六部
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「神父の位置はこの方向でいいんだな?」
「ええ、近い。かなり近くに感じる。まるで今まで……ここにいたって感じ」
「――徐倫!」
隣のチケット販売ボックスから、正常に地面へ立って歩いてきたスタンドにアマネは徐倫とエンポリオを押しのけて手を伸ばす。徐倫へ振り下ろそうとしていた手をはじき返し、徐倫達を背後へ庇うように割り込んだ。
やはりスタンドの姿がハッキリと見えるようになっているし、触ることも出来る。これもアマネの因子を『緑の赤ん坊』が吸収したからかとスタンドの手をたたき落とした自分のそれを見ると、メリメリと皮膚が破け筋肉や血管の付随した骨が突き出してきていた。
「アマネ! う、腕がッ!」
右手で良かったと本気で思う。左手で指を鳴らして右手へ『晴の炎』を灯せば手は元通りになった。
「何故ナオル?」
対峙しているスタンドは緑色の赤ん坊を成長させたような、けれども単に成長させただけとは思えない姿をしている。小脇へ抱えていたストールをエンポリオへ投げ渡し、スタンドを睨んだ。
スタンドであることは間違いと思っていいだろう。だが後ろの徐倫達の様子からして始めて見るスタンドらしい。神父のスタンドである《ホワイトスネイク》は、アマネと違い徐倫達は目撃しているはずなのでそれなら驚かないだろう。緑の赤ん坊のそれだとしても然り。
ではこの、目の前のスタンドは誰のスタンドなのか。
「徐倫。エンポリオ君を連れてアナスイ君の傍に行きなさい。こいつは俺が足止めする」
「で、でもアマネはスタンドがッ」
「今は“見えてる”」
スタンドが徐倫へ向かって襲いかかろうとする。その顔面を蹴り飛ばそうとするも避けられ、ヤツ自身には地面とか重力の向きなど妨害でも何でもないとばかりにアマネ達が足場にしているボックスの壁を、縦横無尽に跳ねていた。
舌打ちして、必死にスタンドの姿を目で追おうとしていた徐倫とエンポリオを掴んでアナスイの元へ投げ飛ばす。肩や肘といった間接が軋んだ悲鳴をあげたが、その痛みに意識を向ける余裕もなくスタンドの顔面へと拳を向けた。
足場にしていたボックスの縁から足が落ちる。が、“宙を踏んで”踏ん張りスタンドへ拳が届く。後ろへ飛び退けられたことで大したダメージは与えられなかったらしく、距離をとったスタンドが不可解そうに片足を浮かせているアマネを見た。
「……オッサンに肉弾戦させるとか、正気の沙汰じゃねぇなぁ」
「……キサマ、何故立テル?」
「ええ、近い。かなり近くに感じる。まるで今まで……ここにいたって感じ」
「――徐倫!」
隣のチケット販売ボックスから、正常に地面へ立って歩いてきたスタンドにアマネは徐倫とエンポリオを押しのけて手を伸ばす。徐倫へ振り下ろそうとしていた手をはじき返し、徐倫達を背後へ庇うように割り込んだ。
やはりスタンドの姿がハッキリと見えるようになっているし、触ることも出来る。これもアマネの因子を『緑の赤ん坊』が吸収したからかとスタンドの手をたたき落とした自分のそれを見ると、メリメリと皮膚が破け筋肉や血管の付随した骨が突き出してきていた。
「アマネ! う、腕がッ!」
右手で良かったと本気で思う。左手で指を鳴らして右手へ『晴の炎』を灯せば手は元通りになった。
「何故ナオル?」
対峙しているスタンドは緑色の赤ん坊を成長させたような、けれども単に成長させただけとは思えない姿をしている。小脇へ抱えていたストールをエンポリオへ投げ渡し、スタンドを睨んだ。
スタンドであることは間違いと思っていいだろう。だが後ろの徐倫達の様子からして始めて見るスタンドらしい。神父のスタンドである《ホワイトスネイク》は、アマネと違い徐倫達は目撃しているはずなのでそれなら驚かないだろう。緑の赤ん坊のそれだとしても然り。
ではこの、目の前のスタンドは誰のスタンドなのか。
「徐倫。エンポリオ君を連れてアナスイ君の傍に行きなさい。こいつは俺が足止めする」
「で、でもアマネはスタンドがッ」
「今は“見えてる”」
スタンドが徐倫へ向かって襲いかかろうとする。その顔面を蹴り飛ばそうとするも避けられ、ヤツ自身には地面とか重力の向きなど妨害でも何でもないとばかりにアマネ達が足場にしているボックスの壁を、縦横無尽に跳ねていた。
舌打ちして、必死にスタンドの姿を目で追おうとしていた徐倫とエンポリオを掴んでアナスイの元へ投げ飛ばす。肩や肘といった間接が軋んだ悲鳴をあげたが、その痛みに意識を向ける余裕もなくスタンドの顔面へと拳を向けた。
足場にしていたボックスの縁から足が落ちる。が、“宙を踏んで”踏ん張りスタンドへ拳が届く。後ろへ飛び退けられたことで大したダメージは与えられなかったらしく、距離をとったスタンドが不可解そうに片足を浮かせているアマネを見た。
「……オッサンに肉弾戦させるとか、正気の沙汰じゃねぇなぁ」
「……キサマ、何故立テル?」