四部
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スタンド使いである矢安宮少年がスタンドを以てしても勝てなかったとなれば、相手もスタンド使いである可能性が浮上してくる。ましてや矢安宮少年の死体をも学校という公衆の面前から消してしまってもいた。
そんな事をしでかした相手を、鈴美は自分を殺した犯人と同一人物だとも断言する。殺された故に、その殺し方の方法などは分からずとも犯人の事が何となく分かるらしい。
だが十五年前の一家惨殺事件の犯人が再び殺人を犯したとなれば、それは杜王町へ殺人犯が居るということを確定させている。十五年経って戻ってきたのかまではまだ不明だが、確実に犯人はこの町へいるのだ。
承太郎が仗助から矢安宮少年のスタンドが最期に持っていたボタンを受け取る。
「ひょっとすると『犯人』が着ているものから『ハーヴェスト』が引きちぎってきたのかもしれん。このボタンは調べさせてみよう。あずからさせてくれ」
「そ、そんなドコにでもあるよーなボタンから追跡できるもんスか?」
「時間は掛かるけど出来ねぇことは無ぇよ」
「アマネさんが言うとなんか、スゲー安心感ありますね……」
差し出されたボタンを受け取って仕舞う。もう仗助や承太郎が触っているし指紋の確認は無駄かもしれない。匂いにも関しても期待は薄く、やはり地道にブランドを確認するのが手か。
調べる方法を考えながら、解散する仗助達にアマネもトムと手を繋いで歩き出す。億泰はスタンド使いへ兄を殺された経験もあるからか、二度目となるスタンド使いの知人が殺されるという事件に強くショックを受けているようだった。
同じスタンド使いだったから。ではアマネは。
たった一人のペルソナ使いで、スタンド使いとは違うから仲間意識は無いというつもりは流石にない。承太郎は“共犯者”だしトムは血が繋がらずとも息子だ。
けれどもそれでも、今のアマネは億泰達ほどショックを受けてはいない。
駅前のカフェ・ドゥ・マゴの前でそれぞれがそれぞれの場所へ帰る為に散っていく。仗助と康一の後ろを歩きながら、ふとすれ違った男性に振り返った。
振り返った先で男性も何故か振り返っていて目があったが、すぐに気まずそうに逸らされ男性は離れていく。カフェのオープンテラスで女性が二人談笑していた。
「父さん?」
「……ん、何でもない」
見上げてくるトムの手を握り直す。トムの服の下へ隠れていた蛇のナギニも反応していたようだが、確証はないしそういうことだってあるだろう。
男性とすれ違った時、ごく僅かに腐臭を感じたのだ。
そんな事をしでかした相手を、鈴美は自分を殺した犯人と同一人物だとも断言する。殺された故に、その殺し方の方法などは分からずとも犯人の事が何となく分かるらしい。
だが十五年前の一家惨殺事件の犯人が再び殺人を犯したとなれば、それは杜王町へ殺人犯が居るということを確定させている。十五年経って戻ってきたのかまではまだ不明だが、確実に犯人はこの町へいるのだ。
承太郎が仗助から矢安宮少年のスタンドが最期に持っていたボタンを受け取る。
「ひょっとすると『犯人』が着ているものから『ハーヴェスト』が引きちぎってきたのかもしれん。このボタンは調べさせてみよう。あずからさせてくれ」
「そ、そんなドコにでもあるよーなボタンから追跡できるもんスか?」
「時間は掛かるけど出来ねぇことは無ぇよ」
「アマネさんが言うとなんか、スゲー安心感ありますね……」
差し出されたボタンを受け取って仕舞う。もう仗助や承太郎が触っているし指紋の確認は無駄かもしれない。匂いにも関しても期待は薄く、やはり地道にブランドを確認するのが手か。
調べる方法を考えながら、解散する仗助達にアマネもトムと手を繋いで歩き出す。億泰はスタンド使いへ兄を殺された経験もあるからか、二度目となるスタンド使いの知人が殺されるという事件に強くショックを受けているようだった。
同じスタンド使いだったから。ではアマネは。
たった一人のペルソナ使いで、スタンド使いとは違うから仲間意識は無いというつもりは流石にない。承太郎は“共犯者”だしトムは血が繋がらずとも息子だ。
けれどもそれでも、今のアマネは億泰達ほどショックを受けてはいない。
駅前のカフェ・ドゥ・マゴの前でそれぞれがそれぞれの場所へ帰る為に散っていく。仗助と康一の後ろを歩きながら、ふとすれ違った男性に振り返った。
振り返った先で男性も何故か振り返っていて目があったが、すぐに気まずそうに逸らされ男性は離れていく。カフェのオープンテラスで女性が二人談笑していた。
「父さん?」
「……ん、何でもない」
見上げてくるトムの手を握り直す。トムの服の下へ隠れていた蛇のナギニも反応していたようだが、確証はないしそういうことだってあるだろう。
男性とすれ違った時、ごく僅かに腐臭を感じたのだ。