四部
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『×××』を使った余韻の吐き気が止まらない。胃か食道に傷でも付いたのか口の中へ錆の味が広がり、血が出てくる。ボタボタと足下の水たまりへ落ちる量を見るあたり、少し酷いかもしれない。
だがそれも仕方がないのだ。吉良吉影が言っていた事からして《バイツァ・ダスト》というスタンド能力なのだろうが、そのせいでまだ『確定していない』のである。
故にアマネの中へはいくつもの『未来』が入り込んできていた。確定していない故に大量の選択肢が網羅されその先に発生する全ての結果がだ。
おそらくそれは吉良吉影がスタンド能力を解除するまで続く。アマネがするべきはその吉良吉影のスタンド能力を解除させること。
「さて教えてもらうぜぇ。テメェのスタンド能力を解除する方法を。でなけりゃ俺達は未来へ進めねぇからなぁ」
「……フ、フフフ」
「何がおかしい?」
「つまり貴様は私の新しいスタンド能力が何なのか、未だに分かっていないと言うことだろう? ならば――」
「じゃあいいよ」
抱き上げていた川尻少年ごと転移する。吉良吉影の目の前へ。
「どっちみちアンタ――『吉良吉影』を倒せば済む話だぁ」
殴りつける。
アマネはスタンド使いではないし、スタンドを得たとしてもおそらくはスタープラチナやクレイジーダイヤモンドの様なパワータイプじゃない。けれどもアマネ自身が『異常』だから、吉良吉影の本体が攻撃出来るのならスタンドであろうとなかろうと問題なかった。
吉良吉影本体自身にはさほど攻撃力はない。少なくともそれは靴のムカデ屋の前でアマネと対峙した時に気付いているだろう。となればより強いスタンドに頼ってアマネを攻撃しようと考える。
《バイツァ・ダスト》というのがどんな能力なのかは分からないが、時間を繰り返させるものである事は確かだ。だがそんな能力を持っておきながらアマネの攻撃を防げないというのなら、多分だが時間を繰り返させる時に吉良吉影は別のことでスタンドを使えない。
そう仮定した場合、吉良の考えるべき策は二つ。繰り返す終点の時間まで耐えきるかスタンドを解除してアマネへの攻撃へ回すか。
吉良は既にアマネの実力と行動力を知っている。そこから吉良が“選ぶ”未来は。
「戻れ『キラークイーン』!」
薄ぼんやりと見える何か。緩やかに収まっていく頭痛と吐き気と痛み。
殴ろうとした手が何かに止められる。腕に抱いていた川尻少年が息を飲んでいた。
背後から『キラークイーン?』という仗助の声が聞こえる。見えない何かの向こうでアマネに殴られることを回避した吉良吉影が、アマネの背後を見て目を開いた。
「どうやら確定したね? 吉良吉影」
だがそれも仕方がないのだ。吉良吉影が言っていた事からして《バイツァ・ダスト》というスタンド能力なのだろうが、そのせいでまだ『確定していない』のである。
故にアマネの中へはいくつもの『未来』が入り込んできていた。確定していない故に大量の選択肢が網羅されその先に発生する全ての結果がだ。
おそらくそれは吉良吉影がスタンド能力を解除するまで続く。アマネがするべきはその吉良吉影のスタンド能力を解除させること。
「さて教えてもらうぜぇ。テメェのスタンド能力を解除する方法を。でなけりゃ俺達は未来へ進めねぇからなぁ」
「……フ、フフフ」
「何がおかしい?」
「つまり貴様は私の新しいスタンド能力が何なのか、未だに分かっていないと言うことだろう? ならば――」
「じゃあいいよ」
抱き上げていた川尻少年ごと転移する。吉良吉影の目の前へ。
「どっちみちアンタ――『吉良吉影』を倒せば済む話だぁ」
殴りつける。
アマネはスタンド使いではないし、スタンドを得たとしてもおそらくはスタープラチナやクレイジーダイヤモンドの様なパワータイプじゃない。けれどもアマネ自身が『異常』だから、吉良吉影の本体が攻撃出来るのならスタンドであろうとなかろうと問題なかった。
吉良吉影本体自身にはさほど攻撃力はない。少なくともそれは靴のムカデ屋の前でアマネと対峙した時に気付いているだろう。となればより強いスタンドに頼ってアマネを攻撃しようと考える。
《バイツァ・ダスト》というのがどんな能力なのかは分からないが、時間を繰り返させるものである事は確かだ。だがそんな能力を持っておきながらアマネの攻撃を防げないというのなら、多分だが時間を繰り返させる時に吉良吉影は別のことでスタンドを使えない。
そう仮定した場合、吉良の考えるべき策は二つ。繰り返す終点の時間まで耐えきるかスタンドを解除してアマネへの攻撃へ回すか。
吉良は既にアマネの実力と行動力を知っている。そこから吉良が“選ぶ”未来は。
「戻れ『キラークイーン』!」
薄ぼんやりと見える何か。緩やかに収まっていく頭痛と吐き気と痛み。
殴ろうとした手が何かに止められる。腕に抱いていた川尻少年が息を飲んでいた。
背後から『キラークイーン?』という仗助の声が聞こえる。見えない何かの向こうでアマネに殴られることを回避した吉良吉影が、アマネの背後を見て目を開いた。
「どうやら確定したね? 吉良吉影」