四部
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
スタンド使い同士は引かれ合う。けれどもこの世界にアマネ以外のペルソナ使いはいないし、そもそもペルソナ使いに引かれ合うなんて運命的ルールは無い。
一般人の中で孤独だったカキョウインと、スタンド使いの中で孤独なアマネは似ていると言ったら過剰だろうか。けれどもそう思っていないとアマネはカキョウインが感じていた孤独を理解出来ないかもしれない。
そのくせアマネは承太郎や仗助へバレてしまったのだから馬鹿だ。
億泰の家へ行って億泰の父親へ虹色の光を当て、帰る道すがらである。そろそろ彼は億泰やアマネといった知っている者がいれば、自身の意志で歩き回れるようにもなっていた。
肩へ掛けたストールを引き上げる。
カキョウインの形見分けでストールをもらってから、ストールに合わせられる服ばかり着る様になった。もちろん形見で貰った物は殆ど使っていないのだけれど、それでもカキョウインの面影を求めてかストールを手放せない。
『アマネさんスタンド使いじゃなくても、ほら、オレと同じで治す力あるじゃねーッスか。オソロイですよ』
スタンド使いではなくても、仗助はそう言ってくれた。アマネもそう言ってやりたかったのだと教えていたら仗助はなんと言っただろうか。
スタンドも見えないけれど、普通ではない力がある者同士、仲良くなれたらよかった。
ホテルへ戻るとトムが赤ん坊へミルクを飲ませている。ここ暫くで随分と手慣れたなと思ったが、そう言えば孤児院では下の子の面倒を見ていたのだろうと思い直す。
かつての『トム』も、周囲に同じ魔法使いがいないことで苦労した存在だ。違うのは自分は特別だと優越感を抱えたこと。それに今は魔法が使えようがスタンド使いが周囲に居ようが、優越感を持つことも妬むこともない。
「おかえり父さん」
「ただいま。……トム。お前友達いるぅ?」
「いらない」
「いやいらないじゃなくて、居るか居ねぇのかって話」
「それならいないのかも知れないね」
「欲しいと思わねぇかぁ?」
「今の僕はまだ親の庇護を必要とする年だよ父さん」
十歳なのだから当たり前だ。だが本来学校へ通っていれば同級生なり遊ぶだけの友達なりが居ても全くおかしくはない。
赤ん坊から空になったほ乳瓶を取り返し、背中を叩いてゲップを出させる。
「友達は欲しくなったら自分で捜しに行くつもりだから、その時に僕を見送ってくれればいいよ。それまではちゃんと僕を甘やかして」
血の繋がらないものの、我が息子ながら達観した子だ。
一般人の中で孤独だったカキョウインと、スタンド使いの中で孤独なアマネは似ていると言ったら過剰だろうか。けれどもそう思っていないとアマネはカキョウインが感じていた孤独を理解出来ないかもしれない。
そのくせアマネは承太郎や仗助へバレてしまったのだから馬鹿だ。
億泰の家へ行って億泰の父親へ虹色の光を当て、帰る道すがらである。そろそろ彼は億泰やアマネといった知っている者がいれば、自身の意志で歩き回れるようにもなっていた。
肩へ掛けたストールを引き上げる。
カキョウインの形見分けでストールをもらってから、ストールに合わせられる服ばかり着る様になった。もちろん形見で貰った物は殆ど使っていないのだけれど、それでもカキョウインの面影を求めてかストールを手放せない。
『アマネさんスタンド使いじゃなくても、ほら、オレと同じで治す力あるじゃねーッスか。オソロイですよ』
スタンド使いではなくても、仗助はそう言ってくれた。アマネもそう言ってやりたかったのだと教えていたら仗助はなんと言っただろうか。
スタンドも見えないけれど、普通ではない力がある者同士、仲良くなれたらよかった。
ホテルへ戻るとトムが赤ん坊へミルクを飲ませている。ここ暫くで随分と手慣れたなと思ったが、そう言えば孤児院では下の子の面倒を見ていたのだろうと思い直す。
かつての『トム』も、周囲に同じ魔法使いがいないことで苦労した存在だ。違うのは自分は特別だと優越感を抱えたこと。それに今は魔法が使えようがスタンド使いが周囲に居ようが、優越感を持つことも妬むこともない。
「おかえり父さん」
「ただいま。……トム。お前友達いるぅ?」
「いらない」
「いやいらないじゃなくて、居るか居ねぇのかって話」
「それならいないのかも知れないね」
「欲しいと思わねぇかぁ?」
「今の僕はまだ親の庇護を必要とする年だよ父さん」
十歳なのだから当たり前だ。だが本来学校へ通っていれば同級生なり遊ぶだけの友達なりが居ても全くおかしくはない。
赤ん坊から空になったほ乳瓶を取り返し、背中を叩いてゲップを出させる。
「友達は欲しくなったら自分で捜しに行くつもりだから、その時に僕を見送ってくれればいいよ。それまではちゃんと僕を甘やかして」
血の繋がらないものの、我が息子ながら達観した子だ。