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曦澄SSまとめ

未練たらしい


またいつか、どうぞ息災で、貴方こそ。
お決まりの言葉を交わし合う。
ほんの数刻前まで、この腕の中にあった温もりが名残惜しい。
引き留めて、抱き寄せて、何処にも行かないでと囁き、永遠に閉じ込めてしまいたい。
叶わぬ願いを常に抱いてしまう。
けれども、何処までも家を大切にする高潔な彼自身を好いている事も、確かだ。

だから今日も、少しだけ華奢なその背中を見送る。
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