四部
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承太郎視点
康一が、吉良吉影の父親が『弓と矢』を用いて新しく作り出したスタンド使いによって襲われたかも知れない。そう知らせに来た斑鳩に承太郎も捜索へ向かう為、斑鳩と一緒にホテルを飛び出した。
トムとジョセフは子供と老人であることもあってホテルで待機だ。ジョセフのハーミットパープルを活用してもらえば良かったと考えたのは車へ乗り込んで発進させてからで、どうにも承太郎も焦っていたらしい。
「今朝って言ってたから学校へ行く途中の通学路で襲われたと思う。吉良吉影本人だったら痕跡も殆ど残って無ぇかも知れねぇけど、新手のスタンド使いらしいからその線は無ぇ。でも」
「落ち着け」
「無理。もう仗助君は重ちー少年を失ってる」
助手席から斑鳩が呟く。
「もう彼らは友達を失ってるんだよ、空条。俺やお前がいながら、守れる手段があるって分かっていながら、あの子達は友達を失ったんだぁ」
スタンド使いの友人。重ちー少年は斑鳩の見立てでは、スタンド能力で吉良吉影を追いかけそのせいで殺されてしまったのではという。
もし重ちー少年にスタンド能力が無かったら、少なくとも追跡出来る能力でなかったら彼は吉良吉影を追うこともなく、今も生きていたかも知れない。
スタンド使いであったから。
康一もスタンド使いで、それ故に狙われて襲われたかも知れない。スタンド使いではなかったら襲われてなんていなかった。
スタンド使いだと分かっている相手を斑鳩は気にかけている。その能力の強弱や性質に関わらず。だからスタンド使いを見つける調査に手は抜かない。
億泰や康一、露伴や山岸由花子、条助を守り同時に彼らから大切な人を奪わせないように。
信号が赤で車を停める。
「カキョウインみてぇに、あの子達まで失わなくていいだろぉ?」
斑鳩の手が震えていた。それを止める術を承太郎は持たない。
「……スタンドは万能じゃねえ」
「知ってる」
康一の家から学校へ向かうルートで車を走らせていると、建物の影で意識のない仗助の母親である朋子を見つけた。車を停めて駆けつければどうも気を失っているだけらしい。
斑鳩が周囲を見回して、道路の傍に落ちていたジュースに気付いて歩み寄る。誰かが落としてそのままにしたのだろうそれの何が気になるのか、しゃがんで一緒に落ちていた紙片を拾ってまでいた。
それから近くにあった反射板の付いた鉄棒を何故か確認し、斑鳩が戻ってくる。
「……朋子さんを家へ連れて行ってやろう」
「康一君はどうする」
「多分、もう仗助君が犯人を見つけてる」
康一が、吉良吉影の父親が『弓と矢』を用いて新しく作り出したスタンド使いによって襲われたかも知れない。そう知らせに来た斑鳩に承太郎も捜索へ向かう為、斑鳩と一緒にホテルを飛び出した。
トムとジョセフは子供と老人であることもあってホテルで待機だ。ジョセフのハーミットパープルを活用してもらえば良かったと考えたのは車へ乗り込んで発進させてからで、どうにも承太郎も焦っていたらしい。
「今朝って言ってたから学校へ行く途中の通学路で襲われたと思う。吉良吉影本人だったら痕跡も殆ど残って無ぇかも知れねぇけど、新手のスタンド使いらしいからその線は無ぇ。でも」
「落ち着け」
「無理。もう仗助君は重ちー少年を失ってる」
助手席から斑鳩が呟く。
「もう彼らは友達を失ってるんだよ、空条。俺やお前がいながら、守れる手段があるって分かっていながら、あの子達は友達を失ったんだぁ」
スタンド使いの友人。重ちー少年は斑鳩の見立てでは、スタンド能力で吉良吉影を追いかけそのせいで殺されてしまったのではという。
もし重ちー少年にスタンド能力が無かったら、少なくとも追跡出来る能力でなかったら彼は吉良吉影を追うこともなく、今も生きていたかも知れない。
スタンド使いであったから。
康一もスタンド使いで、それ故に狙われて襲われたかも知れない。スタンド使いではなかったら襲われてなんていなかった。
スタンド使いだと分かっている相手を斑鳩は気にかけている。その能力の強弱や性質に関わらず。だからスタンド使いを見つける調査に手は抜かない。
億泰や康一、露伴や山岸由花子、条助を守り同時に彼らから大切な人を奪わせないように。
信号が赤で車を停める。
「カキョウインみてぇに、あの子達まで失わなくていいだろぉ?」
斑鳩の手が震えていた。それを止める術を承太郎は持たない。
「……スタンドは万能じゃねえ」
「知ってる」
康一の家から学校へ向かうルートで車を走らせていると、建物の影で意識のない仗助の母親である朋子を見つけた。車を停めて駆けつければどうも気を失っているだけらしい。
斑鳩が周囲を見回して、道路の傍に落ちていたジュースに気付いて歩み寄る。誰かが落としてそのままにしたのだろうそれの何が気になるのか、しゃがんで一緒に落ちていた紙片を拾ってまでいた。
それから近くにあった反射板の付いた鉄棒を何故か確認し、斑鳩が戻ってくる。
「……朋子さんを家へ連れて行ってやろう」
「康一君はどうする」
「多分、もう仗助君が犯人を見つけてる」