四部
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事態が動いたのはそれから数日後。仗助と億泰の友人だった矢安宮重清という少年が行方不明になった事からだった。
日中の学校から突如として行方が分からなくなり、既に両親が捜索願を出している。本来なら日中の学校など公衆の面前も同然な場所からいなくなったとあれば、本人の意思による失踪を疑われるのが常だ。
しかし仗助と億泰の話では、彼が行方不明になる直前に彼のスタンドの『ハーヴェスト』がボロボロの姿で二人の元へ来て、爆発しながら消えたらしい。スタンドがそんな消え方をしたとなれば本体にもそれなりの傷が予想される。
「仗助君に聞いてから急いで調べたけど、そのスタンドが仗助君達の元へ現れるほんの数分前に、廊下で遊んでいた女子生徒数名が随分と衰弱した様子の彼を目撃してた。証言からして仗助君達のところへ向かおうとしてたんだろうなぁ。学校へ侵入して調べてきたけど、血痕が廊下へ付着してたぜぇ」
コンビニと薬局のある通り。集まったスタンド使いとその関係者達が何故か物言いたげにアマネを見つめる。
「アンタ、高校に忍び込んだの?」
「? だって俺が高校の敷地内を普通に歩けねぇだろぉ?」
「……いい。続けてくれ」
「掃除が行なわれていたから血痕の追跡はちょっと難しかったけど、一階男子トイレの窓から校舎内へ入り込んだ形跡があった。窓の外は校舎脇のボイラー機傍。そこで廊下よりは大量の血痕と乱闘の跡が残ってた」
「……スゲー有能すね」
「乱闘の跡は矢安宮少年のものと思われる足跡と、学生が履くローファーよりは高級品だと思われる革靴の足跡。サイズは25.5。靴跡から靴のブランドは現在調査中。沈み方からして体重は六十から七十の間。乱闘跡周辺には這いずった跡と、僅かに爆風の痕跡があったぜぇ」
「凄い有能だよこの人!」
康一が叫ぶがこのくらい経験を積めば誰でも分かるだろう。トムが手に頭を当てて振っているのは頭痛でもするのだろうか。後で頭痛薬を飲ませるべきかも知れない。
ストールを引き上げて話を続ける。
「同時刻に複数の生徒が、教師ではない部外者だと思われる男性を目撃してる。ただ人相や特徴に関しては手がかり無し。死体が入るようなデケぇ入れ物の目撃証言も無ぇ」
流石に調べられたのはそこまでだった。血が出るような乱闘があったとしても、矢安宮少年が忽然と消えているのが謎のままだ。
生きているのか死んでいるのかも分からなかったが、それは幽霊少女の杉本鈴美が『死んでいる』と断言する。
日中の学校から突如として行方が分からなくなり、既に両親が捜索願を出している。本来なら日中の学校など公衆の面前も同然な場所からいなくなったとあれば、本人の意思による失踪を疑われるのが常だ。
しかし仗助と億泰の話では、彼が行方不明になる直前に彼のスタンドの『ハーヴェスト』がボロボロの姿で二人の元へ来て、爆発しながら消えたらしい。スタンドがそんな消え方をしたとなれば本体にもそれなりの傷が予想される。
「仗助君に聞いてから急いで調べたけど、そのスタンドが仗助君達の元へ現れるほんの数分前に、廊下で遊んでいた女子生徒数名が随分と衰弱した様子の彼を目撃してた。証言からして仗助君達のところへ向かおうとしてたんだろうなぁ。学校へ侵入して調べてきたけど、血痕が廊下へ付着してたぜぇ」
コンビニと薬局のある通り。集まったスタンド使いとその関係者達が何故か物言いたげにアマネを見つめる。
「アンタ、高校に忍び込んだの?」
「? だって俺が高校の敷地内を普通に歩けねぇだろぉ?」
「……いい。続けてくれ」
「掃除が行なわれていたから血痕の追跡はちょっと難しかったけど、一階男子トイレの窓から校舎内へ入り込んだ形跡があった。窓の外は校舎脇のボイラー機傍。そこで廊下よりは大量の血痕と乱闘の跡が残ってた」
「……スゲー有能すね」
「乱闘の跡は矢安宮少年のものと思われる足跡と、学生が履くローファーよりは高級品だと思われる革靴の足跡。サイズは25.5。靴跡から靴のブランドは現在調査中。沈み方からして体重は六十から七十の間。乱闘跡周辺には這いずった跡と、僅かに爆風の痕跡があったぜぇ」
「凄い有能だよこの人!」
康一が叫ぶがこのくらい経験を積めば誰でも分かるだろう。トムが手に頭を当てて振っているのは頭痛でもするのだろうか。後で頭痛薬を飲ませるべきかも知れない。
ストールを引き上げて話を続ける。
「同時刻に複数の生徒が、教師ではない部外者だと思われる男性を目撃してる。ただ人相や特徴に関しては手がかり無し。死体が入るようなデケぇ入れ物の目撃証言も無ぇ」
流石に調べられたのはそこまでだった。血が出るような乱闘があったとしても、矢安宮少年が忽然と消えているのが謎のままだ。
生きているのか死んでいるのかも分からなかったが、それは幽霊少女の杉本鈴美が『死んでいる』と断言する。