五部
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ネアポリス中高等学校の寄宿舎は、トム達がジョルノと二度目の遭遇をしたカフェからそう遠くはない場所へあった。元からその住所を目指していたというのもあるが、放課後を過ぎ寄宿舎へ住んでいる学生に紛れて侵入するにはちょうどいい時間へたどり着けただろう。
寄宿舎や学校の敷地内へ部外者が入ることがあまり推奨されないのはどこの国でも変わらない。トムと康一は見た目的にも年齢的にも学生と呼ばれて問題ない年頃だが、それでも部外者だとバレれば騒がれるだろう。
出来るだけ部外者であることを悟られないように敷地内へ入り込む。
入り組んだ内部構造へ少し迷ったが、中等部にあるジョルノの寮室を見つけることが出来た。さてどうやってナギニを回収するかと考えていると、ドアノブへ手を掛けた康一がトムが何を言うよりも早くドアを開けて侵入していく。
「康一さん」
「あいつは外出してるみたいだ。パスポートを探すなら今のうちだ」
「勝手な行動をするなと言っただろ!」
「でもトム君。荷物は無いとしてもパスポートはまだあるかも知れないだろ?」
そう言ってさっさと部屋の中へ入ってしまう康一に、トムもドアを開けて立ち尽くしていて廊下を通り過ぎた学生に気付かれることを心配して仕方なくジョルノの部屋へと忍び込む。ドアのすぐ傍の壁へ鏡が掛かっていて、その中で何かが動いたような気がして視線を向けるも、どうやら気のせいだったらしい。
康一はパスポートを探すのに必死でどんどん家捜しをしていく。このタイミングでジョルノが戻ってきたらどうするんだとドアを振り返ったところで、窓の外にいたジョルノと目が合った。
驚いて声を出すどころか視線も逸らせずにいると、ふと蛇の鳴き声が聞こえる。それに反応して鳴き声がした康一の方を振り返ると、天井から降りてきた蛇がテーブルの上にあったパンへ飛びついていた。
康一は引き出しを探す為に下を向いていて気付いていない。パンには何故か火のついたままのライターが突き刺さっていて、蛇にはどうやらそのライターを回収させたいようだった。
だが真上からパンを引き上げようとしたせいで、体をくねらせた蛇にライターの火が当たる。火の熱に痛みを訴えた蛇に、トムは思わず手を伸ばした。
「危ないっ!」
身をくねらせてもだえる蛇へ手を伸ばして支え、ついでに逆の手でライターの突き刺さったパンをキャッチする。蛇はトムの手へ支えられながら何故か室内灯へと変貌した。
変貌、ではなく戻ったのか。
寄宿舎や学校の敷地内へ部外者が入ることがあまり推奨されないのはどこの国でも変わらない。トムと康一は見た目的にも年齢的にも学生と呼ばれて問題ない年頃だが、それでも部外者だとバレれば騒がれるだろう。
出来るだけ部外者であることを悟られないように敷地内へ入り込む。
入り組んだ内部構造へ少し迷ったが、中等部にあるジョルノの寮室を見つけることが出来た。さてどうやってナギニを回収するかと考えていると、ドアノブへ手を掛けた康一がトムが何を言うよりも早くドアを開けて侵入していく。
「康一さん」
「あいつは外出してるみたいだ。パスポートを探すなら今のうちだ」
「勝手な行動をするなと言っただろ!」
「でもトム君。荷物は無いとしてもパスポートはまだあるかも知れないだろ?」
そう言ってさっさと部屋の中へ入ってしまう康一に、トムもドアを開けて立ち尽くしていて廊下を通り過ぎた学生に気付かれることを心配して仕方なくジョルノの部屋へと忍び込む。ドアのすぐ傍の壁へ鏡が掛かっていて、その中で何かが動いたような気がして視線を向けるも、どうやら気のせいだったらしい。
康一はパスポートを探すのに必死でどんどん家捜しをしていく。このタイミングでジョルノが戻ってきたらどうするんだとドアを振り返ったところで、窓の外にいたジョルノと目が合った。
驚いて声を出すどころか視線も逸らせずにいると、ふと蛇の鳴き声が聞こえる。それに反応して鳴き声がした康一の方を振り返ると、天井から降りてきた蛇がテーブルの上にあったパンへ飛びついていた。
康一は引き出しを探す為に下を向いていて気付いていない。パンには何故か火のついたままのライターが突き刺さっていて、蛇にはどうやらそのライターを回収させたいようだった。
だが真上からパンを引き上げようとしたせいで、体をくねらせた蛇にライターの火が当たる。火の熱に痛みを訴えた蛇に、トムは思わず手を伸ばした。
「危ないっ!」
身をくねらせてもだえる蛇へ手を伸ばして支え、ついでに逆の手でライターの突き刺さったパンをキャッチする。蛇はトムの手へ支えられながら何故か室内灯へと変貌した。
変貌、ではなく戻ったのか。