四部
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仗助視点
触れた人物の全てをコピーし、操る能力を持ったスタンド『サーフィス』の使い手だった間田敏和から承太郎の排除を阻止し、不良に殴られて重傷を負った間田敏和が救急車で病院へ運ばれていくのを見送った後。
承太郎から家へ帰る前に、億泰の家へいるというアマネへ会って今日のことを話しておいて欲しいと頼まれた。承太郎はそのまま間田を追って病院へ向かうらしい。
ボールペンを刺してしまった目元を仗助が気にしながら億泰の家へと向かえば、今日は一緒じゃなかった億泰と共にアマネが出てきた。
エプロンを付けて。
「……空条が狙われたぁ?」
「はい。一応阻止出来たんスけど、承太郎さんからアマネさんに話しておいてくれって頼まれて」
前に立ち入った事は無かったダイニングキッチンへ案内されて、そこでお茶を出される。億泰は父親の世話だとかでキッチンを出ていってしまっていた。
その億泰の家であって決して彼の家ではない場所で、アマネは平然と何か料理を作っている。いい匂いに仗助の腹も鳴りそうだった。
「スタンド使いの事も『弓と矢』の事も知ってる。空条をこの町から追い出そうってのは……アイツのスタンドのせいかなぁ」
「アマネさんもスタンド知ってるんすね」
「そりゃあなぁ。空条は他には何か言ってたかぁ?」
「いえ、狙われた事だけで良いって」
炊飯器が炊きあがった事を知らせる音を発する。ガス台の火を止めたアマネが振り返り、テーブルを迂回して仗助へと近付いてきた。
顔へ伸ばされる手へ僅かに身を逸らせるも無駄な抵抗で、少し冷たい指先が目元の傷に触れる。
「空条のこと、守ってくれてありがとう」
「礼を言われることじゃ……」
「アイツ“まで”居なくなったら困るからなぁ」
引っかかる言い方だなと思っていると顔から手が離される。そのまま食器棚へ向かうアマネに何気なく触られていた部分へ触れると、さっきまではあったはずの怪我が無くなっていた。
仗助のスタンドであるクレイジーダイヤモンドでは仗助自身の怪我は治せない。だからこのボールペンを刺してしまったことで出来た怪我も、後で治療しなければと思っていて。
それが消えていた。
料理を皿へ盛りつけているアマネへ声を掛けようとしたところで、億泰が戻ってくる。そのままタイミングを見失った。
ホテルへ戻るというアマネと一緒に億泰の家を出て、仗助の家までほんの少しの距離だが送るというので一緒に歩きながら、仗助は目元の傷があった辺りをさする。カサカサと乾いた血のカスが剥がれ落ちるが、家に帰って手を洗うついでに顔も洗えば落ちてしまう程度だ。
「――目元の傷、気になる?」
「……アマネさんのスタンドっすか?」
「ううん」
すぐに仗助の家の前に着いてしまう。アマネはこれから承太郎のいるホテルへ戻る。
振り返ればアマネは肩へ掛けていたストールを引き上げて、仗助を見ないまま微笑んでいた。
「おやすみ、仗助君」
触れた人物の全てをコピーし、操る能力を持ったスタンド『サーフィス』の使い手だった間田敏和から承太郎の排除を阻止し、不良に殴られて重傷を負った間田敏和が救急車で病院へ運ばれていくのを見送った後。
承太郎から家へ帰る前に、億泰の家へいるというアマネへ会って今日のことを話しておいて欲しいと頼まれた。承太郎はそのまま間田を追って病院へ向かうらしい。
ボールペンを刺してしまった目元を仗助が気にしながら億泰の家へと向かえば、今日は一緒じゃなかった億泰と共にアマネが出てきた。
エプロンを付けて。
「……空条が狙われたぁ?」
「はい。一応阻止出来たんスけど、承太郎さんからアマネさんに話しておいてくれって頼まれて」
前に立ち入った事は無かったダイニングキッチンへ案内されて、そこでお茶を出される。億泰は父親の世話だとかでキッチンを出ていってしまっていた。
その億泰の家であって決して彼の家ではない場所で、アマネは平然と何か料理を作っている。いい匂いに仗助の腹も鳴りそうだった。
「スタンド使いの事も『弓と矢』の事も知ってる。空条をこの町から追い出そうってのは……アイツのスタンドのせいかなぁ」
「アマネさんもスタンド知ってるんすね」
「そりゃあなぁ。空条は他には何か言ってたかぁ?」
「いえ、狙われた事だけで良いって」
炊飯器が炊きあがった事を知らせる音を発する。ガス台の火を止めたアマネが振り返り、テーブルを迂回して仗助へと近付いてきた。
顔へ伸ばされる手へ僅かに身を逸らせるも無駄な抵抗で、少し冷たい指先が目元の傷に触れる。
「空条のこと、守ってくれてありがとう」
「礼を言われることじゃ……」
「アイツ“まで”居なくなったら困るからなぁ」
引っかかる言い方だなと思っていると顔から手が離される。そのまま食器棚へ向かうアマネに何気なく触られていた部分へ触れると、さっきまではあったはずの怪我が無くなっていた。
仗助のスタンドであるクレイジーダイヤモンドでは仗助自身の怪我は治せない。だからこのボールペンを刺してしまったことで出来た怪我も、後で治療しなければと思っていて。
それが消えていた。
料理を皿へ盛りつけているアマネへ声を掛けようとしたところで、億泰が戻ってくる。そのままタイミングを見失った。
ホテルへ戻るというアマネと一緒に億泰の家を出て、仗助の家までほんの少しの距離だが送るというので一緒に歩きながら、仗助は目元の傷があった辺りをさする。カサカサと乾いた血のカスが剥がれ落ちるが、家に帰って手を洗うついでに顔も洗えば落ちてしまう程度だ。
「――目元の傷、気になる?」
「……アマネさんのスタンドっすか?」
「ううん」
すぐに仗助の家の前に着いてしまう。アマネはこれから承太郎のいるホテルへ戻る。
振り返ればアマネは肩へ掛けていたストールを引き上げて、仗助を見ないまま微笑んでいた。
「おやすみ、仗助君」