六部
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徐倫視点
「神父の身体には今、脈々と『DIO』という男の意志が融合されて流れていて、それに引っ張られて神父のところにみんなが集まっていく。全ては神父を『天国』へ引き上げるために動いている運命なのだ」
アマネに背中を撫でられながら子供のようにそれを話すリキエルに、アマネはもしかしてとんでもないタラシなのではないかと思った。まだ敵かどうかも分からなかった相手から、話しかけただけで名前と敵かどうかを聞き出し、更に神父の目的まで喋らせている。
リキエルは正直神父を裏切ったことになるのだろうが、彼はそんな不安など一切感じてもいないようだった。
「この世で最も『強い力』は『計算』なんかではない。『偶然』であり『運命』だ。そして『運命』は集っていく」
「都合のいい部分だけ運命だなんて思ってるのかなぁ」
「わ、分からないが、アンタはその、どう思う?」
「ふふ、君と会えたことは嬉しいから、同じかもしれねぇなぁ」
アマネが微笑むとリキエルがはにかむ。いい年した男のはにかみ顔なんて目も当てられないが今は仕方ないと思うことにした。
「『あの男』も特別だ。神父は『あの男』の記憶だけ抜き取って刑務所でワザと生かしておいた。『ウェザー・リポート』あの男がもしこれから脱獄して来るなら、それはアンタらを追ってじゃあない」
どうしてここでウェザー・リポートの名前が出てくるのか。
「プッチ神父の肩に新しく星のアザが出来た時、きっとウェザーにも同じアザが現れているはずだ。ヤツは神父の実の弟だからな」
息を呑んだ徐倫に気付いたのか、アマネがリキエルへ話しかける。
「星のアザ?」
「『DIO』の意志によるものだ。……オレにもある。オレの父親は『DIO』らしい」
今度はアマネが小さく息を呑んだ。だがリキエルがそれに気付く前に動揺を押し隠して笑みを向けている。
「そっか、じゃあ君はジョルノ君の異母兄弟かぁ」
「ジョルノ?」
「君と同じで『DIO』の息子で、俺の息子の友達」
何だか色々と問題発言をされたような気がした。父の承太郎の記憶を読みはしたが、プライバシーもあって『天国へいく方法』に関する部分しか読んでいない。だから『DIO』に子供がいるとは思っていなかった。
というか吸血鬼に子供が出来るのか。年代的にもどうなっているのかよく分からない。
「いつか君へ紹介してあげる。いい子だから兄弟がいるなんて知ったらきっと喜ぶぜぇ」
にこやかにリキエルへ告げて、アマネがリキエルの頭を撫でる。
「神父の身体には今、脈々と『DIO』という男の意志が融合されて流れていて、それに引っ張られて神父のところにみんなが集まっていく。全ては神父を『天国』へ引き上げるために動いている運命なのだ」
アマネに背中を撫でられながら子供のようにそれを話すリキエルに、アマネはもしかしてとんでもないタラシなのではないかと思った。まだ敵かどうかも分からなかった相手から、話しかけただけで名前と敵かどうかを聞き出し、更に神父の目的まで喋らせている。
リキエルは正直神父を裏切ったことになるのだろうが、彼はそんな不安など一切感じてもいないようだった。
「この世で最も『強い力』は『計算』なんかではない。『偶然』であり『運命』だ。そして『運命』は集っていく」
「都合のいい部分だけ運命だなんて思ってるのかなぁ」
「わ、分からないが、アンタはその、どう思う?」
「ふふ、君と会えたことは嬉しいから、同じかもしれねぇなぁ」
アマネが微笑むとリキエルがはにかむ。いい年した男のはにかみ顔なんて目も当てられないが今は仕方ないと思うことにした。
「『あの男』も特別だ。神父は『あの男』の記憶だけ抜き取って刑務所でワザと生かしておいた。『ウェザー・リポート』あの男がもしこれから脱獄して来るなら、それはアンタらを追ってじゃあない」
どうしてここでウェザー・リポートの名前が出てくるのか。
「プッチ神父の肩に新しく星のアザが出来た時、きっとウェザーにも同じアザが現れているはずだ。ヤツは神父の実の弟だからな」
息を呑んだ徐倫に気付いたのか、アマネがリキエルへ話しかける。
「星のアザ?」
「『DIO』の意志によるものだ。……オレにもある。オレの父親は『DIO』らしい」
今度はアマネが小さく息を呑んだ。だがリキエルがそれに気付く前に動揺を押し隠して笑みを向けている。
「そっか、じゃあ君はジョルノ君の異母兄弟かぁ」
「ジョルノ?」
「君と同じで『DIO』の息子で、俺の息子の友達」
何だか色々と問題発言をされたような気がした。父の承太郎の記憶を読みはしたが、プライバシーもあって『天国へいく方法』に関する部分しか読んでいない。だから『DIO』に子供がいるとは思っていなかった。
というか吸血鬼に子供が出来るのか。年代的にもどうなっているのかよく分からない。
「いつか君へ紹介してあげる。いい子だから兄弟がいるなんて知ったらきっと喜ぶぜぇ」
にこやかにリキエルへ告げて、アマネがリキエルの頭を撫でる。