四部
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となるとこの川尻少年へ話を聞いたほうがいいだろう。吉良吉影とその父親で未だに何処かを写真のまま飛び回っているかも知れない『写真のオヤジ』にそれを気付かれるのも時間の問題だからである。
「今日今すぐ聞きに行くことも可能と言えば可能ですが、空条にも話をしておきてぇですし、下手なタイミングで少年の元へ行って吉良吉影とかち合っても困りますから」
「そうだな。では明日、朝八時半に待ち合わせしてこの少年が学校へ行くときにというのはどうだろう」
「仗助君達にも一緒に来てくれるように頼みましょう」
そう言ったのは仗助に対して気を許している部分が出来たからかも知れない。人は誰だって秘密を知られたら心苦しくなるか楽になるかだ。
アマネの場合は仗助に対して少しは楽になっているのだろう。心苦しくなっていたら殺しているか記憶を奪うことだってやぶさかではないのだから。
そうでなくとも彼らにとって、吉良吉影は重ちー少年を殺したという仇でもあった。仇へ繋がるかも知れない時に仲間外れへされるのは嫌だろう。
アマネがこの前それをやってしまったようなものだし、流石に今回も彼を省くとなれば今度こそ怒られる。
仗助と億泰への連絡は康一が、承太郎への連絡はアマネが行なうことと集合場所を決めてそれぞれ帰る為に歩き出した。ポストを越えてから、ふと思い出してアマネは杉本鈴美を振り返る。
「え?」
「アッ!」
直後、鈴美や露伴達の背後から無数の手が伸びてきた。そう言えばこの通り道では振り返ってはいけないのだったと今更思い出す。
魂だけをあの世へと引きずり込もうとする無数の手が襲ってくるのに、手を広げて伸ばし返した。露伴や康一の足が驚いて止まってしまっている。
「失敗したなぁ。そういやここ『狭間』でしたねぇ」
「い、いや! なんで平気なんだ!?」
それもそうだ。
「とりあえず先に外へ出るまで歩いてもらえますぅ? こんなところで止まっても仕方ねぇですから」
「そ、そうね……行きましょ二人とも」
鈴美が二人を押して歩き出す。背後からアマネを捕まえようとしていた無数の手は、アマネが伸ばした手の前へ壁があって越えられないとばかりに蠢いている。手を降ろしてもその見えない壁が消えることはなく、無数の手は襲ってこない。
襲ってこないのならこのまま外へ出ればいいだろう。問題はこれを退けて戻ったことをどう康一達へ説明するかである。
「……仕方ねぇなぁ」
ストールを肩へかけ直して外へ向かって歩き出した。歩いているうちに良い言い訳が思い浮かぶだろう。
「今日今すぐ聞きに行くことも可能と言えば可能ですが、空条にも話をしておきてぇですし、下手なタイミングで少年の元へ行って吉良吉影とかち合っても困りますから」
「そうだな。では明日、朝八時半に待ち合わせしてこの少年が学校へ行くときにというのはどうだろう」
「仗助君達にも一緒に来てくれるように頼みましょう」
そう言ったのは仗助に対して気を許している部分が出来たからかも知れない。人は誰だって秘密を知られたら心苦しくなるか楽になるかだ。
アマネの場合は仗助に対して少しは楽になっているのだろう。心苦しくなっていたら殺しているか記憶を奪うことだってやぶさかではないのだから。
そうでなくとも彼らにとって、吉良吉影は重ちー少年を殺したという仇でもあった。仇へ繋がるかも知れない時に仲間外れへされるのは嫌だろう。
アマネがこの前それをやってしまったようなものだし、流石に今回も彼を省くとなれば今度こそ怒られる。
仗助と億泰への連絡は康一が、承太郎への連絡はアマネが行なうことと集合場所を決めてそれぞれ帰る為に歩き出した。ポストを越えてから、ふと思い出してアマネは杉本鈴美を振り返る。
「え?」
「アッ!」
直後、鈴美や露伴達の背後から無数の手が伸びてきた。そう言えばこの通り道では振り返ってはいけないのだったと今更思い出す。
魂だけをあの世へと引きずり込もうとする無数の手が襲ってくるのに、手を広げて伸ばし返した。露伴や康一の足が驚いて止まってしまっている。
「失敗したなぁ。そういやここ『狭間』でしたねぇ」
「い、いや! なんで平気なんだ!?」
それもそうだ。
「とりあえず先に外へ出るまで歩いてもらえますぅ? こんなところで止まっても仕方ねぇですから」
「そ、そうね……行きましょ二人とも」
鈴美が二人を押して歩き出す。背後からアマネを捕まえようとしていた無数の手は、アマネが伸ばした手の前へ壁があって越えられないとばかりに蠢いている。手を降ろしてもその見えない壁が消えることはなく、無数の手は襲ってこない。
襲ってこないのならこのまま外へ出ればいいだろう。問題はこれを退けて戻ったことをどう康一達へ説明するかである。
「……仕方ねぇなぁ」
ストールを肩へかけ直して外へ向かって歩き出した。歩いているうちに良い言い訳が思い浮かぶだろう。