を握らせるのも無理はない。
『私に務まりますかね……?』
重役を任されてしまった名前だが、正直務まると思えない。
国木田も視線を合わせようとしない。
「国木田、覚えときな…」
その会話を静かに聞いていた与謝野。
彼女が視線の先に見えるであろう国木田は兎も角、背を向けていた名前ですら彼女の発する殺気を感じ取っていた。
『さぁ!行きましょ与謝野さん!!』
このままでは国木田が危ない。
与謝野の背中を押し、名前は探偵社を後にした。