六部
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F・Fから離れた徐倫がF・Fと一緒に来た男へ歩み寄り話しかける。それから再会のハグをするのにアナスイがあからさまに機嫌を悪くしていた。挨拶のハグくらい許せと思う。
徐倫から離れた男がアマネを見た。
「アンタは……?」
「斑鳩アマネ。徐倫の保護者代理で、まぁ、外からの協力者だとーーうぇ」
喋っている途中で血を吐きそうになって顔を逸らす。茂みの陰に吐いてから向き直れば視界が霞んでいた。圧倒的に血が足りない。
「オレはウェザー・リポートだ」
「申し訳ねぇなぁ。空条の延命措置をしてた余韻で回復が追いついてねぇんだぁ」
それにしても回復が遅すぎる。人ひとりの延命措置とはいえそれからもうだいぶ経っているのだ。それからも色々能力を酷使しているとしたって、そろそろ吐血くらいは止まっていいはずである。
胸元を押さえた。心臓の動きに問題はない気はするが、違和感は拭えない。
俯いて胸元を押さえているアマネが気になったか、ウェザーが傍に来て背中をさすってくれる。赤ん坊が手を伸ばす前に顎を伝っていた血を拭って礼を言えば、アナスイが徐倫とアマネへ話しかけてきた。
「ホワイトスネイクの正体が分かった今、もう『必要』は無い訳だな? その『緑色の赤ん坊』は」
アマネの抱いている赤ん坊へ視線が集まる。
「こいつは得体が知れなさすぎる。アマネさんはまだオレより何かを理解してるようですが、オレの直感は『消せ』と言っている」
「まぁ、消した方がいいだろうなぁ。俺の血を飲みたがる赤ん坊なんて『DIO』じゃなくても危険で仕方ねぇ」
ウェザーが身動ぎした。
本音を言えば始末は勿体ないと思う。この赤ん坊が本当に『DIO』と決まったわけでも、成長することで本当に危険となる確定もしていない。
ほんの少しでも希望があるのならそれに賭けてみるという手も、アマネにはある。だがその思考も、アナスイの次の言葉で停止した。
「人間でもない。そもそも存在してなかった奴だ。生まれた事がまちがいの動物以下の存在だ」
彼は別にアマネのことをそう言っている訳ではない。けれども化け物として承太郎を助けた意識はまだ自分が『化け物』であることを引きずっていた。
人間でないのなら生きていてはいけないのか。分かってはいる。アナスイがそういうつもりで言っている訳ではないことは。
だが。
「ウェザー・リポート。状況は飲み込めてるな? あんたも了解してくれ」
「いや了解なんか出来ない。死ぬのはおまえだからだ」
アマネの腹を貫通して、アナスイの胸部へウェザーの腕が突き刺さる。訳が分からなくて動けなかった。
徐倫から離れた男がアマネを見た。
「アンタは……?」
「斑鳩アマネ。徐倫の保護者代理で、まぁ、外からの協力者だとーーうぇ」
喋っている途中で血を吐きそうになって顔を逸らす。茂みの陰に吐いてから向き直れば視界が霞んでいた。圧倒的に血が足りない。
「オレはウェザー・リポートだ」
「申し訳ねぇなぁ。空条の延命措置をしてた余韻で回復が追いついてねぇんだぁ」
それにしても回復が遅すぎる。人ひとりの延命措置とはいえそれからもうだいぶ経っているのだ。それからも色々能力を酷使しているとしたって、そろそろ吐血くらいは止まっていいはずである。
胸元を押さえた。心臓の動きに問題はない気はするが、違和感は拭えない。
俯いて胸元を押さえているアマネが気になったか、ウェザーが傍に来て背中をさすってくれる。赤ん坊が手を伸ばす前に顎を伝っていた血を拭って礼を言えば、アナスイが徐倫とアマネへ話しかけてきた。
「ホワイトスネイクの正体が分かった今、もう『必要』は無い訳だな? その『緑色の赤ん坊』は」
アマネの抱いている赤ん坊へ視線が集まる。
「こいつは得体が知れなさすぎる。アマネさんはまだオレより何かを理解してるようですが、オレの直感は『消せ』と言っている」
「まぁ、消した方がいいだろうなぁ。俺の血を飲みたがる赤ん坊なんて『DIO』じゃなくても危険で仕方ねぇ」
ウェザーが身動ぎした。
本音を言えば始末は勿体ないと思う。この赤ん坊が本当に『DIO』と決まったわけでも、成長することで本当に危険となる確定もしていない。
ほんの少しでも希望があるのならそれに賭けてみるという手も、アマネにはある。だがその思考も、アナスイの次の言葉で停止した。
「人間でもない。そもそも存在してなかった奴だ。生まれた事がまちがいの動物以下の存在だ」
彼は別にアマネのことをそう言っている訳ではない。けれども化け物として承太郎を助けた意識はまだ自分が『化け物』であることを引きずっていた。
人間でないのなら生きていてはいけないのか。分かってはいる。アナスイがそういうつもりで言っている訳ではないことは。
だが。
「ウェザー・リポート。状況は飲み込めてるな? あんたも了解してくれ」
「いや了解なんか出来ない。死ぬのはおまえだからだ」
アマネの腹を貫通して、アナスイの胸部へウェザーの腕が突き刺さる。訳が分からなくて動けなかった。