四部
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犯人は十五年前にも殺人を犯した犯罪者である。行方不明者の命も手に掛けているとなれば、通常の精神だとは思えない。
けれどもその犯行が表沙汰になることは無く杜王町へ潜伏している。おそらくは一般人を装って。
一概に言い切ることは出来ないが、それは一種サイコパスの行動だ。
サイコパスに通常の理念や社会常識は通用しない。何故人を殺してはいけないのか、何故残虐な真似をしてはいけないのかという疑問を、息をするように抱えている存在だ。
アマネ自身、サイコパスを否定は出来ない。人を殺したら誰かが悲しむからと認識しているだけで、殺そうとすれば『そんな他人は関係ない』と手を下すことが出来るからだ。だがアマネはサイコパスにまでは“なれない”のである。
それはさておき、アマネはサイコパスではなくとも『異常』だ。
仗助が慌てて億泰の家へと来たかと思うと、康一から電話があって『靴のムカデ屋』で殺人鬼と遭遇し、そのスタンドと戦闘中だという連絡があったと聞かされた。億泰の家へ父親の治療に来ていたアマネもそれを聞いていたのだが、仗助から康一と一緒に承太郎も居て、重傷を負ったらしいと聞いて仗助や億泰の前だというにも関わらず空間転移したのである。
そうして靴のムカデ屋の前で倒れている康一と承太郎。そして康一へ向けて何かする直前の男を目撃した。
「『第一の爆――』」
「――許しを請うなよ」
男を躊躇無く蹴り飛ばす。完全に不意を突かれたらしい男が吹き飛んでいく。
地面へ着地して肩へ掛けていたストールを倒れている康一へ掛け落とし、吹き飛んだ男へと歩み寄る。
「お前の死体はこれ以上無ぇくらいに辱めて飾ってやろう。俺は俺を知る全ての知り合いが害されることを最も憎む」
顔を押さえて呻きながら起きあがろうとしている男を踏みつけた。やはり推定していたのと似たデザインの革靴を履いている。
体重までは分からないし性格も言わずもがなだが、彼が十五年前の一家惨殺犯だろうが重ちー少年殺害犯だろうが違っていようが構わない。
ただコイツは、承太郎を傷つけたのだ。
「き、貴様ッ、ドごぶぁ!」
「喋る権利は与えてねぇ」
口を開いた男に靴の爪先をめり込ませる。歯が数本折れたようだが気にしない。
痛みをこらえながら男がアマネを睨んでくる。そうしておそらくはスタンド能力を発動させようとしたのだろう男に、涎と流血で汚れてしまった靴を引き抜き左肩を踏み潰した。
今度こそ痛みでスタンドを出す力も無くなっただろうと判断し、男の上から降りる。
「喋る権利を与えてやる。今から十秒以内に自供しろぉ」
けれどもその犯行が表沙汰になることは無く杜王町へ潜伏している。おそらくは一般人を装って。
一概に言い切ることは出来ないが、それは一種サイコパスの行動だ。
サイコパスに通常の理念や社会常識は通用しない。何故人を殺してはいけないのか、何故残虐な真似をしてはいけないのかという疑問を、息をするように抱えている存在だ。
アマネ自身、サイコパスを否定は出来ない。人を殺したら誰かが悲しむからと認識しているだけで、殺そうとすれば『そんな他人は関係ない』と手を下すことが出来るからだ。だがアマネはサイコパスにまでは“なれない”のである。
それはさておき、アマネはサイコパスではなくとも『異常』だ。
仗助が慌てて億泰の家へと来たかと思うと、康一から電話があって『靴のムカデ屋』で殺人鬼と遭遇し、そのスタンドと戦闘中だという連絡があったと聞かされた。億泰の家へ父親の治療に来ていたアマネもそれを聞いていたのだが、仗助から康一と一緒に承太郎も居て、重傷を負ったらしいと聞いて仗助や億泰の前だというにも関わらず空間転移したのである。
そうして靴のムカデ屋の前で倒れている康一と承太郎。そして康一へ向けて何かする直前の男を目撃した。
「『第一の爆――』」
「――許しを請うなよ」
男を躊躇無く蹴り飛ばす。完全に不意を突かれたらしい男が吹き飛んでいく。
地面へ着地して肩へ掛けていたストールを倒れている康一へ掛け落とし、吹き飛んだ男へと歩み寄る。
「お前の死体はこれ以上無ぇくらいに辱めて飾ってやろう。俺は俺を知る全ての知り合いが害されることを最も憎む」
顔を押さえて呻きながら起きあがろうとしている男を踏みつけた。やはり推定していたのと似たデザインの革靴を履いている。
体重までは分からないし性格も言わずもがなだが、彼が十五年前の一家惨殺犯だろうが重ちー少年殺害犯だろうが違っていようが構わない。
ただコイツは、承太郎を傷つけたのだ。
「き、貴様ッ、ドごぶぁ!」
「喋る権利は与えてねぇ」
口を開いた男に靴の爪先をめり込ませる。歯が数本折れたようだが気にしない。
痛みをこらえながら男がアマネを睨んでくる。そうしておそらくはスタンド能力を発動させようとしたのだろう男に、涎と流血で汚れてしまった靴を引き抜き左肩を踏み潰した。
今度こそ痛みでスタンドを出す力も無くなっただろうと判断し、男の上から降りる。
「喋る権利を与えてやる。今から十秒以内に自供しろぉ」