六部
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強奪した車に乗り込んで、ケープ・カナベラルではなく神父の気配が感じとれる方向へ向かう。ヘリで感じた通りケープ・カナベラルの西部へ位置するオーランド市に入るとその気配と感覚はより明瞭になり、徐倫ではなくアマネでもその感覚が手に取るように分かった。
「近いわ! すごく近くまで来ている!」
「徐倫警戒しろぉ。気配は神父だけじゃねぇだろぉ。救急病院内に神父ともう一人……これは徐倫かぁ。――あと一人近くに『何か』いる」
「ええ。……でもどうしてアマネにも分かるの?」
「それが分かんねぇんだよ。空条だけなら理由がついたんだが……」
承太郎には現在アマネのウォレットチェーンを預けている。それを通じて承太郎の気配、正しくはウォレットチェーンの感覚ならアマネには分からなくもない。自分の意識がどこへあるのか分からない者など存在しないからだ。
だが今のアマネの感覚はそうではない。ウォレットチェーンを持っている承太郎だけではなく、アマネとは無関係であるはずの徐倫や神父の感覚が分かる。神父に関していうのなら、奴が現在絶不調に陥っていることも手に取るように分かるのだ。
つまりアマネと神父の間へ何かしらの繋がりが発生している可能性がある。ジョースター家が血筋のそれを分かるように、何かが。
徐倫とアマネの感覚から、神父がいると思われるオーランド市内の救急病院へ向かった。病院には緊急で搬送されてきたらしい少年を乗せた救急車が着いたところらしく、少年の両親と思われる夫婦が救急隊員に宥められている。
「徐倫。神父はお前に任せる。俺はもう一人の気配を追ってみるぜぇ」
「どうして?」
「その気配が敵なら倒しておくべきだし、仮に脱獄してきたウェザー君なら合流するべきだぁ。それにこんな格好じゃ俺は医者に捕まる」
今のアマネの格好を見たエルメェスは納得したようだった。度重なる吐血や鼻血などの出血で、アマネの着ている服は大事件か大事故へ巻き込まれた負傷者だ。
実際、救急車を誘導していた救急隊員がアマネを見て驚いており、その隊員が病院内へ駆け込んでいったところからして看護士か医者に見つかるとアマネは捕まってしまうだろう。診察の為に。
「エンポリオ君にも頼みがある。財団へ連絡してトム――俺の息子へ連絡を取って欲しい。空条の名前と俺の名前を出せば多分通じるはずだぁ」
「財団に?」
「二人へ俺の感覚が分かるか聞けぇ。それと神父の目的地がケープカナベラルだってことも伝えて欲しい。合流する場所はそこにすべきだろぉ」
「近いわ! すごく近くまで来ている!」
「徐倫警戒しろぉ。気配は神父だけじゃねぇだろぉ。救急病院内に神父ともう一人……これは徐倫かぁ。――あと一人近くに『何か』いる」
「ええ。……でもどうしてアマネにも分かるの?」
「それが分かんねぇんだよ。空条だけなら理由がついたんだが……」
承太郎には現在アマネのウォレットチェーンを預けている。それを通じて承太郎の気配、正しくはウォレットチェーンの感覚ならアマネには分からなくもない。自分の意識がどこへあるのか分からない者など存在しないからだ。
だが今のアマネの感覚はそうではない。ウォレットチェーンを持っている承太郎だけではなく、アマネとは無関係であるはずの徐倫や神父の感覚が分かる。神父に関していうのなら、奴が現在絶不調に陥っていることも手に取るように分かるのだ。
つまりアマネと神父の間へ何かしらの繋がりが発生している可能性がある。ジョースター家が血筋のそれを分かるように、何かが。
徐倫とアマネの感覚から、神父がいると思われるオーランド市内の救急病院へ向かった。病院には緊急で搬送されてきたらしい少年を乗せた救急車が着いたところらしく、少年の両親と思われる夫婦が救急隊員に宥められている。
「徐倫。神父はお前に任せる。俺はもう一人の気配を追ってみるぜぇ」
「どうして?」
「その気配が敵なら倒しておくべきだし、仮に脱獄してきたウェザー君なら合流するべきだぁ。それにこんな格好じゃ俺は医者に捕まる」
今のアマネの格好を見たエルメェスは納得したようだった。度重なる吐血や鼻血などの出血で、アマネの着ている服は大事件か大事故へ巻き込まれた負傷者だ。
実際、救急車を誘導していた救急隊員がアマネを見て驚いており、その隊員が病院内へ駆け込んでいったところからして看護士か医者に見つかるとアマネは捕まってしまうだろう。診察の為に。
「エンポリオ君にも頼みがある。財団へ連絡してトム――俺の息子へ連絡を取って欲しい。空条の名前と俺の名前を出せば多分通じるはずだぁ」
「財団に?」
「二人へ俺の感覚が分かるか聞けぇ。それと神父の目的地がケープカナベラルだってことも伝えて欲しい。合流する場所はそこにすべきだろぉ」