四部
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仗助視点
「高校の時、スタンド使いだった同級生がいたんだぁ」
「高校生っていうと今のオレと同じすか」
「彼は空条とジョセフさんと旅に出て、殺された」
紅茶にするか珈琲にするか悩んでいた手が止まる。
「エジプト旅行に行って、それから帰ってきたら俺は自分の事を話そうと思ってた。でも彼は俺の元へは帰ってきてくれなくて、そのまま空条達と旅に出て、殺されたんだぁ」
聞いていいのか分からないが、アマネは構わずに話し続けていた。
「先天性のスタンド使いで、空条へ出会うまでスタンドを見える奴が周りにいなかったらしくて、だからずっと周囲に壁を作ってて、もし俺がスタンドじゃねぇけど話してたら、何かが違ってたのかなぁって今でも思う。知ってたら助けることが出来たんじゃねぇかなぁとか、空条も悲しむことが無かったんじゃねぇかなぁって思う」
「……アマネさん」
「君達はスタンド使いだぁ。スタンド使いは知らず知らずの内に引かれ合う。そうして見つけた人に仲間意識を持ってんだろぉ」
当たり前だ。康一も億泰も、承太郎達も同じスタンド使いで仲間であり友達である。
「孤独って怖ぇよ。だからスタンド使い同士は引かれ合うのかも知れねぇ。俺じゃあアイツから孤独を取り除くことは出来なかったんだろうなぁ。でも、俺はアイツと友達になりたかったんだよ」
キッチン台へ寄りかかっていたアマネがずるずると座り込んだ。ストールを引き上げて布地へ顔を埋めている。
仗助もしゃがんだのはアマネの声が聞こえにくかったからか。無意識の行動ではあった。
「君だって康一君の事が心配だったって分かってたけど、それより俺が、君や空条に悲しまれたくねぇってのが先に立っちまう。……ごめんなぁ仗助君」
何に対して謝ってるのか、何度その言葉を繰り返すつもりなのかも分からなかったが、仗助はそれ以上に寂しく思う。
アマネはスタンド使いではない。スタンド使い同士が引かれ合うとしても彼はスタンド使いではないから誰かと引かれ合う事はないのだ。
何故かスタンドみたいな力を持っていても、仗助みたいに怪我を治す事が出来ても、彼にその『仲間』はきっと現れない。アマネ自身それを分かっていて、ただスタンド使い達を羨ましがりながら見守っている。
「謝るの、もうやめましょ?」
アマネの手を掴んだ。冷たくない手。
「アマネさんスタンド使いじゃなくても、ほら、オレと同じで治す力あるじゃねーッスか。オソロイですよ」
紫の瞳に仗助の顔が映る。
「……スタンド使いじゃねぇこと、知られちゃったなぁ」
アマネがそう言って苦笑した。
「高校の時、スタンド使いだった同級生がいたんだぁ」
「高校生っていうと今のオレと同じすか」
「彼は空条とジョセフさんと旅に出て、殺された」
紅茶にするか珈琲にするか悩んでいた手が止まる。
「エジプト旅行に行って、それから帰ってきたら俺は自分の事を話そうと思ってた。でも彼は俺の元へは帰ってきてくれなくて、そのまま空条達と旅に出て、殺されたんだぁ」
聞いていいのか分からないが、アマネは構わずに話し続けていた。
「先天性のスタンド使いで、空条へ出会うまでスタンドを見える奴が周りにいなかったらしくて、だからずっと周囲に壁を作ってて、もし俺がスタンドじゃねぇけど話してたら、何かが違ってたのかなぁって今でも思う。知ってたら助けることが出来たんじゃねぇかなぁとか、空条も悲しむことが無かったんじゃねぇかなぁって思う」
「……アマネさん」
「君達はスタンド使いだぁ。スタンド使いは知らず知らずの内に引かれ合う。そうして見つけた人に仲間意識を持ってんだろぉ」
当たり前だ。康一も億泰も、承太郎達も同じスタンド使いで仲間であり友達である。
「孤独って怖ぇよ。だからスタンド使い同士は引かれ合うのかも知れねぇ。俺じゃあアイツから孤独を取り除くことは出来なかったんだろうなぁ。でも、俺はアイツと友達になりたかったんだよ」
キッチン台へ寄りかかっていたアマネがずるずると座り込んだ。ストールを引き上げて布地へ顔を埋めている。
仗助もしゃがんだのはアマネの声が聞こえにくかったからか。無意識の行動ではあった。
「君だって康一君の事が心配だったって分かってたけど、それより俺が、君や空条に悲しまれたくねぇってのが先に立っちまう。……ごめんなぁ仗助君」
何に対して謝ってるのか、何度その言葉を繰り返すつもりなのかも分からなかったが、仗助はそれ以上に寂しく思う。
アマネはスタンド使いではない。スタンド使い同士が引かれ合うとしても彼はスタンド使いではないから誰かと引かれ合う事はないのだ。
何故かスタンドみたいな力を持っていても、仗助みたいに怪我を治す事が出来ても、彼にその『仲間』はきっと現れない。アマネ自身それを分かっていて、ただスタンド使い達を羨ましがりながら見守っている。
「謝るの、もうやめましょ?」
アマネの手を掴んだ。冷たくない手。
「アマネさんスタンド使いじゃなくても、ほら、オレと同じで治す力あるじゃねーッスか。オソロイですよ」
紫の瞳に仗助の顔が映る。
「……スタンド使いじゃねぇこと、知られちゃったなぁ」
アマネがそう言って苦笑した。