五部
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「――レクイエムを倒す方法をみつけるのだ!」
ブチャラティが怒鳴る。それを聞いてミスタ達もしっかりと動き出す。
トムもそれを追いかける為に地面の亀を拾おうとして、亀が何か言いたげにトムを見ていることに気づいた。人の魂が入っているからかカメとはいえその表情は雄弁だ。
「――君は、まさかと思うが」
「? 何を考えてるか分からないけど、貴方『ジャン・ピエール・ポルナレフ』さんでしょ? 父さん達が貴方のことをずっと捜してる」
「……そうか」
「トム、待ってくれ」
うなだれた亀を抱きかかえたところでしゃがんでいたジョルノがトムを呼び止める。振り返ればジョルノは何故か壊れたミスタの銃を拾っていた。
それからレクイエムを追いかけていたミスタ達も呼び止める。驚いた様子で三人がそれぞれ立ち止まって振り返るのに、ジョルノは拾った銃の破損部分を見せた。
破損した部分の断面が、合致しないらしい。そんなことは今はどうでもいいとミスタ達が騒ぐが、トムはジョルノの言いたいことが理解出来た。
ジョルノのスタンド能力で現れたモグラが、銃の破損断面を繋ぐ欠片を拾ってジョルノの元へ戻ってくる。その欠片を銃の破損部分へ繋げれば、銃が壊れたのは『何者かが銃をねじ切った』からだと分かった。
けれども銃が壊れた時、自分達以外にミスタへ近づいた者はいない。レクイエムによって入れ替えられている精神は倒すべき相手であるボスのディアボロも例外ではないからだ。
その魂はしかし、元々『二重人格』であったのなら精神の入れ替えにもおとなしく潜り込んでいることにも慣れている。
それが正しいのなら、誰かの身体へ潜んでいる可能性が生まれた。
「ディアボロはボクらとレクイエムを観察して『矢』を奪う方法を探っているんだ!」
自分達は集団で行動をしている。レクイエムを追って矢を取り返すという目的も同じで、だからディアボロが潜み続けているには最適だろう。
一つの身体に二つの精神。そして中からスタンドを操ってミスタの銃を壊した。
だが出来るのはそれだけで今のところディアボロは身体を完全に操れはしない。それが出来ていたのなら、何度も近くにいて機会はあったのだから既にジョルノ達を始末している筈である。
残る問題はまず、誰の中へ隠れているのか。
「トムとポルナレフさんは取り憑かれてない。トムに取り憑いていたのなら既にレクイエムに担がれていた時点で矢を奪えたはずだ。ポルナレフさんはさっきレクイエムに殺されそうになった。銃を壊したことで更にね。ボスは自分の潜んでいる身体を危険にさらすことは絶対にないし、出来ない」
ブチャラティが怒鳴る。それを聞いてミスタ達もしっかりと動き出す。
トムもそれを追いかける為に地面の亀を拾おうとして、亀が何か言いたげにトムを見ていることに気づいた。人の魂が入っているからかカメとはいえその表情は雄弁だ。
「――君は、まさかと思うが」
「? 何を考えてるか分からないけど、貴方『ジャン・ピエール・ポルナレフ』さんでしょ? 父さん達が貴方のことをずっと捜してる」
「……そうか」
「トム、待ってくれ」
うなだれた亀を抱きかかえたところでしゃがんでいたジョルノがトムを呼び止める。振り返ればジョルノは何故か壊れたミスタの銃を拾っていた。
それからレクイエムを追いかけていたミスタ達も呼び止める。驚いた様子で三人がそれぞれ立ち止まって振り返るのに、ジョルノは拾った銃の破損部分を見せた。
破損した部分の断面が、合致しないらしい。そんなことは今はどうでもいいとミスタ達が騒ぐが、トムはジョルノの言いたいことが理解出来た。
ジョルノのスタンド能力で現れたモグラが、銃の破損断面を繋ぐ欠片を拾ってジョルノの元へ戻ってくる。その欠片を銃の破損部分へ繋げれば、銃が壊れたのは『何者かが銃をねじ切った』からだと分かった。
けれども銃が壊れた時、自分達以外にミスタへ近づいた者はいない。レクイエムによって入れ替えられている精神は倒すべき相手であるボスのディアボロも例外ではないからだ。
その魂はしかし、元々『二重人格』であったのなら精神の入れ替えにもおとなしく潜り込んでいることにも慣れている。
それが正しいのなら、誰かの身体へ潜んでいる可能性が生まれた。
「ディアボロはボクらとレクイエムを観察して『矢』を奪う方法を探っているんだ!」
自分達は集団で行動をしている。レクイエムを追って矢を取り返すという目的も同じで、だからディアボロが潜み続けているには最適だろう。
一つの身体に二つの精神。そして中からスタンドを操ってミスタの銃を壊した。
だが出来るのはそれだけで今のところディアボロは身体を完全に操れはしない。それが出来ていたのなら、何度も近くにいて機会はあったのだから既にジョルノ達を始末している筈である。
残る問題はまず、誰の中へ隠れているのか。
「トムとポルナレフさんは取り憑かれてない。トムに取り憑いていたのなら既にレクイエムに担がれていた時点で矢を奪えたはずだ。ポルナレフさんはさっきレクイエムに殺されそうになった。銃を壊したことで更にね。ボスは自分の潜んでいる身体を危険にさらすことは絶対にないし、出来ない」