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第2話 出逢い
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「こいつやべェよ…!俺はもう行くぜっ…」
対峙していた男の一人が中也の気迫に圧され、その場から逃げ出した。
すると他の男も便乗して逃げ出し、残ったのは中也にナイフを向ける男だけであった。
「
「うるせぇ!!」
分かりやすい挑発だが、男の
「度胸だけは褒めてやる。が」
腹部に突き立てられたナイフを中也は軽く往なしていた。
刹那、バランスを崩した男は前のめりに倒れ込んだ。
ナイフを持ちながら立ち上がろうとするが、男は一向に立ち上がらない。
ナイフが持ち上がらないのだ。
両方の手で引っ張ってみても、それが地面から離れる様子はない。
「クソてめえ何しやがった!!」
額に脂汗を浮かべる男とは対象的に、涼しい顔でその光景を見つめる中也。
そんな中也に男は罵声を浴びせた。
「
いつの間にか、中也の手には男のナイフがあった。
男とは打って変わって、実に軽そうにそれはプラプラと弄ばれていた。
『(もしかして…この人、異能力者………?)』
事の次第を見守っていた名前は、中也が異能力者ではないかと推測した。
詳しい力までは名前にはわからないが、男のナイフが地面から離れないのはそれが関係しているのだと思う他ない。
「コイツぁ返してやるが、とっとと失せな」
中也は男の手にナイフを落とす。
手に加わるであろう重さに腕を強張らせる男であったが、軽い音を立てながらその手に収まった。
「は……はははははッ…!」
突然笑いだした男は、ナイフをあろうことか名前目掛けて突き立てた。
『………ハァっ!!』
筈だった。
大柄ではないにしろ、確実に180cmはあるであろう男の体が宙を舞い、床に叩き付けられた。
名前の背負投げによって。
自分に何があったのか理解出来ず、男はそこから起き上がることをしない。
『あまり大事にはしたくなかったんですが、余程お巡りさんとお話がしたいみたいですね』
携帯電話を耳元にあてる素振りをすると、男は状況が悪いと判断したのか、慌てて起き上がりナイフを懐に仕舞った。
そして
「ガキくせぇパンツ穿いてんじゃねぇよ、クソアマが!!」
あらぬことを吐き捨て、男は逃げるように退散したのだった。
名前はここで、自分が今日ワンピースであり、背負投げの後倒れたままの男からは確実に見えていたであろう事を自覚した。
同時に、今日の下着が何柄だったか思い出せず、顔が火照り、紅潮していくのが鏡を見ずともわかった。