四部
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
仗助視点
康一の電話に億泰と一緒に靴のムカデ屋へ駆けつけると、億泰の家で消えたアマネが倒れている康一と承太郎の止血をしていた。肩に掛けていたストールを引き裂き、出血を押さえる為に縛ったり患部を押さえている。
そのせいでストールはもう使い物にはならないだろう。
「アマネさん!」
「康一!」
「仗助君! 早く二人を治してやってくれぇ」
「う、うっス!」
駆け寄った仗助と入れ替わるようにアマネが立ち上がる。そうして少し離れていたところへ倒れていた男へと歩み寄っていった。
男は意識はあったのかアマネが歩み寄っていくと逃げるように立ち上がる。とはいえその姿は承太郎や康一同様ズタボロで、近付いていくアマネに怯えている風でもあった。
一体ここで何があったのか。そんなことは少し考えれば分かるというもの。
康一の電話では『犯人と遭遇しスタンドで戦っている』と言われた。つまり康一や承太郎が負傷し倒れているのはその犯人との戦闘によるものだろう。
彼らが一方的にやられるはずがないと考えれば、負傷している第三者がいればそれが犯人だと分かる。少なくとも巻き込まれた無関係の他人だとしたなら、先に来ていたアマネが何もしていないということは無いだろう。
現に、立ち上がった男へと対峙したアマネは今まで仗助が見たことのないくらいに殺気立っていた。
「空条は殺すなと言ったが用が済んだら俺は殺したって構わねぇ。無駄な抵抗をして寿命を縮めるか、素直に命乞いして寿命を延ばすか選ぶ権利はやろう」
直接その殺気を向けられている訳でも無いというのに、ピリピリと仗助の産毛が総立つ。脂汗を滲ませた男に対し、アマネが首を傾けていた。
「とりあえず、何をしようとも空条へ向けた攻撃の分は返させてもらうぜぇ」
「ッ――『キラークイーン』!!」
叫ぶなり男の背後へスタンドが現れる。殆ど同時にそのスタンドが男自身の左手を手刀で切り落とすのに、仗助も億泰も驚かざるを得ない。
そんなことをすれば痛みを増やすのは男自身だ。
「なにやってんだてめーッ!?」
「わたしは『生きのびる』……平和に『生きのび』てみせる……。わたしは人を殺さずにはいられないという『サガ』を背負ってはいるが、『幸福に生きてみせるぞ!』」
男が叫ぶなり、切り落とされて地面に落ちた左手から球状のスタンドが現れる。それが飛び上がったかと思うとアマネへ向けて突進していく。
アマネは“スタンドが見えていない”らしく、微動だにしない。
「アマネさんッ!」
「――生き延びることを選んだ者は、負けるよ」
康一の電話に億泰と一緒に靴のムカデ屋へ駆けつけると、億泰の家で消えたアマネが倒れている康一と承太郎の止血をしていた。肩に掛けていたストールを引き裂き、出血を押さえる為に縛ったり患部を押さえている。
そのせいでストールはもう使い物にはならないだろう。
「アマネさん!」
「康一!」
「仗助君! 早く二人を治してやってくれぇ」
「う、うっス!」
駆け寄った仗助と入れ替わるようにアマネが立ち上がる。そうして少し離れていたところへ倒れていた男へと歩み寄っていった。
男は意識はあったのかアマネが歩み寄っていくと逃げるように立ち上がる。とはいえその姿は承太郎や康一同様ズタボロで、近付いていくアマネに怯えている風でもあった。
一体ここで何があったのか。そんなことは少し考えれば分かるというもの。
康一の電話では『犯人と遭遇しスタンドで戦っている』と言われた。つまり康一や承太郎が負傷し倒れているのはその犯人との戦闘によるものだろう。
彼らが一方的にやられるはずがないと考えれば、負傷している第三者がいればそれが犯人だと分かる。少なくとも巻き込まれた無関係の他人だとしたなら、先に来ていたアマネが何もしていないということは無いだろう。
現に、立ち上がった男へと対峙したアマネは今まで仗助が見たことのないくらいに殺気立っていた。
「空条は殺すなと言ったが用が済んだら俺は殺したって構わねぇ。無駄な抵抗をして寿命を縮めるか、素直に命乞いして寿命を延ばすか選ぶ権利はやろう」
直接その殺気を向けられている訳でも無いというのに、ピリピリと仗助の産毛が総立つ。脂汗を滲ませた男に対し、アマネが首を傾けていた。
「とりあえず、何をしようとも空条へ向けた攻撃の分は返させてもらうぜぇ」
「ッ――『キラークイーン』!!」
叫ぶなり男の背後へスタンドが現れる。殆ど同時にそのスタンドが男自身の左手を手刀で切り落とすのに、仗助も億泰も驚かざるを得ない。
そんなことをすれば痛みを増やすのは男自身だ。
「なにやってんだてめーッ!?」
「わたしは『生きのびる』……平和に『生きのび』てみせる……。わたしは人を殺さずにはいられないという『サガ』を背負ってはいるが、『幸福に生きてみせるぞ!』」
男が叫ぶなり、切り落とされて地面に落ちた左手から球状のスタンドが現れる。それが飛び上がったかと思うとアマネへ向けて突進していく。
アマネは“スタンドが見えていない”らしく、微動だにしない。
「アマネさんッ!」
「――生き延びることを選んだ者は、負けるよ」