六部
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アマネと徐倫の身体に寄生する植物は日に当たると急速に生長し、逆に日陰へ入ると落ち着いて僅かながら退化もする。先程アマネが調べた囚人の植物があまり育っていなかったのは、その囚人だけ日陰に倒れていたからだろう。
「これの目的は何なんだ!? 懲罰房全員を植物へ変えて何が起きるというの?」
「……多分、骨は『育ちてぇ』んじゃねぇかなぁ」
「育ちたい?」
「『骨』はスタンド能力によって復活させられようとしてた。だがそこから逃げたから君達や敵は失敗したと思ったんだろぉ? でもまだその能力命令が生きていて、『骨』が復活する為の行動をしているとしたらぁ?」
「つまり、この植物は『骨』が養分を集める為に?」
「可能性としては。植物ってのは養分を集めるのには適してるからなぁ」
植物は基本動けない代わりに、動物と違う養分補給法を持つ。それが根による養分補給と光合成による生化学反応だ。根から養分を引き入れる他に光エネルギーを利用して生長に必要な養分を合成する。
食事からしか養分を吸収出来ない動物に比べると、本来は根からの吸収が不十分である為にそう進化した形になるのだろうが、この本来は動けない『骨』にとって言うなれば、それほど理想な養分吸収方法も無い。動けずとも日に当たることが出来ればいいのだ。
囚人という『生物』から養分を奪いある程度生長し、光によって更に養分を合成する。『骨』という本体は動けずとも『骨』を手に入れようとした徐倫や、自分を育てる為の媒体へ触れたアマネからまだ養分を手に入れる場を増やしていくのだ。
だが、その後はどうなるのだろうか。
「植物は動物に比べて栄養が少なくても育つが、『骨』が元々『何者か』の――この場合人間かなぁ――の骨だったってんなら復活する先も人間か、少なくとも植物じゃなくて動物だと思う。だとしたらここにいるだけの死体じゃどうあっても養分は足りねぇ」
「本体をどうにかしないとこの生長は収まらないってこと?」
「結論から言えばなぁ」
「どうあってもあの『骨』を手に入れろってコトね。……アタシが拾う。もうなってるから」
そう言って先程『骨』が転がっていった辺りへ徐倫が向かい出す。とはいえそこは既に傾いて窓から差し込む日光が当たっている場所になっていた。
現に『骨』を探しに進んだ徐倫の身体からは再び植物が生長している。
「徐倫! 俺が行くから戻れぇ――!?」
囚人の身体から伸びる植物の開いた花の下。丸い実のように膨らんだ中に“人間の胎児”のような何かがある。
「これの目的は何なんだ!? 懲罰房全員を植物へ変えて何が起きるというの?」
「……多分、骨は『育ちてぇ』んじゃねぇかなぁ」
「育ちたい?」
「『骨』はスタンド能力によって復活させられようとしてた。だがそこから逃げたから君達や敵は失敗したと思ったんだろぉ? でもまだその能力命令が生きていて、『骨』が復活する為の行動をしているとしたらぁ?」
「つまり、この植物は『骨』が養分を集める為に?」
「可能性としては。植物ってのは養分を集めるのには適してるからなぁ」
植物は基本動けない代わりに、動物と違う養分補給法を持つ。それが根による養分補給と光合成による生化学反応だ。根から養分を引き入れる他に光エネルギーを利用して生長に必要な養分を合成する。
食事からしか養分を吸収出来ない動物に比べると、本来は根からの吸収が不十分である為にそう進化した形になるのだろうが、この本来は動けない『骨』にとって言うなれば、それほど理想な養分吸収方法も無い。動けずとも日に当たることが出来ればいいのだ。
囚人という『生物』から養分を奪いある程度生長し、光によって更に養分を合成する。『骨』という本体は動けずとも『骨』を手に入れようとした徐倫や、自分を育てる為の媒体へ触れたアマネからまだ養分を手に入れる場を増やしていくのだ。
だが、その後はどうなるのだろうか。
「植物は動物に比べて栄養が少なくても育つが、『骨』が元々『何者か』の――この場合人間かなぁ――の骨だったってんなら復活する先も人間か、少なくとも植物じゃなくて動物だと思う。だとしたらここにいるだけの死体じゃどうあっても養分は足りねぇ」
「本体をどうにかしないとこの生長は収まらないってこと?」
「結論から言えばなぁ」
「どうあってもあの『骨』を手に入れろってコトね。……アタシが拾う。もうなってるから」
そう言って先程『骨』が転がっていった辺りへ徐倫が向かい出す。とはいえそこは既に傾いて窓から差し込む日光が当たっている場所になっていた。
現に『骨』を探しに進んだ徐倫の身体からは再び植物が生長している。
「徐倫! 俺が行くから戻れぇ――!?」
囚人の身体から伸びる植物の開いた花の下。丸い実のように膨らんだ中に“人間の胎児”のような何かがある。