四部
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仗助視点
露伴の家を半焼させてしまったことと、トンネルで遭遇したスタンド使いとそれに関わる一部始終を話すと、アマネは小さく息を吐いてから呆れたように頭を掻いていた。
「……赤の他人の俺が言うのもなんだけど、もうちょっと男子学生らしい生活を送ったらどうかなぁ。少なくともチンチロリンなんてやんねぇよ」
「ソコっすか。いやでもやるっしょ」
「俺はやったこと無ぇ」
「やります?」
「やらねぇ。……あのなぁ仗助君。露伴先生が大人げねぇことで躍起になる性格だったのは分かってるんだから、そういう逆撫でするような真似は控えてあげなさい。家を半焼なんて結果、露伴先生くらいだろぉ怒らねぇの」
言われれば確かに、皮肉は言っても露伴は仗助に対し家が燃えたことは怒っていない。普通家が燃えたらそれに関係が無くとも、仲の良くない相手へ八つ当たりの一つでもしそうなものだ。
今日のトンネルの件で露伴と友情が芽生えるかと多少期待したが、それは裏切られている。しかし裏切られて仗助と露伴の間に友情などの縁がないからより不思議なのだ。
「……露伴が大人、ってことっすか」
「どんな結果が待ち受けてようと自分の責任は自分のものだと割り切ってるんじゃねぇの? スタンド能力を利用して何かしでかしても、尻拭いもさせてきてねぇし」
言って、アマネが膝立ちになり仗助のこめかみへと手を伸ばしてくる。無意識に逃げかけるも強引に指先が触れた。
指を鳴らす音。
「でも仗助君も、仲良くねぇ相手を助けに行ったのは偉かったなぁ」
とろりと紫の瞳が至近距離で細められる。こめかみの辺りにあった痛みが消えて、セット崩れで垂れていた髪が上へ梳かれた。
立ち上がったアマネが仗助の後ろへ回って背中へ触れる。背中の痛みが触れられたところから消えていく感覚へ肩越しに振り返れば、振り返った事へ気付いたアマネと目が合って微笑まれた。
慌てて前を向く。
「そっ……その指鳴らすの! 時々やってますけど癖なんスか?」
「耳障りだったぁ?」
「いえ、よくいつもキレーに鳴らせんなって思って」
「考えたこと無かったなぁ。音まで気にしたことなかったしぃ」
「指のカタチが良いんすかね」
体を捻ってアマネの手を掴む。前に触れた時よりも暖かい手。
思っていたよりも筋張った『男』の手だが、それでも細さや肉付きの薄さが女性を思わせる。ちょうど良い長さに思える指とその先で伸びる爪は、吉良吉影の家で見た切り集められた爪や仗助自身のそれに比べると随分と整っていた。舐めたら甘い味がしそうだな、とぼんやり思う。
「仗助君、そろそろ」
呼ばれて顔を上げればアマネが苦笑している。それを眺めて、自分はなんということを考えてたんだと一気に顔が熱くなった。
「仗助君?」
「――ッスンマセン! ごめんなさい!」
慌ててアマネの手を離して再び土下座する。直後承太郎やジョセフ達が帰ってきて、アマネと土下座をしている仗助を見て不思議がっていた。
露伴の家を半焼させてしまったことと、トンネルで遭遇したスタンド使いとそれに関わる一部始終を話すと、アマネは小さく息を吐いてから呆れたように頭を掻いていた。
「……赤の他人の俺が言うのもなんだけど、もうちょっと男子学生らしい生活を送ったらどうかなぁ。少なくともチンチロリンなんてやんねぇよ」
「ソコっすか。いやでもやるっしょ」
「俺はやったこと無ぇ」
「やります?」
「やらねぇ。……あのなぁ仗助君。露伴先生が大人げねぇことで躍起になる性格だったのは分かってるんだから、そういう逆撫でするような真似は控えてあげなさい。家を半焼なんて結果、露伴先生くらいだろぉ怒らねぇの」
言われれば確かに、皮肉は言っても露伴は仗助に対し家が燃えたことは怒っていない。普通家が燃えたらそれに関係が無くとも、仲の良くない相手へ八つ当たりの一つでもしそうなものだ。
今日のトンネルの件で露伴と友情が芽生えるかと多少期待したが、それは裏切られている。しかし裏切られて仗助と露伴の間に友情などの縁がないからより不思議なのだ。
「……露伴が大人、ってことっすか」
「どんな結果が待ち受けてようと自分の責任は自分のものだと割り切ってるんじゃねぇの? スタンド能力を利用して何かしでかしても、尻拭いもさせてきてねぇし」
言って、アマネが膝立ちになり仗助のこめかみへと手を伸ばしてくる。無意識に逃げかけるも強引に指先が触れた。
指を鳴らす音。
「でも仗助君も、仲良くねぇ相手を助けに行ったのは偉かったなぁ」
とろりと紫の瞳が至近距離で細められる。こめかみの辺りにあった痛みが消えて、セット崩れで垂れていた髪が上へ梳かれた。
立ち上がったアマネが仗助の後ろへ回って背中へ触れる。背中の痛みが触れられたところから消えていく感覚へ肩越しに振り返れば、振り返った事へ気付いたアマネと目が合って微笑まれた。
慌てて前を向く。
「そっ……その指鳴らすの! 時々やってますけど癖なんスか?」
「耳障りだったぁ?」
「いえ、よくいつもキレーに鳴らせんなって思って」
「考えたこと無かったなぁ。音まで気にしたことなかったしぃ」
「指のカタチが良いんすかね」
体を捻ってアマネの手を掴む。前に触れた時よりも暖かい手。
思っていたよりも筋張った『男』の手だが、それでも細さや肉付きの薄さが女性を思わせる。ちょうど良い長さに思える指とその先で伸びる爪は、吉良吉影の家で見た切り集められた爪や仗助自身のそれに比べると随分と整っていた。舐めたら甘い味がしそうだな、とぼんやり思う。
「仗助君、そろそろ」
呼ばれて顔を上げればアマネが苦笑している。それを眺めて、自分はなんということを考えてたんだと一気に顔が熱くなった。
「仗助君?」
「――ッスンマセン! ごめんなさい!」
慌ててアマネの手を離して再び土下座する。直後承太郎やジョセフ達が帰ってきて、アマネと土下座をしている仗助を見て不思議がっていた。