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第2話 出逢い
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「背負投げとはやるじゃねぇか」
恥ずかしさのあまり、硬直する名前に口笛を鳴らす中也。
『ぅ〜〜〜〜、最悪です……』
ワンピースの裾を引っ張るように押さえる名前。
その瞳は涙に揺れている。
「災難だったな、お前………」
そこで言葉を詰まらせた。
思えば名前と中也はお互いに名前を知らない。
名前が知っているのは、この目の前にいる中也が異能力者であること。
中也が知っているのは、目の前にいる名前がガキっぽいパンツを穿いていること。
それだけであった。
「中原中也だ」
『名字名前です…。先程はありがとうございました』
実際、中也が助けなければ名前は階段下まで転落していたはずだ。
最初に慌てて告げたものとは違い、名前は深々と頭を下げた。
そうした所作の処々に育ちの良さが見える。
少し幼く、高校生だと主張しても違和感のない見た目の名前に中也はきょとんとした表情になる。
「お前、いくつだ??」
中也の問に、今度は名前がきょとんとした顔をした。
『私はひとつですが…?』
「違ぇ!歳だ、お前の!誰がお前の人数を答えろっつったよ、ひとつなのは知ってんだ馬鹿か!」
勘違いしたのは名前であるが、中也のあまりの言い様に少しムッとした。
社会人1年目の18だと伝えると、色々と納得したように頷いた。
「そんでお前は一人か?連れとかいねぇのか?」
そこで漸く与謝野と逸れていたことを思い出した。
『一人じゃなくて、一緒に来た人がいるんです。そもそも今日は新入社員(仮)君のための贈り物を買いに来てたんですが、中々見つからなくて焦って逸れてしまったんです』
でも連絡が取れなくて。と、しゅんとする名前。
「新入社員
中也の出した提案は実にメリットの方が多い。
男目線での贈り物が選べる。これが一番のメリットである。
『お願いします!!』
こうして中也がお供に加わった。
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「見つかンないねぇ……………先に戻るか…」
名前と逸れた与謝野は早々に捜すのを諦め、
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